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【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】

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※毎週、月・金の19時に投稿予定です。 ※小説家になろう・カクヨムにも同名の小説を投稿しております。 ・小説家になろう  ⇨https://ncode.syosetu.com/n…
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#未来

【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】「第1章 人生っていうのは選択肢の連続だ」(1)

(1)  小学生の頃、島津大樹にとって二十歳は途方もなく遠い未来だった。  一日一日がとて…

綾沢深乃
1年前
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【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】「第8章 ありがとう」

 あの朝から、一ヶ月が経過した。  抜け殻となった灰色の本は捨てずに今も本棚にしまってい…

綾沢深乃
1年前
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【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】「第7章 私の為に」(2)

(2) 『こんにちは、大樹。あなたがこの動画を観ているという事は、もう私はこの世にいない…

綾沢深乃
1年前
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【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】「第1章 人生っていうのは選択肢の連続だ」(3-…

(3-2)  大樹が呆気に取られていると、父がふっと小さく笑った。何故笑う? 意味が分からな…

綾沢深乃
1年前
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【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】「第4章 目をつむってただけだから」(1)

(1)  灰色の本によって由香が目覚めるのを知ったあの日から、大樹は日々の習慣として灰色の…

綾沢深乃
1年前
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【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】「第4章 目をつむってただけだから」(2)

(2)  金曜日の夜。  一週間の仕事が終わって夕食後のひととき。大樹は食器棚からグラスを…

綾沢深乃
1年前
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【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】「第5章 お願いしていい?」(3)

(3)  あれ以来、あまり立ち寄らないようにしていた本屋街。  それなのに地下鉄から地上に出ると、まるでついこの間のように当時を思い出す。あの日は、大樹の歩く前に父の背中があった。しかし、今はそれがない。  大樹は自分の足で記憶を頼りに道を歩く。靖国通りから一本横に入って、すずらん通りへ。以前に来た時は無かったコーヒーチェーン店が出来ているのは分かったが、それ以外は変わっていないように見えた。 「あった」  ホワイトハニーの前に来た時、大樹は声を漏らす。店構えは以前と

【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】「第6章 こんな所で何座り込んでるの」(2)

(2)  とある金曜日の午後。  その日も大樹はいつものようにシングルモルトウイスキーのス…

綾沢深乃
1年前
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【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】「第6章 こんな所で何座り込んでるの」(5)

(5)  目の前にいるのは、確かに娘の由香だった。家から出たのと変わらず制服に通学カバンを…

綾沢深乃
1年前
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【連載小説:ホワイトハニーの未来へ】「第6章 こんな所で何座り込んでるの」(6-3)

(6-3)  今更知った事実が多くて、大樹は口から息を漏らす。何も言えずに黙っていると、由香…

綾沢深乃
1年前
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