好きなアーティストの話

 突然ですが、皆さんの一番好きなアーティストはどなたでしょうか?
 僕が聞かれた時は迷わずJanne Da Arcと答えるし、実際に答えてきた。
 今回はJanne Da Arcに関することを、色んな想い出を交えながら綴っていきたい。

 初めて知ったJanne Da Arcの曲は「月光花」という曲だ。Janne Da Arcの他の曲は知らなくても、この曲なら知っているという人も多いのではないだろうか。
 当時観ていたTVアニメ「ブラックジャック」のOP曲として月光花を知った。最初に聴いた時に「この曲カッコいい!」と思ったのを憶えている。
 僕の父は過去に映像関係の会社に勤めており、ブラックジャックの作者である手塚治虫さんと仕事をしたこともあったそうだ。そんな父だから、「手塚さんの作品は残しておきたい」ということでブラックジャックのアニメは開始当初から録画していた。(当時はVHSでした)

 このような縁でJanne Da Arcに触れてから、「他にはどんな曲があるんだろう?」とTSUTAYAでCDを借りて様々な曲を聴いていく中で、Janne Da Arcの沼にハマっていった。それはもうほんとにどっぷり浸かって、友達からアーティストをオススメされても「どうせJanne Da Arcには及ばないだろ?」と心の中で思っていたりもした。こう考えると当時から性格の悪さは変わってないな。大人になった今は人それぞれ好きなアーティストがいていいじゃないの、と思う。

 高校生になって、より一層Janne Da Arcの沼にハマることになる。片道10キロ(40分)を自転車通学することになり、そのお供にと入学祝いも兼ねてiPodを親に購入してもらったのだ。僕はこのiPodにひたすらJanne Da Arcの曲を入れた。高校の3年間はJanne Da Arcのみのプレイリストをほぼ毎日聞いて登下校したため、最後の方には全部の曲の順番が分かるようになっていた。
 今でもJanne Da Arcの曲を聴くと登下校の田んぼ道を思い出す。夏は自転車のライトに虫が寄ってきて嫌だったなぁ、とか。冬は真っ暗だったなぁ、お墓の横を通る時は怖いから音量を上げて熱唱してたなぁ、とか。

 僕はAcid Black Cherryというアーティストも好きで、こちらについても説明させてください。
 そもそもJanne Da Arcは、yasu(ボーカル)、you(ギター)、kiyo(キーボード)、shuji(ドラム)、ka-yu(ベース)という5人組のバンドであるが、2007年からは活動休止。それと同時にボーカルのyasuさんがソロプロジェクトとして活動を開始したのがAcid Black Cherryである。

 大学1年の時に、高校時代野球繋がりで知り合った友人(近くの高校のエース)に誘ってもらってAcid Black Cherryの東京国際フォーラムでのライブに行くことができた。人生初めてのライブ、初めてのyasuさん。歌もビックリするくらい上手くて迫力も凄くて...。終始感動しっぱなしだったし、好き度が200倍増しくらいになった。

 ここで冒頭の質問に戻るけど、「好きなアーティストは?」という質問に対して「Janne Da Arcです」と答えても、同年代と合うことはほぼなかった。それでも軸がブレるのは嫌だったからどこでもJanne Da Arcと答えてきた。
 同世代と話が盛り上がることはあまりなかったけど、10~15歳上の世代とは盛り上がることが多かった。どうもこの世代がドンピシャらしい。ありがたいことに会社の先輩や得意先の方とは盛り上がる。

 入社3年目の頃、ヘビーな得意先を任されて諸々苦戦していた時にJanne Da Arcに助けてもらったことがある。
 9月から担当して得意先に入り込めず悪戦苦闘していた頃、その得意先の忘年会(他社担当者含む)が開催された。1軒目飲んで、2軒目も飲み。得意先の方がカラオケ好きということもあり、3軒目に15人くらいでカラオケに行った。「何とか存在感を...!」という想いで参加していたが、馴染みない若造が何の曲を入れれば場が盛り上がるのか分からなかったため、ひたすらタンバリンを叩くという行動に逃げた。
そんな時に得意先の方がJanne Da Arcの月光花を入れた。「この曲分かる人いたら一緒に歌おうよ~」と言ってくれたので、ここはチャンスだ!と思い立候補した。他にこの曲を歌える人がいなかったことも幸いした。
 そこからはJanne Da Arcの話で盛り上がった後、Acid Black Cherryの曲も一緒に歌わせてもらった。充実感が得られたカラオケだったけど、タンバリンを叩きすぎて太ももにドデカい青アザができたのは良い想い出。
 忘年会の後から関係性が良好になり、担当していた最後の方には、その方のプライベートカーを宇都宮まで運転させられて、一緒にゴルフをするくらいになった。

 振り返ってみると僕の青春のすべてにyasuさんの生み出した楽曲が絡んでいる。
 地元の田んぼ道を思い出すこともあれば、大学時代に住んでいた物件を思い出すこともある。そしてそれらに付随してその時その時の他の想い出も蘇ってくる。
 エモーショナルってこういうことを言うのかな。

 そんなyasuさんは現在、持病の療養で活動を無期限に休止している。
 元気になってるといいなぁ。


 最後に...。春になると必ず聴く曲があるので紹介させてください。
 Janne Da Arcの「桜」という曲なのだけれど、ここまで読んで気になってくれた人はぜひ聴いてほしい。

 皆さんも青春時代に聴いていた曲を今改めて聴いてみて、その想い出に耽るということをやってみてください。数珠つなぎみたいに様々な記憶が蘇ってきて楽しいのでオススメです。

 エモさ体感しましょう。

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