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世界大戦はなぜ起こった?小学生でも分かりやすく説明する。

1. 国同士の競争について

想像してみてほしい。友だちが新しいおもちゃを持っていたら、自分もそれと同じ、あるいはもっと良いおもちゃを持ってみたくなること、あるよね?それと同じように、大きな国々も「私たちが一番!」と思いながら、他の国と競争していました。

100年以上前、ヨーロッパにはたくさんの国がありました。それぞれの国は、他の国よりももっと強く、もっと豊かになりたいと思っていました。この考え方は「ナショナリズム」と呼ばれるもので、自分の国が一番良いと強く思う気持ちのことを指します。

たとえば、イギリスはたくさんの国を支配して「大英帝国」と呼ばれる大きな国になっていました。それを見たドイツやフランスも「私たちも大きな国になりたい!」と思い、他の地域や国を手に入れようとしました。

また、国のリーダーや王たちは、自分たちの国を強く見せるために、たくさんの兵士や大きな船を持っていることを誇りに思っていました。だから、他の国が新しい船を作ったり、新しい武器を作ったりすると、自分たちもそれに負けないように、もっとたくさんの船や武器を作ろうと競争していました。

このような競争は「軍備競争」と呼ばれていて、みんながもっと強くなろうとして、どんどん武器を増やしていきました。

この競争の中で、国々は争い事も起こしていました。例えば、アフリカやアジアの地域を手に入れようとして、国と国が戦ったりもしました。

結局、この「私たちが一番!」という気持ちや、国と国の競争が、大きな戦争のきっかけの一つとなってしまったんだ。

みんなも、友だちとの競争は楽しいものとして、仲良くやることが大切だね。大人たちも昔の出来事から、競争する時の大切なことを学べるといいね。


2. 仲間づくりについて

さて、学校の運動会でリレーをするとき、自分たちのチームが強くて勝ちたいと思うよね?でも、自分一人だけではリレーはできないから、友だちと一緒になって、強いチームを作りたいと思う。国々も似たようなことを考えて、仲良くなろうと「約束」を結んで、一緒になる仲間を作ったんだ。

この「約束」は、もし戦争が起きたら助け合おうとする「同盟」という名前でした。ヨーロッパでは、特に大きな国々がいくつかのグループに分かれて、互いに助け合うという同盟を結んでいたのです。

たとえば、ドイツ、オーストリア=ハンガリー、イタリアという3つの国は「三国同盟」と呼ばれるグループを作っていました。一方で、フランス、ロシア、イギリスという3つの国も「三国協商」というグループを作っていました。

これらの国々は、もし一つの国が他の国とトラブルを起こしたら、同盟の中の他の国たちも一緒に戦うという約束をしていたんだ。だから、もし小さなトラブルが起きても、それが大きな戦争になりやすかったのです。

実際に、オーストリア=ハンガリーの大公が暗殺されるという事件が起きたとき、この同盟の関係が大きな影響を持ちました。オーストリア=ハンガリーは、この事件の背後にセルビアが関わっていると考え、セルビアに宣戦布告をしたんだ。そして、これがきっかけとなって、それぞれの同盟国同士が戦争に巻き込まれていったのです。

要するに、友だちとの約束は大切だけど、その約束の内容や、どんなときに助け合うのか、というのもとても大切だね。大人たちも、約束をするときにはよく考えないと、大変なことになってしまうことがあると学んだんだ。


3. 重要な場所の取り合いについて

君たちが友だちとおもちゃをシェアする時、好きなおもちゃを取り合うことがあるよね?一緒に遊ぶのは楽しいけど、どちらも「これは僕(私)のおもちゃ!」と思ったら、ちょっとしたケンカになることもあるよね。

国々の間でも、大きな「おもちゃ」のような大事な場所や土地を巡って、取り合いやトラブルが起こることがあったんだ。特に、ヨーロッパには「バルカン半島」という地域があり、ここはたくさんの国々にとって特別な場所だった。なぜなら、バルカン半島は交通の要所であり、異なる文化や宗教の人々が住んでいる場所だったから。

さて、このバルカン半島では、たくさんの小さな国が自分たちの国を作ろうとして独立を目指していました。でも、大きな国々、例えばオーストリア=ハンガリー帝国やロシア、オスマン帝国なども、この地域に関心を持っていて、彼らの影響下に置きたいと考えていました。

このように、大きな国も小さな国も、みんながバルカン半島を特別な場所として見ていたから、トラブルが多く起こったんだ。ちょうどおもちゃを取り合うように、どの国も「これは私たちの土地だ!」と主張して、争いが絶えなかったのです。

実際に、ここでの小さな争いや出来事が、第一次世界大戦の火種となる事件へと繋がってしまったんだ。みんなも、おもちゃや場所を取り合う時は、友だちとよく話し合って、みんなが楽しく遊べるように心掛けるといいね。大人たちも、この歴史から学び、大切なものをシェアする時の大切さを知ることができるんだよ。


4. 武器の競争について

君たちが友だちとカードゲームをしているとき、もっと強いカードを持っている方が勝ちやすいよね?そして、友だちが新しい強いカードを手に入れたら、自分もそれに負けないように別の強いカードを手に入れたくなる。これが繰り返されると、どちらもどんどん強いカードを集める「カード競争」が始まる。

同じように、国々の間でも、もっと強い「武器」を手に入れようという競争があったんだ。これを「軍備競争」と言います。1900年代初めのヨーロッパでは、国々が自分たちの軍隊を強化するために、新しい船や銃、飛行機などの武器をどんどん作っていました。

例えば、イギリスが新しい大きな戦艦を作ると、ドイツも「負けてられない!」と思って同じような戦艦やそれよりもっとすごい戦艦を作り始めました。これが続くと、どちらの国もどんどん武器を増やして、強い軍隊を持つようになったのです。

これにより、小さなトラブルや争いが起こったとき、大きな戦争に発展しやすくなってしまいました。それは、強い武器や軍隊があると、「使わない手はない!」と思う気持ちが強くなるからだよ。

この軍備競争は、第一次世界大戦が始まる大きな理由の一つとなったんだ。みんなも、友だちとの競争を楽しむ時は、その限度を知って、争いを起こさないように気をつけるといいね。そして、大人たちも、歴史の教訓から学び、武器の競争だけではなく、平和のための方法を考えることが大切だと知ることができるんだよ。


5. 同盟の結成について

友だちと一緒に、別のグループの子たちとサッカーやドッジボールをするとき、強いチームを作りたいよね?友だち同士で「2人一緒になろう!」と約束することがある。これは、お互いを助け合い、一緒にゲームを勝ちたいという気持ちから来ているんだ。これを大きな言葉で「同盟」と言います。

100年以上前のヨーロッパでも、国々の間で「一緒に力を合わせよう!」という同盟がたくさん結ばれていたんだ。これは、もし戦争が起こったとき、一緒に戦ってくれる友だち国を持つことで、敵国に強く立ち向かえると考えたから。例えば、ドイツやオーストリア=ハンガリー帝国は「中央同盟」というグループを作りました。反対に、イギリスやフランス、ロシアは「三国協商」というグループを作りました。

これらの同盟があることで、もともと争っている国々の間のトラブルが、大きな戦争へと広がってしまうリスクが高まったのです。ちょうど、サッカーゲームやドッジボールで、2チームが大きな争いを起こすような感じ。

この同盟の結成は、第一次世界大戦が始まる大きな理由の一つとなったんだ。実際、戦争が始まると、同盟を結んでいた国々は一緒に戦って、どんどん戦争が大きくなってしまった。

みんなも、友だちとの約束やチームを組むときは、楽しむことを第一にして、大きな争いを起こさないように心掛けるといいね。大人たちも、歴史から学んで、力を合わせることはいいけれど、それが大きな争いを招くことがないように気をつけることが大切だと知っているんだよ。


6. サラエボ事件について

おとぎ話やアニメで、小さなきっかけで大きな事件や冒険が始まること、あるよね?実際の歴史でも、小さな出来事が大きな戦争のきっかけになることがあったんだ。サラエボ事件も、そんな出来事の一つだよ。

1914年、サラエボという場所で、オーストリア=ハンガリー帝国の大公フランツ・フェルディナンドという大事な人が、ある若者によって突然、亡くなってしまった。この大公は国のトップに近い人だったから、とてもショックな出来事だったよ。

この事件の後、オーストリア=ハンガリー帝国は、大公を亡くしたことの責任を、セルビアという国に問いたかった。でも、セルビアはそれを認めなかった。この2つの国の間には、前から緊張があったから、この事件が火をつける形になったんだ。

さっき話した「同盟」という約束もここで大きな役割を果たすよ。オーストリア=ハンガリー帝国がセルビアに強く出ると、セルビアの友だちであるロシアが動き出した。すると、ロシアの動きを見て、その他の国々も次々と動き出して、大きな戦争へとつながってしまったの。

このサラエボ事件は、第一次世界大戦の直接のきっかけとなった事件だよ。小さな出来事が、大きな戦争につながることを示しているから、私たちにとって大切な教訓が隠されているんだ。

こういう歴史を学ぶことで、みんなも小さなトラブルや争いを大きくしないように、そして仲良く過ごす方法を学ぶことができるよ。それに、大人たちも過去の教訓から、平和を守る方法を考えることが大切だと知っているんだよ。


7. 世界中の戦争について

みんなが公園でボールを使って遊んでいることを想像してみてね。最初は、AさんとBさんだけがボールを投げ合って遊んでいたとしよう。でも、ボールが飛んできて、近くのCさんのアイスクリームを落としてしまったら、Cさんも怒って参加するかもしれないね。そして、DさんやEさんがCさんを助けるために参加したら、もう大きな争いになってしまう。

第一次世界大戦も、こんなふうに始まったんだ。最初はヨーロッパの中の少数の国々が関わる小さな争いだった。でも、色々な事情や同盟という約束のせいで、次々と他の国々が関わるようになった。ヨーロッパだけでなく、アジアやアフリカ、そしてアメリカまで。こんなにたくさんの国が関わる戦争は、まるで全世界が戦っているようだったから、「世界大戦」と呼ばれるようになったの。

この戦争は、世界の歴史の中でとても大きな出来事として記録されているよ。たくさんの人が亡くなったり、家や学校が壊れたり、食べ物が不足したりと、とても大変な時期だった。そして、みんなが「もう二度とこんな戦争は起こさないようにしよう」と思ったにも関わらず、第二次世界大戦というさらに大きな戦争が起きてしまうことになる。

このような歴史を学ぶことで、争いごとは小さいうちに解決するのが大切だとわかるね。そして、友達や家族と仲良くする方法や、平和を大切にする理由がよく理解できるようになるよ。


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