見出し画像

第63回 学生時代を思い出す本 #ブックブックこんにちは

ブックブックこんにちは!

東京・神楽坂かもめブックスの柳下恭平と札幌・北18条Seesaw Booksの神輝哉、2人の書店店主が好きな本のことについて話すPodcast番組「ブックブックこんにちは」。このnoteは当番組ディレクターの山本リオが裏話をお伝えするマガジンです。

札幌ストリートニュース

今回はお便りから、まさかの18歳の頃の神さんのドラマチックなタレコミが!ぜひ情景を想像しながら聞いてほしいです。

舞台は札幌。こんなアクションみたいなシーン聴いちゃったら、思わず映画『探偵はBARにいる』の大泉洋さんと松田龍平さんが浮かんでしまいました。

そんな映画っぽいイメージで、セクシーブリッジを入れてます。(流れに合わせて「これしかない!」とブリッジを選べると、編集していてもかなりアガります。)

学生時代を思い出す本

お便りコーナーは、神さんと柳下さんが交差するようなあんな人からの投稿!本題は聞いていただくとして、話題にあがった神楽坂の沖縄料理居酒屋「島ぶーちゃんぷる」は私からもおすすめしたいです。

私、沖縄には25回近く行っているほど(なんなら一時期沖縄と東京と神奈川の3拠点生活をしていたほど)沖縄が大好き。それでも、ここの泡盛の品揃えは抜群!いつか神さんと柳下さんの島ぶーちゃんぷる飲みが実現するときには、私も突撃したいと思っています。

(全くの余談ですが、ついさっきまで『沖縄久高島のイザイホー』というドキュメンタリー映画を見て来たばかりなので、一旦音源編集などを後回しにして沖縄そばを食べてきたところです。)

そしてお便りの中で、またまた柳下さん歓喜のガリンコ号ネタが……!こんなに盛り上がるの、世界で柳下さんだけなんじゃないの?と思っていたのですが、先日ある場(北海道関係でもなんでもないところ)でガリンコ号って知ってます?と聞いたところ、なんと乗ったことがあるという人が。

すると、さっきまで静かだったというのに「ガリンコ号ってすごいんですよ!スクリューが(略)」と、まるで柳下さんの生き霊が乗り移ったかのごとくマシンガントークがスタート。ガリンコ号に乗るとみんなこうなるのでしょうか。今年の目標に、私もガリンコ号に乗ってみる、というのが追加されました。

柳下チョイス『十九、二十』原田宗典著(新潮社刊)
神チョイス『リバーズ・エッジ』岡崎京子(宝島社刊)

お二人が「学生時代を思い出す本」で選んだのは上記2冊。みなさんはどんな本が浮かびましたか?

神さんが『リバーズ・エッジ』の紹介の中で、「東京は住宅街の静かなアツい夜のイメージだった」と言っていましたが、私もすごく「わかる!」となりました。学生時代ではないけれど、東京に一人暮らしをしている自分初めてを実感したのは、初めて部屋を借りたときでも、繁華街に飲みに行くときでもなく、夜の静かな東京の住宅街を歩いているときでした。この感覚ってなんなんでしょうね。

前に住んでいた家はまさにそんな住宅街で、でも少し歩くと徒歩圏内には世田谷文学館や下高井戸シネマなんかもあったりして、とにかく週末は何かしらの文化に触れていたいという私にとってはとてもちょうどいい場所でした。

今も忘れないのは、2015年。世田谷文学館で『リバーズ・エッジ』の著者である岡崎京子さんの大規模展『岡崎京子展 ─ 戦場のガールズ・ライフ』が催されていました。絶対に気持ちを引っ張られるに決まっている!一人で浸りたい!と思って一人で散歩がてら歩いて向かったのですが、パワフルで、強い芯を持った女性たちがたくさん描かれている展示でした。

なんだか少しセンチメンタルにもなりつつ元気も蓄えて、見終わった頃には腹ペコ。その近くにある「サン・マロー」という洋食屋に吸い込まれるように入りました。しっかり煮込んだビーフシチューが有名なお店なのですが、メインはもちろん、最初に出てくるコンソメが驚くほど美味しい。するとカウンター越しに店主の方が「スプーンにすくって、くちをすぼめて、すっと口の中に霧吹きするように啜ってみると、特に美味しく感じられるよ」と教えてくれるではないですか。

やってみたらたしかに本当に野菜の甘みをじんわり感じられて、幸せいっぱいになりました。そうこうしていると店主の奥様も話しかけてくれて、「今、文学館なにが始まったの?ここは文学館の帰りに寄ってくれる人が多いから話を聞くのが楽しくてね」と。なんていいお店なんだ……。よく聞く「つめたい」と言われる東京の真逆を感じられるようで、展示を見てからの洋食屋さんという流れで、あたたかいパワフルで人懐っこい東京を感じられた気がしました。

完全に脱線してしまいましたが、そういえば!そろそろお便り不足です!!みなさん、簡単な感想でも、業界格言でも、もちろん本のテーマでも大歓迎です!ぜひぜひ、おたよりお送りください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?