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「あの本、読みました?」公開録画の話

本好きという鈴木保奈美さんが本に携わるゲストを迎えて本を多角度から外観するトーク番組「あの本、読みました?」の公開録画に行った。もう数か月前のことだけど。

ゲストは大阪出身の作家・万城目学さん。話がうまい、自然体。大勢の聴衆を前にしたトークということで、資質を見極めたうえでの登壇だったのだろうな。音楽を頭に浮かべながら執筆するタイプだということで、丁度開催されていた日比谷音楽祭のサイド・イベントというこの公開録画の趣旨とも合致していた。

その万城目さん、「飾りのない歌」というChageさんの歌の作詞を初めて手掛けたそうで、出来上がるまでの歌詞の添削状況も披露された。ひとりですべて作詞したわけでなく、Chageさんにお伺いをたてつつの作業だ。作家という言葉の専門家も、音に載せるとなるとChageさんのほうがベテラン。書の執筆とは勝手が違うようで、ほんのちょっとしたニュアンスの違いで手直しを余儀なくされたりしていた。

つなぎのようなパンツスタイルで登場した鈴木保奈美さんは元モデルさんだけあって、着こなしもかっこいい。洋服の上からも体全体が引き締まっているのが伝わった。台本はあるようだけど、びっしり一語一句細かく書かれているふうではなかった。恐らく大雑把な流れが箇条書きになっているだけ?手元の紙は僅か数枚に見えたし、頻繁にめくるわけではなかったから。

話の内容は多少フレキシブルに遊びの余地を残しているのではないかな。相手はトークの専門家ではないから、シナリオにない話もそのときどきで飛び出すことがありそう。ゲスト側のほうは、トークの相手が保奈美さんということで喜び勇んで出演する作家さんも多いのでは?本好きの女優さんを相手に自著のことを語れる機会なんてそうないはず。

女優さん、とはいえ、この番組で素敵な素顔が引き出された感がある保奈美さん。最盛期にはトーク番組に出ていた記憶がなく、そのせいか、とっつきにくそうなイメージがなかったといえば嘘になる。今の方が一皮むけたというか、ドラマにしても肩の力が抜けている気がする。ましてこういうトーク番組では自然体な様子。見ていて、好きな趣味を楽しく語る様子が心地よい。本の魅力をあらゆる視点でとらえてくれて、好きな番組の一つ。


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