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初心者向け:アジングではこの3種類のワームさえあればいい

初めまして。釣り好きのおじさんです。まず初めにお断りしておきますが、この記事は釣りを始めて間もない初心者のためのもので、釣り歴十数年-数十年のベテランの方向けではありません。したがって、ベテランの方々からは反論・異論あるかと思いますが、あくまで初心者の視点に立った時の「どの道具を使えばいいの?」という疑問に対する記事なので、大目に見ていただければ幸いです。

事の発端=ワーム多すぎ問題

さて、なぜこのような記事を書こうと思ったかですが、一重に、ワームが多すぎるからです。パッと調べるとアジング製品を出しているメーカーは少なくとも20社は存在するそうです。そして、それぞれのメーカーで数十くらいの製品を出しており、カラーはそれぞれの製品で数十通りあるので、この世に存在するワームとしては20*数十*数十=数千~数万種くらいありそうです。

ベテランともなれば好きなメーカーや、自分なりのカラーローテーションがあるので、何万種あっても問題ないと思いますが、初心者からすれば釣れるのかもわからないものを山ほど提示されてもどれを買えばいいのかさっぱりわからないと思います。その上、各メーカーのスタッフが、「テールにあるリブが作る波動がアジにアピールしてー」とか、「素材の高浮力によって漂うプランクトンを模倣できて〜」とかいい出すわけで、ますます混乱しますね。
海流ダバダバ、うねりもランダムの海中で、ラインやフックの抵抗まで考えたら設計通りの動きなんてするわけないし、ワーム程度の波動が効くかどうかなんて何の根拠もない出まかせもいいところですがw

そこで、この記事ではこの3種さえあればOKなワームをピックアップします。


スパテラ 2inc

バス釣りを齧ったことがある方なら聞いたことがあるであろう、村上晴彦氏が代表を務めるissei社の製品です。村上晴彦氏はバスバブル(1990くらい)に活躍し、誰でもたくさんバスが釣れるスタイル(通称セコ釣り)を確立した人です。具体的には、バスが大好きな4 incくらいのワームにシンカーを差し込んで胴体にマスバリをちょん掛けするいわゆるネコリグや、シンカーの上にフックとワームをセットすることで誰でも簡単にタナを合わせることができる常吉リグ(ダウンショット)をバスに持ち込んだ人ですね。ワームは一個当たり80円くらいで安かったので、プラグ(一個1000円~)が買えない子供にとってはやっすいワームでたくさん釣れる手法を開発してくれたヒーローでした。

スパテラは元々バス用で、シンプルなストレート系ワームになります。(原型になった常吉ワームとかAD常吉とか、常吉社の倒産騒動とか話せば長くなりますがいろいろ割愛します。)で、そのスパテラをアジング、メバリングサイズに落としてカスタマイズしたのがスパテラ 2incです。

これのいいところは、アジが好むストレート系で、しかもトータルバランスが良くオールマイティに使える点。ダートのような激しい誘いもこなせるし、ただ巻きでも釣れるユーティリティ性が挙げられます。この特徴から、アジ、メバルだけでなく、ガシラやソイ、小さなハタからカマスまで幅広く攻略が可能です。

カラーはいろいろあるのですが、ぶっちゃけ、発光カラー(オレンジグローかただのグローのどっちか)とクリア系カラー(クリアレインボー、クリア、クリアシルバーフレーク、クリアレッドフレークのどれか)があればいいです。どうしても3種類目が欲しいならイケエビがおすすめです。まあでも2種類でいいです。

ジグヘッドはなんでもいいですが、とりあえずアジ弾丸メバル弾丸の0.8gか1.0gを選べばOKです。フックサイズは#10か#8で。

先ほど、ダートもただ巻きも、と言いましたが、初心者のうちはアクションはこんな感じでいいです。ダートとかまずは釣ることに慣れたらでいいので。

※7:13くらいで実演してるやつ。

余談ですが、このワームには、テールがちっこいキックテールになっているシルキーシャッドという派生があります。が、ぶっちゃけスパテラでいいです。脱初心者したら買いましょう。

https://issei.tv/umitaro/1098.html

アジマスト 2inc

ねり餌からワーム、エギ、その他釣り用品ならなんでもアリの釣り界の巨人、マルキューが出しているワームです。ちなみに、マルキューのワーム製品のブランド名がエコギアで社名がマルキューです。

この製品、パッケージに「アジ職人」と書いているだけあって、アジには無類の強さを誇ります。系統としてはストレート系で、スパテラと同じく癖のない汎用的な製品になります。

スパテラがアクションのバランスとユーティリティ性に強みがあるとすれば、こいつの強みはリフトアンドフォールがめちゃくちゃ簡単にできるというところにあります。(もちろんそのほかのアクションもできるのですが。)そのため、初心者であっても、とりあえずこいつを投げて竿を上下させつつ糸ふけを取りさえすればちゃんと釣れる設計になっております。

エコギア製品はとにかくカラーバリエーションが多く、一年ごとに何種も追加されるようなブランドですが、ぶっちゃけ、発光系とクリア系があればいいです。発光系だとメロングロー、クリア系ならUVシルエットブルーフレークでOK。ちょっとクリア系カラーでスパテラと被っちゃったなって時はスパークルオレンジもいいです。これはクリア系かつ発光系のカラーになります。大きさも、ファット1.8incとか2.4incとかあるのですが、2incでいいです。2incでダメなら他のでもダメだし。

ジグヘッドですが、これもアジ弾丸かメバル弾丸でいいです。重さも1.0gくらいでOK。「0.5gの軽いジグヘッドで漂わせてー」みたいなテクい話は初心者のうちは要りませんし、秋のハイシーズンにナイトゲームなどをやる分にはほぼ落ちパク状態なので、そもそもテクニックは要りません。(というか、風や海流で制限されてテクニックを使えない時の方が多い)

https://ecogear.jp/ecogear/aji_shokunin_aji_must/

月下美人 ビームスティック 1.5inc


言わずと知れた業界最大手の一翼、ダイワ(正式社名はグローブライトだけど)のライトソルトブランド月下美人のワームですね。月下美人は2005年には存在していたはずで、当時ゲーリーヤマモトのワームをちぎってカサゴを釣っていたようなアングラーが多かった時代に相当先進的でした。エリアトラウトやライトソルト、ショアジギからチニングまで、数多くのジャンルがある今から想像できないかもしれませんが、2000年初頭当時はルアーといえばバス釣り一強で、趣味人がトラウトをやったり、バスでは満足できなくなったジャンキーがシーバスを狙ったりしてました。しかし、本格的なソルトといえば船でジギングといった時代で、堤防からアジやメバルを専門に狙うジャンルが確立されるなど誰も予想してませんでした(していた人がいたらしいw)。(基本的には、バスが冬眠する真冬にULロッドにトラウトスプーンを垂らしてちょっとお遊びするようなジャンルでした。)釣り業界の将来まで描き切ってブランドを立ち上げるのは流石のダイワですね。
(この頃から環境大臣だった現小池都知事が外来種BAN法を通すなど暗雲が立ち込め始め、のちにバス業界の縮小を招くことになるのですが、それを見越してだったのでしょうか??)
※筆者は小池都知事は一切支持してないですが、外来種法についてはコイ、ニジマス、国内外来種含めて徹底的にやることを支持派です。まあ、駆除したところでバスが根絶されることはないだろうし。

さて、このワームは上二つと違って、ストレートというよりはピンテールというジャンルで、蛆虫(失敬)のようなボディに尻尾が生えた形をしています。同様のジャンルには、有名なガルプのベビーサーディンやレインズのアジリンガーがあります。しかし、このワームの最大の特徴は素材が一般的なワームと異なりエラストマー素材を使っていることが挙げられます。

エラストマー素材とは弾力性と伸縮性に優れた素材でイヤホンのクッションなんかに使われています。Elastic(弾性的) polymer(高分子)の略でエラストマーです。これの最大の利点は「ちぎれない」ことにあります。どのくらいちぎれないかというと、カッターの刃を押し付けても引っ張っても無傷です。この素材特性によって他のワームと異なり、フグやベラといったアジングにつきものの外道による攻撃を無視できます。実際、(船の際を無理して通したり荒磯で苦行を行ったりしなければ)ほとんど根掛かりの心配のないライトソルトゲームにおいて、ワームを失う最大のリスクはフグとベラによる噛みつき攻撃なので、これの対策ができるというのは相当な強みです。難点は、あまりにも頑丈で針が刺さりにくいことと、エラストマーは一般的なワーム(塩化ビニール)と反応し溶けてしまうことにあります。

これのアクションですが、基本的にただ巻き主体になります。ただ巻きで一定レンジを引くのでどちらかというとメバルの方が釣りやすくなりますが、レンジが合えば鯵でも問題なく釣れます。しかし、スパテラやアジマストよりはアクションに幅がないので、その点は注意が必要です。外道がどうしようもない時の切り札と位置付ける方がいいでしょう。(その点、こいつと同時期にラインナップされていたツインビームはユーティリティ性の面で上だったのですが、残念ながら廃盤になりました。そしてしれっとDUOがほとんど同じ形のバーニーを売っていたりする。)

カラーですが、基本的にはグローとクリアでいいです。が、グローは上述のワームでカバーできることを考えると、明るい系の蛍光レモンと暗い系の玉露カブラの2種を使って、差別化を図るのがいいでしょう。

こちらもジグヘッドはアジ弾丸、メバル弾丸でいいです。ただ、前述の理由で刺しにくいため事前に刺しておくと便利です。また、他のワームを溶かすため購入時のパッケージで保管するのがおすすめです。

https://www.daiwa.com/jp/product/epecxf5

まとめ

というわけで3種類のワームを紹介しました。それぞれ2色ずつ、計6個で釣りは成立するので、まずは投げてみてください。

おまけ

上三つの必須級ワームとは別に、ノミネートされたワームを紹介。

カーリーテール from majorcraft

例のコスパ最強メーカーのメジャクラが出していたアジング用ワーム。何の工夫もない、ストレートワームにカーリーテールをつけただけですが、これは無茶苦茶釣れた。しかし、廃盤のため割愛。

シュラッグミノー from Barkley

レオン氏というソルトライトゲームの立役者の方が送り出した元祖ダート系ワーム。ダートというのは、ぴょこぴょこルアーをスキップさせるようなアクションで、エギングのしゃくりと同じですね。このアクションはまあよく釣れるんですが、あまりにも用途が限定的なのと専用のジグヘッドを要するため割愛。

ロックマックス2inc from エコギア

これはカサゴ職人ブランドの名前の通り、カサゴ用に作られています。投げて落とすだけでよく釣れますが、カサゴは今回の主題ではないため別の機会に。


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