深層水ダイアリー
深層水ダイアリー
6月7日 月曜日 午後2時
21℃ 快晴・無風
今日は岩内深層水を農業で活用、目に見える成果を挙げておられる農家、ニセコ、アムリタファームの斎藤さんを訪ねてきました。
この農地は先祖代々?
「いや、実は、私は神奈川県の横浜の戸塚出身で、もともとスノーボードのテストライダーだったんです。世界のスキー場で製品をテストする仕事なんですね。あと、スノーボードスクールの人材育成とかもやってましたね。
その仕事で仲間からニセコの雪がすごく良いって聞いて、それでニセコに来たところで感激、もう、ニセコの雪は手のひらですくって握り絞めても、指からさらさらと流れ落ちていく、こんな雪は世界にないって感激して、そこからニセコに移住を考え始めて、まさか農家になるなんて夢にも思ってなかったですけど、あるとき農業に足を踏み入れたんですね。蘭越の農場で2年間農業の実践勉強をみっちりやって。そんなとき、たまたまニセコ町の農政課の人とこの土地を見に来ることがあって、もともとは吉田さんていう方の田んぼだったんですけど、高齢で農地を放棄してしまって、何年も放ったらかしだったんですよ。もうそれは田んぼじゃなくて、そう、そこに見えるような森ですよ。さあどうするっていう話し合いの中で、どう?斎藤さんやってみれば?みたいなことで始まったんですね。そう、あんな森を一から開墾しては1棟づつハウスを建ててきました。今は6棟目の温室を建ててます。」
そこから今では有名な「塩トマト」を作るまでになられたんですね。いつ頃から深層水を使っていただいてるんですか?
「うちは北海道で初めて海洋深層水でトマトを育てたんです。6年前になるかな、岩内の方に深層水を紹介されて、試行錯誤しながら、今は深層水の高ミネラル水とニガリのおかげで本当に良いトマトを作れるようになりました。その頃は、ソルトーマっていう塩の負荷をかけたトマトを流行らせようという動きがあったんですけど、私は食味とか味とかにこだわって、その動きからは外れていきましたね。やはり土も水も栄養も化学物質には頼らない有機が一番って、今では確信してますね。全然味が違う、命の力が違う。
春のアスパラ、夏のトマト、秋のカボチャって作っていますけれど、トマトがメインで、ミニトマト、加工用トマト、ミディトマト、大玉、そして塩トマトっていう5種類作ってて、全部に深層水を使ってます。」
こういう大自然の中の農地で無農薬?って、殺虫剤や除草剤なしでどうやって農業ができるのか不思議なんですけど?
「それはですね、自然の生態系を崩さず、虫や菌が健全に存在していると、害虫とかの被害もないんです。例えば、ハウスにクモとかテントウムシとかいても捕らない、害虫を食べてくれるから。それから、菌の力で環境のバランスが保たれてるんですね。ポットで育てて、塩分を与えてトマトに負荷をかける、するとトマトに生きようとする力がみなぎるっていうか、自然の治癒力とか生きる力に満ちてきて、虫もつかないですね。
天候不順になって、低温や日照不足で光合成が進まない、植物がちょっと弱ってきたかなっていうときに大切なのがミネラルなんですよ。それをまさに日々実感してますね。
そこに深層水の高ミネラル水が本当に良いんです。ミネラルを増やしたいときには深層水のニガリも使ってます。潅水と葉面散布の両方に使うんです。農業資材の製品でミネラルを買うとものすごく高価で、それに比べて深層水の高ミネラル水やニガリは値段も安くて効果も最高、素晴らしいんです。
それから、菌が大事なんですけど、うちはEMっていう善玉菌をミックスしたものを高ミネラル水に混ぜて、トマトの葉に噴霧するんです。
この辺りでは、農地を雪にあてろっていう言葉があるんですけと、自然界では冬は雪にさらされるでしょう、うちはハウスのビニールを全部剥がして、土を雪に埋もれさせるんですね。そうすると雪が大地を浄化してくれるというか、連作障害とかも起こらない。」
じゃあ、と、ハウスを見学。
「これ!液肥のタンクです!液肥を一から作ってる農家なんてあまりないと思うんですけど、自分たちは魚カス、昆布、キノコ類、酒粕なんかを混ぜて、発酵させてるんです。ほら、これORPメーターっていうんですけど、これを使って液肥の水素濃度を測るんですよ。液が腐敗に向かっているか活性化されるかが測れるんですよ。液肥がトマトの味を劇的に左右しますね。ひとつ面白い話があって、一回、私がここにナンプラーっていう魚醬、知ってますよね、それを少しここに入れたことがあって、奥さんがトマトを食べたら、あなた!何か違うもの入れたでしょ!ってすぐに味でばれちゃったんですよ。すごいでしょ。それだけ肥料が味に係わっていることがわかりますよね。」
色々お話しいただいてありがとうございました。ところで、かつて倉本聰の富良野塾で女優をされてた素敵な奥様、お二人はどこで出会われたんですか?
「いや、彼女の父上に蘭越でお世話になってて、地域の神楽祭の手伝いに来いって言われたときにちょうど里帰りしていた彼女と出会ったんです。
いやいや、トマトの収穫が始まる7月の中旬以降に是非また来てください、季節ごとの農業のこととか、もっとお話ししますから。」
興味津々、いい出会いそうですね~。ではまた来ます。
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