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【マッチプレビュー】全国準決勝 青森山田×尚志【高校サッカー】

いろいろと問題点も指摘されている高校サッカーですが、ほんの数年前までこの舞台を目指して努力した身としては、やっぱり熱くていいな〜と思います。過去の応援ソングを聞くだけでもモチベーションが上がりますし。

そんなことは置いておいて、今大会から始まった全試合フルマッチ配信のおかげで、地元の代表校以外のゲームをたくさん観られるようになりました。初めは母校の優勝のために対戦相手の分析を細々とやっていましたが、そのヒガシを破った尚志高校が想像以上に好みなチーム(相手にあわせた守備戦術と精度の高いカウンター)だったので、彼らのゲームの分析を引き続き行うこととしました。

そこで、今回のnoteは初のマッチプレビューをしてみたいと思います。対象試合はタイトルにもあるように、明日の準決勝 青森山田×尚志です。目次は以下のようになっています。

1. 各チームのチーム分析(バルディ本にそって)
2. 予想フォーメーション
3. 戦術的みどころ

1. 各チームのチーム分析(バルディ本にそって)

※赤=攻撃、オレンジ=ネガトラ、青:守備、緑:ポジトラ

準々決勝の各チームの攻撃に関するデータは以下を参考ください。

2. 予想フォーメーション

尚志の片方のSHは試合ごとにかなり選手を変えているイメージなので予想が難しいですが、より守備的なシフトで入った東福岡戦で先発した#14高橋でスタートするのではないかと思います。(Tactical Boardを使ってみました)尚志は4-4-2、青森山田は4-2-3-1で間違い無いでしょう。

3. 戦術的みどころ

試合開始時と得点が動いた試合終盤をのぞいて、青森山田の定位置攻撃を、尚志がプレッシングで迎え撃つという展開が予想されます。高校サッカーでは圧倒的な質的優位を誇る青森山田と、守備組織の緻密さとカウンターの鋭さを備える尚志の戦いは、まるでマドリードダービーのようです。

明日の準決勝で、最も多く見られるであろう立ち位置がこちらになっています。

準決勝で帝京長岡に中央を攻略されてしまった尚志ですが、両SHがストロングである青森山田に対しては、守備網が破綻することはないと踏んでいます。青森山田は1.チーム分析の定位置攻撃の項にも記載したように、左右非対称のポジションを取ることが多く、右外=SH#11バスケスと左内=SH#10檀崎の質的優位を生かした攻撃と、それに応じて生まれるロングスローを得点源としています。また、尚志はCF#9の安定感のあるポストプレイとSH#11のスピードあふれるドリブル突破を組み合わせたカウンターが武器です。

したがって、戦術的みどころは「尚志のロングカウンター vs 青森山田のネガトラ」です!青森山田は基本の立ち位置から人を動かしてボールを保持するので、ネガトラ時にCH#15しかフィルターとして機能しません。実際に準々決勝の矢板中央戦ではその欠点を低めに位置取った2トップに使われ、撤退を余儀なくされるシーンが多く見られました。策士の黒田監督がその点を見逃すとは思えませんが、この1週間で解決策を見いだせるかは分かりません。特に尚志の2トップは関係性が非常によく、2人のコンビネーションでカウンターを完結させることができます。したがって、矢板中央戦では得点にならなかったようなカウンターも脅威になることでしょう。

また、尚志のストロングと青森山田の立ち位置の移動が、尚志の有利に働くのでは無いかという仮説も立てています。尚志のSH#11は独力で長い距離を運べる選手で、彼が予想通り右サイドに位置するとすれば、この試合のキーマンになります。なぜなら、青森山田の左サイドはSBが大外に張り出しているため、ネガトラ時にSBのポジションにいる選手は守備能力に欠けるCH!ということになります。(そのためのCB#5三國くんなのかもしれないが)その対面を1つドリブルで打開できれば、尚志のチャンスは増えることでしょう。また、このカバーでCB#5三國を外側に引っ張り出すことができれば、シュートパターンの豊富なCF#9染野のゴールが見られるかもしれません。

ここからは個人的な希望。青森山田のネガトラをより機能不全に陥らせるために、ロシアW杯でドイツ相手にメキシコがとった片側マンツーをしてほしい。ドイツより1人多くビルドアップ隊に入れているから面倒だけれど、CH#15とCB#4に2トップが縦並びでマンツーマン、CB#5三國のドライブを促し、パスのレシーバーでボール奪取。SBとCBのいない青森山田左サイドを尚志SH#11と2トップのコンビネーションでロングカウンター!!

#高校サッカー #青森山田 #尚志 #マッチプレビュー

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