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日本ダービー予想②

では出走馬ごとの予想に入ります。

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1枠1番 エフフォーリア

おそらく最後まで1番人気でしょう。過去のレースを振り返っても一番強く、私の◎です。

では、どんな点からエフフォーリアが強いと言えるのか。過去レースを見ながら考察します。他の出走馬に関わるところは、適宜触れながら進めます。

共同通信杯

ダービー出走馬でこのレースに出ていた馬

1着 エフフォーリア

2着 ヴィクティファルス

3着 シャフリヤール

5着 ステラヴェローチェ

13.1 - 11.9 - 12.7 - 12.3 - 12.4 - 12.0 - 11.6 - 10.9 - 11.6 (馬場差 -14より1Fごとに0.1秒を加算)

エフフォーリアの優れている点は”ギアチェンジの速さ”と”トップスピードの高さ”、”操縦性の高さ(センスの良さ)”の3点です。

共同通信杯では道中3、4番手に取り付き、直線で抜け出しました。ラスト400mの時点で先頭との差は0.2秒ほど。ここから鞭が入り、一瞬で抜け出しました。

11.6 - 10.9 - 11.6

実際には10.9のレースラップの箇所で10.7秒程度で走り、ゴール前は余裕があります。さらに言えば、600m〜400mの地点でも追い出したのはラスト450mくらいから。楽に追走してスパートをかけています。

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緑の帽子がエフフォーリア。写真でも分かるように、200mの間に一瞬で抜け出しています。

先に書いた”操縦性の高さ”も大きな武器で、ギアチェンジとトップスピードへの到達(その維持)を”先行して使える”ことがこの馬の特に優れた点でもあります。

競馬は、基本的には逃げや先行といった先団に取り付ける馬が優位です。後方の馬は、前にいる馬以上の能力を発揮しなければ勝てません。

エフフォーリアの場合、”後方の馬が使う末脚を、先団に取り付いて使えてしまう”から強いのです。

また、もう一つ注目したいのが、2着だった橙帽のヴィクティファルス。画像からも分かるようにエフフォーリアの真後ろに付いているものの、エフフォーリアのギアチェンジに敵わず、遅れを取って2着に負けています。

ダービー予想の①でヴィクティファルスの2番枠が面白いと言ったのは、共同通信杯と同じようエフフォーリアの後ろに付いて直線伸びてくる競馬が出来ると思ったためです。

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このレースで3着に入り、次走の毎日杯で3着のシャフリヤールについては、共同通信杯の2月時点ではエフフォーリアと大きな能力差があるように映ります。4コーナーでの2頭の位置(写真)を見ると、シャフリヤールはエフフォーリアの2頭分外を回っています。この距離ロスと前後の位置取りの差が着順の差であると思います。しかし、この時期の3歳馬短期間で成長しますし、毎日杯のレース振りをを見るとその差は詰まっているように感じました。この辺りは後ほど触れます。

5着のステラヴェローチェは、単純に共同通信杯のレースラップのラスト3Fが速かったため敗れました。バゴ産駒牡馬ゆえにトップスピードには限界があります。皐月賞は上がりが、37秒と時計がかかる展開だったので上位に来ましたが、ダービーはほぼ間違いなく、35秒を切ってきます。そう考えるとステラヴェローチェのダービーでの出番は無いと考えます。

皐月賞

ダービー出走馬でこのレースに出ていた馬

1着 エフフォーリア

2着 タイトルホルダー

3着 ステラベローチェ

4着 アドマイヤハダル

5着 ヨーホーレイク

6着 グラティアス

7着 ディープモンスター

9着 ヴィクティファルス

13着 ラーゴム

日本ダービー出走馬の実に9頭の前走が皐月賞です。この皐月賞を詳細に見ていくことが的中への最適解となります。

12.1 - 11.7 - 12.5 - 11.9 - 12.1 - 11.4 - 11.9 - 12.1 - 12.3 - 12.6(馬場差+2)

皐月賞で1番人気は共同通信杯を完勝したエフフォーリアではなく、ダノンザキッドでした。それは何故か。ダノンが皐月賞と同コースのホープフルステークス勝ち馬ということもありますが、エフフォーリアは小回りの中山より東京コース向きと思われていたことが大きかったと思います。東京コースはトップスピードと維持、ギアチェンジ能力の適性が求められやすいコース。求められる適正の異なる中山コースの皐月賞で、結果的に3馬身差で完勝したという事実は、この世代では能力が数枚抜けていることと同じです。

では、レースの中身を見ていきます。

ポイントは

①向正面でペースを上げたレッドベルオーブの影響

②1番人気で15着に惨敗したダノンザキッドの影響

の2点です。

まずは①から。皐月賞は

12.1 - 11.7 - 12.5 - 11.9 - 12.1 - 11.4

のラップタイムの通り、前半5Fは60.3秒と例年に比べてスローで進みました。前にいる馬に有利な展開です。この展開を嫌ったのがレッドベルオーブであり、向正面から位置を押し上げていきました。ラップの11.4秒の部分がまさにここで、ここから時計的に一気に締まった展開になりました。

ペースの急な変化はスタミナを奪います。レッドの近くにいたアサマノイタズラやダノンザキッドはこの影響を大きく受けたと思われます。一方、この時インにいたタイトルホルダーやエフフォーリアは影響を最小限に抑えられていると推測できます。

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次に②です。

4コーナーでは既に1番人気ダノンザキッドの手応えが悪く、前に進んでいません。ここでダノンの影響を受けたのがダノンの後ろに待機し、ダノンが抜け出した進路の後をたどって上位進出を狙っていた馬達です。具体にはグラティアス、ヴィクティファルス、ディープモンスターといった面々。

写真の内側の青帽はダノン。外の赤がヴィクティファルス、緑帽はディープモンスターです。映像を見ると、300m程度コーナーの大外を回っています。1m外を走るごとに半周で0.2秒のロスが生まれますが、この2頭はエフフォーリアの5頭以上外、1秒はロスしている印象です。

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しかも、不幸なことに、ヴィクティファルスは直線で内側にいたグラティアスがさらに内側の橙帽アサマノイタズラに馬体をぶつけられています。このグラティアスが外に飛ばされた影響で、ヴィクティファルスが前を塞がれています。

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このような不利があれば惨敗もやむなし、というところです。当然、ダービーでは2頭とも人気を落としていますが、人気の盲点であり、ヴィクティファルスとディープモンスターは買い目に入れるべきです。

1枠2番 ヴィクティファルス

エフフォーリアのところで解説した通り、ダービーでは買いです。

2枠3番 タイムトゥヘヴン

2走前のニュージーランドTでは逃げたバスラットレオンに完敗。前走も直線走路に迷うロスがありましたが、それでも良くて4着で、今回は厳しいと思います。

2枠4番 レッドジェネシス

この馬、前走の京都新聞杯でなかなかタフな競馬をしています。

京都新聞杯

12.8 - 11.2 - 11.4 - 12.8 - 12.2 - 12.4 - 11.5 - 11.6 - 11.6 - 12.1 - 12.7(馬場差-13より1Fあたり0.1秒を加算)

ダービー出走馬でこのレースに出ていた馬

1着 レッドジェネシス

京都開催のない今年は中京2200mで実施。このコースは直線の坂を2回通ること、小回りコース故に締まったタフなペースになることが多いです。

レッドジェネシスの位置取りを見ると、ずっと中団で追走し、残り5Fの地点では先頭との差は1.5秒程度。残り3F地点で1秒程度になり、1F地点では0.4秒差くらいでしょうか。

これを鑑みると、レッドは実質

11.3 - 11.3 - 11.3 - 11.7 - 12.3

くらいで走っていると推測されます。何が言いたいかというと、トップスピードの持続性させる能力に優れているということです。11秒台前半のスピードを持続させ、ロングスパートできることはダービーで強みになると思います。買いです。

ただ、気になる点と言えばレース&この馬の上がりがずっと35秒以上かかっていること。その点は父ディープと母父ストームキャットの血統構成から、ダービーの上がりが速いレースにも対応可能と見ています。

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3枠5番 ディープモンスター

前述、皐月賞の考察からこちらも買いです。ただ、ひとつ気になるのはトップスピード。過去3走、中京→阪神→中山と来ていて、いずれもトップスピードやギアチェンジよりもスピードの持続力、タフさが求められやすい舞台。ダービーの適正に若干の疑問はありますが、可能性を信じてみたい馬です。

3枠6番 バジオウ

プリンシパルSの勝ち馬。

13.0 - 11.7 - 11.6 - 12.2 - 12.8 - 13.0 - 12.4 - 11.3 - 11.4 - 11.9(馬場差-17より1Fあたり0.2秒を加算)

道中スローの典型的な上がり3Fの競馬です。このペースで道中2番手のバジオウは相当有利であり、軽視が妥当です。

4枠7番 グラティアス

前走皐月賞で見どころが特にあったわけではなく、2走前の京成杯にしても5F通過63.7秒のペースで先行して勝ったもので、軽視で良いと思います。

4枠8番 ヨーホーレイク

こちらもグラティアスと同様、皐月賞で何か見どころがあったわけではないです。軽視で平気かと思います。

5枠9番 ラーゴム

ヨーホーレイクと臨戦過程が似ています。きさらぎ賞の勝ち馬ですが、5F通過61.2秒のスローを先行し、勝ったものです。このレースに関しては、後方からコーナーで外を回って追い上げた8番のヨーホーレイクのほうがまだ見どころがあったように感じます。今回は軽視です。


ここまで半分の9頭について書いてきました。残りの8頭は日本ダービー予想③にて書きます。

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