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最推しと推しがタッグを組んで筆者を殺しに来た:萩嵐雪キャラエピ

 推しのエピに最推しが出てきてしんどさでプレイヤーを殺しに来るとかそんな奇跡早々起きるわけないじゃんと思ってたんです。

剣が刻とは

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「剣が刻」とは、Rejetの乙女ゲー「剣が君」と似て非なる世界を舞台にした、女性向けスマホソーシャルゲーム。
 主人公は現代から江戸時代にタイムスリップした少女「日鞠」(デフォルトネーム)。天下五剣である鬼丸国綱に見いだされ、マレビトとの戦いに巻き込まれることとなる。

 仲間になるキャラは鬼や人、妖、男女ともに多種多様。キャラ固有のエピソードも多く、いわゆる「キャラ萌え」を重視する層にも好まれるシステムをしている。

 新規プレイアブルキャラ実装の際には毎回衣装のデザインを公開してくれる公式Twitter。
 キャラ説明や得物の名前が載ったツイートも同様にしており、キャラクターに深みを持たせてくれる。

 他にも、メインイラストレーターである「読」さんによる美麗スチルも魅力の一つだ。場面場面で差し込まれるシーンの美しさは、間違いなくこのゲームの強みだと思う

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 スチルはメインストーリーの他にキャラクターエピソードにも挿入されている。そのクオリティの高さは折り紙付きだ。

萩嵐雪という男について

 白澤と呼ばれる妖であるとされる萩嵐雪。ある理由からまじないに頼ることになった日鞠と出会ったことで、旅の仲間になる彼。

 ぬらりくらりとした態度に、見ただけで相手の技を模倣してしまう天性の技能。いつも微笑みを崩さず、日鞠を姫様と呼んでかわいがっている。
 おそらく年長者でありながらも、その様はどちらかといえばお調子者の少年が近い
 しかし時折単刀直入に切り込み、またある時は煙に巻くかのように周囲を翻弄する部分は、長年生きてきた経験によるものといった印象を受ける。

 メインキャラといっても中心にいるタイプではなく、一行を温かく見守りながら、時折手助けをする。
 そんな一歩身を引いた場所に立っている存在――それが、自分が萩嵐雪というキャラクターに感じた印象だった。

 しかしそんな風に感じていた自分は忘れていたのだ。

「明るいキャラの過去は暗いものが多い」という法則を――!

物語の序盤からクライマックス

 まずこの話をする前に、剣が刻のキャラエピの仕組みについて話をしないといけない。

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 剣が刻では「願いの絵馬」「絆絵馬」の二種類が存在し、一定の条件を満たしたのち、定められた量のアイテムを消費することで開放することができる。
 これらはキャラの掘り下げを目的としたストーリーがみられるだけではなく、ささやかながらステータスのアップ効果も持っている
 使いたい推しキャラのストーリーから背景を知りつつ、強化もできるというのは実に理にかなっているといえよう。

 今回自分が爆撃を受けたのは、萩嵐雪の絆絵馬から閲覧できるキャラクターエピソード、通称「剣の章」だ。
「剣の章」とは、グラブルでいえば「フェイトエピソード」のような、キャラクターに深く関係するお話。(別衣装版の「刻の章」も存在)反対に「願いの絵馬」は、どちらかといえばプレイヤーである日鞠との交流や、なんでもない日常が描かれたエピソードになる。

 さてそんなこんなで萩嵐雪の「剣の章」のお話。
 まずは回想ページで見られるあらすじを見て欲しい。(余談だが剣が刻は普通にストーリーを見るorスキップした後、回想ページからも閲覧することで少量の石がもらえるのだが二度手間感が強いのでいつか改善されて欲しいところ

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 このあらすじだけで「ヒンッッッッ」と変な声が漏れた。何を言ってるか分からないだろうから一つ一つ説明しよう。

 まず「森羅万象の理を守る者」これは言わずもがな今回の主役である萩嵐雪のことだ。肩書がカッコいいよね

 次にあめなる文だが、これは自分の最推しキャラでもある「青波征一郎」の武器。

青波先生の話はもう少し後にしよう。

 そして最後に「彼の過去が明らかになる」。これはもはやプレイヤーを今からしんどさで殺しに行くという予告に他ならない。この文章でしんどい過去じゃなかったことはほぼない。そして明るい性格をしたキャラとこのあらすじの組み合わせでしんどくない過去を持っていなかったことはない(経験談)。王手だ!

 嫌な予感を覚えつつも読み始めた萩嵐雪の「剣の章」。
 冒頭は「あめなる文」をうまく扱うための修行をする青波先生に付き合っているところから始まる。

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 ここでも嵐雪は付き合わせてしまったことに申し訳なさそうにしている青波先生に対し、「いいよいいよ~」と何でもない様子で返している。

 そんな修行の合間の休憩中、突如「あめなる文」が光りだし、青波先生は転寝をしていた嵐雪に吸い込まれてしまう

 目を覚ますと見慣れない村に立っていた青波先生。しかし嵐雪はその場所を知っていたようで……。

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 白澤・萩嵐雪の始まりに一体何があったのか。あめなる文は、何ゆえに嵐雪の過去へ二人を誘ったのか。

 この記事では重要なネタバレはしないと決めているので詳しいことは話さないが感想としては「しんどい」しか出てこない。

 しかし、ある程度息をできる要素もある。(じわじわとなぶられているとも言えるが
  青波先生の存在だ

青波征一郎という男について

 青波征一郎は日鞠とともにタイムスリップしたキャラクター。日鞠や、他のタイムスリップした学生たちの教師でもある。

 タイムスリップした現場が青波先生主催のキャンプだったこともあり責任を感じているらしく、教師として皆を守ろうと必死に努力をしている保護者然としたキャラクターだ。

 公式もそれを意識しているらしく、随所に「教師として」というセリフがちりばめられている。

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 これは嵐雪の「剣の章」冒頭での青波先生の言葉だ。あめなる文をうまく扱えない中、鬼丸を携えて戦う日鞠や、神器に見出された他生徒に守られてばかりいる自分に焦りを覚えているのがよくわかる。

 現代人という来歴での唯一の大人である彼は過保護なほどに生徒たちを守ろうともしているが、きちんと話に耳を傾けてくれるいい人でもある。
 そして「鬼丸の姫」と呼ばれ、重い責務を負う日鞠に対しても親身に寄り添おうと手を差し伸べている。なんというか「理想の教師」「理想の保護者」ポジションを獲得している。強すぎるなんだこいつ

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 ほわいとでいイベントの台詞。
 褒めて、褒めて、最後の台詞をぶっこんでくる。
 この台詞フルボイスなのだが「気を抜いても、いいんだよ」の声優さんによる名演技が光っている。慈愛の声というものはこういうものなのだとわかる。つよい。

 自分の性癖にある「メカクレ」を刺激されたのもあってリリース当初から最推しだった青波先生だが、常々見せてくる保護者然とした言動が非常にこころを擽るどころか何度脳内が滅茶苦茶になったことか

 ほわいとでいイベントの台詞に関しては何度読んでもここに解釈通りの青波先生が詰まっていて(感極まり過ぎて)しんどい。(最推しが今日も保護者をしていて)辛い

 できれば恋愛している先生もみたいけど日鞠(学生)と恋愛する先生は解釈違いです……でも現地キャラと恋愛するのもなんか違う……解釈違いと本能のせめぎあいがすごい……。

プレイヤーの代弁者的立ち位置の先生

 話をいい加減推しに戻そう。

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 いつもぬらりくらりとした態度を崩さなかった萩嵐雪。彼の過去はどこかの伝承をなぞらえたような、薄暗い出来事が存在していた。

 物語に対して共感や没入感を覚えやすい人(例えば自分)なんかは、そんな彼の物語に対して「しんどい」という感情を覚えるだろう。初出時のプロフィールと交互に見返して自分からしんどい沼に飛び込むだろう。そしてその感情の吐き出し場所として、同じプレイヤーとの語り合いという形で消化して昇華する

 しかし今回の場合は別の要素で、気持ちが消化されることになった。

 青波先生という存在だ。

 青波先生は偶然にも嵐雪の過去を知ることになる。そしてその過去の出来事に対して、まっすぐに憤りをぶつけてくるのだ。

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 この物語、結局は過去の再演をしているだけであり、現在を生きている嵐雪や青波先生は一切介入することが出来ない。そして、青波先生は嵐雪のことを多少は知っているものの、過去を知るのは初めてだ。
 プレイヤーもまた、嵐雪を多少は知っているものの、過去を知るのは初めて。

 その点において、青波先生とプレイヤーは同じ目線に立っていた

 これが他のキャラクターだとそうもいかなかったかもしれない。現代人で、主人公ではなくて、嵐雪の煙にまくような話し方に付き合い、そしてまっすぐに感情をぶつけられる人
 あめなる文を持っていたからこそ、青波先生がその立ち位置についたのかもしれないが、自分としてはこのポジションは青波先生以外ではうまく立ち回れなかったと思っている。
 なによりこのポジションに日鞠(主人公)がいなくて良かったとも。

 この辺りの複雑な感情は形容しがたいものがあるが、仲間の辛い過去を主人公がすべて知るのではなく、周りの大人がそれを知り、そっと分け合うのがどうしようもなく好きなのだと思う。

 プレイヤーと同じ視点に立ち、しんどいと思った感想を代弁するかのように憤る青波先生。
 また共感しなくとも、青波先生の性格ならばそう言うだろうなと大多数のプレイヤーが思うような下地が、ストーリー内の言動で出来上がっている

 推しのキャラエピソードで最推しが最推しの動きをしている。これ以上に感動することがあるだろうか。いやあんまりない!

終わりに:まだまだあるよ推しの掘り下げ

 さて、ここまでキャラエピソードでの尊い、あるいはエモさの極みを見せられて昇天した一人のプレイヤーの戯言を書いてきたが、このゲームには他にも推し度を高める要素が存在する

 温泉から上がった時にたまに発生する髪拭きや時間帯によって変わる待ち受けキャラの台詞、時折開催される人物史という名のエピソード0。

 他にも挙げればキリがないが、一番は何と言っても料理
 材料を集めて料理をする機能が剣が刻の中には存在する。レシピが分からずとも、他プレイヤーのレシピを閲覧できるので困ることはあんまりない。

 あんまりと言ったのはレシピのソートがそこまでしっかりしていないので、目的のレシピを探すのに苦労するからだ。

 そして料理を作るならば誰かが食べないといけない。
 食べるのは誰か。

 推しだ

 キャラクターに料理をふるまうことで好感度が上昇し、先に挙げた「剣の章」の閲覧や、台詞の追加などが解放される。
 また好物も設定されているので、推しを愛でたい人にとってはこれ以上ないシステムだろう。ちなみにたまに口を拭いてあげるという場面も出てくるぞ。可愛いかよ

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 余談だが嵐雪は甘味が好物。

 そして青波先生は野菜が大好物のヘルシー男です(クソデカ声)。

 そんなキャラの掘り下げがいっぱいあるソーシャルゲーム「剣が刻」はios、Androidで好評配信中!
 リセマラ枠に青波先生いるから当てようね!
 萩嵐雪はリセマラ枠にはいないので自力で当てて沼に落ちてください

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 主人公の日鞠ちゃんは滅茶苦茶話すし行動するしまっすぐないい子だよ。女性キャラもある程度いるから興味ある人は調べるんだ!


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