見出し画像

MacBook Air M2で作曲環境作るのはどうなのよ?のお話。その1。

前書きのようなもの


ついこないだまで、Mac Mini (2020 Intel/32GB RAM)でお仕事していたのですが、最近MacBook Air M2 24GB RAMを入手したので、仲間のミュージシャン連中から、使えるのか?どうなんだ?!貴様!という声が多いので、雑感を取り留めなく書きます。(2022年8月11日現在のお話です。)

諸々のプラグイン達のM2/M1ネイティブ対応状況など

俺の主力プラグインのブランドは、大体以下になります。

  • IK Multimedia全般

  • iZotope全般

  • KORG Collectionの一部(昔からあるやつ+ARP Odessey)

  • Eastwestの音源各種

  • Studio One標準プラグイン

この辺が主力なので、これらが使えれば一応仕事に支障もなければ、お仕事ではない、やりたくてやってる音楽もカバーできるという状態です。
で、上記のプラグインの大半は既にM2ネイティブで動作します

IK Multimedia

T-RackS

T-RackSの各種プラグインはAUのみM1/M2ネイティブで、VSTだとRosetta 2経由でのみ動作するという、ちょっとチグハグな状況です。
まぁAUが動くなら問題ないんですが、Intel Mac上でVST版のT-RackSを使っているプロジェクトを開くと「そんなプラグイン入ってないぞ!」とDAW(俺の場合はStudio One)から警告が出ます。

SampleTank 4 / SampleTron 2 / MODOシリーズ / Hammond B3 / MixBox

この辺はふつーに動きますね!快適そのもの。
特にMixBoxがふつーに快適に動きますので、インサーションでT-RackSシリーズの各種プロセッサを差してる人は、とりあえずMixBoxにしとけばM1/M2乗り換え時にVSTだから読めなかった!みたいな悲劇は生まれない気がします。
実際MixBoxって超優秀なのよ。T-RackSと同じプロセッサでもMixBoxの方が一覧性に優れてるから。

Amplitude 5

問題なく動きます。あと、M2のパワーのおかげで、Intelよりもバッファサイズを小さくして、レイテンシーを極限まで追い込んでも快適に演奏できますので、ファンク系のカッティングやら、Djentとかの細かくて正確性の求められるリフやらでは恩恵が結構あるんじゃないかと思ってます。

iZotope

大体動いてますね。Exponential AudioブランドのものはRosetta 2経由のみ対応っぽいですが、iZotopeブランドのは大体M1ネイティブでいけます。
俺としては、NeoVerb, Tonal Balance Control, Ozone, RXあたりが動けば問題ないので、全然問題なく制作できてます。

KORG Collection

動きます。アナログモデリング系はMonoPolyとかMS20があると心強いですし、KORG M1はやっぱり音抜けがいいので重用してます。
まぁこれだけだと「動きます。よかったです。」って話なんですが、KORG Collectionって、初代のリリースがかなり古いんですよね。
ちゃんと調べてないですけど、2000年代初頭に最初のリリースだったはず。
20年くらい経ってる今でも最新の環境で使えるように、メンテナンス/アップデートしてくれてるという点でも、KORGって本当に素晴らしいブランドだなぁって思います。

※2022/08/13追記
KORG CollectionのM1ですが、Apple Siliconネイティブ環境下でなおかつVST版だと、パラアウトが機能しないっぽいです。AU版だと問題なし。

EASTWEST

これに関してはOpusエンジンがM1ネイティブで問題なく動く。という言い方になります。
じゃぁ問題ないんだね?という話かというと、ごく一部で…というか、Hollywood Orchestral Percussionのスレイベルだけが、異常なCPUパワーの消費の仕方をしますw
一発鳴らすだけで、CPU100%に到達します。なんじゃこりゃ!Intel Macの時はそんなことなかった気がするんだが…。

これをGoliathのスレイベルに切り替えると、全然パワー消費しないというか、まぁ普通なんですよ。
なので、Goliathなり、代用できるライブラリがある人は問題ないですが、そうじゃない場合はスレイベルを買って自宅でシャンシャンしながら録音してくださいw

WAVES

とりあえずV14だとM1ネイティブで動くらしいですね。
…俺実はWaves Update Planが億劫で好きじゃないので、WAVESあんまり使ってないんですよ。だから、H-EQとかOneknob LouderくらいしかV14にしてないんですよね。

Rosetta 2経由だとV13でもV12でも動いてるっぽいです。この辺は詳しい人勝手に調べて勝手に納得してください。俺にとってはWAVESはどうでもいいアイテムなんですw

ボカロなど

俺はいわゆるボカロPではないので、最終的に人間が歌う予定の楽曲の仮歌にボカロを使っている程度なんですが、巡音ルカV4XはRosetta 2のみ対応ですが、一応動いてます。
…ただ、所謂クリプトンのPiaproシリーズでなければいけない事情がなければ、VoisonaがM1ネイティブで動きますので、そっちでいいじゃん!と思ってます。今の所無料で使えるし。

言っちゃ悪いけど、クリプトン・フューチャー・メディアさんは、ことMacに関しては最新環境への対応が遅い印象なので、おそらくM1ネイティブ実現もずっと先になるんだろうなぁ…と思って見てます。
俺はそれでも困らないからいいんですけど、ボカロPの皆様は大変じゃないのかな?どうなんでしょうね。

M1/M2ネイティブとRosetta 2経由だとどのくらい違うの?問題

これに関しては

「やっぱりネイティブの方がマシンパワーを発揮できるのは間違いないよ。」
「でも、Rosetta 2経由でも、わりと快適だったよ。」


という感想です。そう、Rosetta 2でもさほど困らないんですよ。

一応、どのくらい違うのか、俺の過去曲(EastWest Hollywood Orchestra主体ので作った、オーケストラ楽曲)でざっくり検証するとこんな感じでした。

まぁ、多分Rosetta 2でバッファサイズを128に上げれば、匹敵できる程度には動作するんだと思います。
ただ、これだけでも「やっぱりM1/M2ネイティブの恩恵あるじゃん!」って分かってしまうとねぇ…やっぱりネイティブで作業したくなるのが人情というもの。

24GB RAMでオーケストラできるものなの?

まぁ、案外なんとかなるような気がしてます。
俺もついこないだまで、32GB RAM搭載のIntel Macでオーケストラ作ってたので、あれでもまぁ最低限の快適な環境であって、ベストとまでは言えないなぁ…とは思っていたので。
アナログモデリングベースの楽曲と、サンプリング音源ベースの楽曲だと、やっぱり後者はCPU性能よりもRAM容量の方が大事ですからね。

ところが過去曲で結構ボイス数の多かった楽曲を開くと、さほど不便を感じないんですよね。
多分、ユニファイドRAMであったり、ユニファイドストレージであったりという利点が「RAMが足りなくてスワップ」という状況でも、これまで以上に快適に動作するってことなのかもしれません。

そのへん気になって調べてたら、M1 16GBで96トラックのオーケストラ音源を鳴らす動画とかもありました。まぁ結構無理やり鳴らしてるなという感想ではありますが、「不可能でもないよ!」ということだと思います。

とはいえ、この辺は人によって「いやいや、オーケストラとか作らねぇし…」って人も多いでしょうから、多くに人にとってはどうでもいい≒さほど問題ないってことじゃないかと思います。

MacBook Air M2ってファンレスなんでしょ?熱大丈夫なの?

そんなこんなで、過去最大級にMacに負荷をかけていたプロジェクトファイルを再生したりなんなりしてみてたんですけど、今の所問題ないです。
というか、気持ち悪いくらい熱くならないですw
ほんのり温もりを持つ程度にしかならないですね…。

まぁ、動画編集とかやったら、それなりに影響は出るんでしょうけど、音楽制作はGPUとかどうでもいいですからね…。

あと、なんか言いたいことあるか?!

バッテリーの持ちが良いです!

まぁ、作曲してる時に電源供給しないなんて、あんまりないような気もしますが、試しにバッテリー駆動で半日ほど軽くトラックメイキングしてみてたんですけど、案外なんとかなりましたよ。

普段出先にiPad Pro (2020のM1じゃないやつ)で軽くスケッチすることはあるんですけど、その時はバッテリー駆動なわけですし。。。
それと比較しても、やっぱりフルスペックのDAWが元気に動くという点のアドバンテージはありますねぇ。

まぁ、後はまた思いついたら書く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?