蜃気楼

Rain Drops、が活動を休止してから一年が経過する。

三枝明那を推している。
歌が大好きで、武道館でライブを開催するまで夢を持ち続ける青年だ。
若いエネルギーを存分に輝かせる彼は、見ていて目が痛くなるほど眩しい。
3Dライブの日、にじフェスでステージに立った日、そして過去の、Rain Dropsのステージ。眩むようなライトの中命を燃やす姿は、網膜に焼き付いて離れない。

私が三枝明那を明確に好きになってからは、まだ1年と3か月ほどしか経過していない(2024.4月時点)。その内約6か月、彼は休止状態にあった。これはあの時期共に三枝を推していた仲間達にも等しく存在する6か月であり、その間は期間としてカウントしていても良いのか?と思わなくもないが、それは一旦置いておこう。あの頃、ああレインドロップスって明那がいた公式グループなのか〜、としか思っていなかった私に突き付けられた彼らの活動休止。あの当時、そうか残念だなとぼんやり思っていただけの出来事が、1年以上経過した今になってこんなに胸を締め付けるとは。それもその筈、明那のことをまず知ることで精一杯だったあの頃とは違うのだ。手を伸ばす範囲が広がり、他のライバーのこともどんどん知る機会が増え、レイドロの貴重さに気付いたのが今なのだ。ああ、なんと惜しいことを。
繰り返しにはなるが、三枝明那は武道館ライブをしたい青年だ。ソロでのメジャーデビューの夢もあるだろう。周りのライバーさんにもメジャーデビューをした人が増えた。明那は、歌が上手い。あまりにも。澄んだ声で、聴いている者の胸の内から焦がす熱量で、本気で歌が楽しくて、歌うことこそが自らの全てというような目をして歌ってくれる。好きこそ物の上手なれとはよくいったもので、歌ってみたや歌枠などからも伺えるそれが、RainDropsでの集団での合唱では飛び抜けて美しく聴こえるのだ。レイドロは個々の歌唱力が高く、みな音楽好きなグループである。当然メンバー全員歌が上手い。オーディションを勝ち抜いたメンバーで、尚且つ努力家が揃っている。生徒会でも共に活動する、単独ライブの経験もある緑仙や、ソロでアルバムを出す力一のうまさも顕著である。そんな中聴こえる明那の声は、贔屓目抜きにしても魅力的なのだ。一風変わった惹きつけられる声をしている。否応なしに耳が向く。想いを歌に込めて人の心を動かす、というのは、ただ努力しただけで得られる力ではない。そういう意味では彼には唯一無二の、天性の才能がある。シナスタジア(共感覚)とも方々で聞くが、彼はその独特な感性から老若男女を惹き寄せる危うい魅力を孕んでいるのだ。格付けや公式番組などのランキングを見ると、さまざまなポイントで圧倒的人気を誇っていると言っても過言ではない(また癖で三枝明那を褒めるフェーズに入ってしまったが、今回の趣旨は違います)。個人的に「桜に攫われそうな」中性的なひとが好きなことも相まって、三枝明那のことも、また同じく非常に歌も上手く存在的にもドストライクの緑仙あたりは箱内でもトップレベルの煌めきを有する人物である。

RainDropsの何が良かったのか。
これについては「彼らのために誂えられた様々な種類の楽曲を、歌ってみたとしてではなく彼らのものとして歌って世に出してくれること」に尽きる。グループ厨でもなんでもないため、単純に豪華作曲家陣から生み出された、にじさんじのRainDropsのメンバー1人1人のためだけに作られた曲を彼らが歌ってくれていたことがすごいのだ。決して流行りのポップスだけではない、洋楽的な曲も、boogiemanのような治安の悪いラップも、得意のバラードも、エンターテイナーのようなわっと華やかでアッパーな曲も揃っている。その中にはボーカロイドPだけではなく、一般のロックバンドから提供された曲もあったり、メンバーの中から作詞を担当するものも出ている。メジャーデビューということで、過去にはライブも行い、グッズ展開もあり、地上波やネットラジオなどでも取り上げられ、ドラマの主題歌にまで抜擢され…。輝かしい活躍の数々をリアルタイムで追うことはできず、私が初めて目にした「RainDrops」はその活動をやめる瞬間だった。一人欠けた状態で続けるか、やはり6人でこそRainDropsだとするか、きっとそれはメンバー間の思いもスタッフさんたちの思いも絡み散々議論され尽くした結果なのだろうが、どうしても今まだ続いていてくれたらと思ってしまう。特に自分の推しが音楽を愛する、メジャーデビューや武道館ライブを夢見る男であるからこその思いである。あの集まりがなければえるさんと明那が絡むことも無かっただろうし(偏見)。生徒会も初めは謎の面子でのスタートだったわけだし、また別で音楽ユニットを作るだとか、生徒会で音楽活動を本格化させるだとか、そういう夢よりもやはりRainDropsに夢を見てしまうのだ。歴の浅いオタクの感想でした。

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