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五月〜三婆〜二度とやるな

五月の連休明けにぽんつく堂さんで買った有吉佐和子「三婆」を少しずつ読み進めている。短編集で、水曜に「なま酔い」という一編にさしかかった。戦後十数年、まだまだ生傷の残る広島での一夜を描いた作品。入社一年目の新入社員の広島出張。降り立ったら八月六日だった。出張先の企業も街中の商店も休業している。そこからどうにか通常営業している飲み屋を見つけるまで。このあたり、他県との温度差がよく描かれている。あるお客の飲みっぷり、語られる原爆投下から今までの半生。比治山のカマボコ、ABCC。今は放射線影響研究所と呼ばれている。一昨年現代美術館へ行った時、そして先週広島の展覧会情報を集めていたときには意識していなかったが、同じ山の中にカマボコもあったのだ。

心理的安全性が保たれているからといって、上司からの指示に「そんなアホみたいなことあります?」と言ってしまった。月曜日は出力が狂い気味になっている。上司は総務からの指示を腑に落ちないながらも伝えている状況だったのでアホの矢印はその場にいない総務に向いていたものの。数時間後、モニタ越しに別の上司と話している時に男性社員に割り込まれた時は「めっちゃ割り込んでくるやん」「喋っとんねんて」とモニタに向かってそのままの声量で吐き捨てた。出力が狂っているというか、消耗していないだけのような気もする。ここから金曜日に向かってすり減っていく。「もしもし、割り込まないでください」の前段階の応答。そこまでしかできなかったし、その場では何も起こらないがもう割り込まれないと思う。電話取次ぎの際に自分が忙しいからといって舌打ちしてきた奴に舌打ちし返したのも抑制効果があったし、たびたび私の席の横の戸棚をバンバン開け閉めしてひとりで文句を言いつつ頼まれた探しものをする奴に対する文句「あ〜うるさいうるさいうるさい黙ってやれうるさいうるさい」をモニタに向かって言うのも抑制効果があった。抑制効果あるのかよ。よくわかってるじゃないですか?二度とやるな。

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