これは “複雑なゲーム”
映画『ビバリウム』雑感&セットリスト。
【ビバリウム】元々「生き物の住む環境を再現した空間」を意味していましたが、現在は爬虫類や両生類の棲む環境を再選した“ケージ”だそうな。
●あらすじ: 家を購入するために不動産屋を訪れたジェマとトム。2人は最近開発されたばかりの郊外住宅 “ヨンダー”にある家を不動産屋に勧められた。 家のある “ヨンダー”の9番地にやって来た2人だったが、その不気味さにゾッとさせられた。なんと、“ヨンダー”という郊外住宅のそこにある家は全て同じ設計、同じ色だったのである。しかもそこに住む者は1人もいなかった。ジェマとトムはここから出ようと帰ろうとするも、どうやっても“ヨンダー”の9番地に戻ってきてしまうのだった――。
冒頭にカッコウの托卵の様子が出てくる。この映画『ビバリウム』はそれを人間に置き換えた物語だとすぐに分かる(が無くてもいい気がするシーン)。
ジェマとトムが“ヨンダー”の9番地“にやってくる時にカーステから流れてくる曲
“Rudy A Message To You”
うろつくのはもうやめなー
AhーAhーAh~
将来をもっとちゃんと考えなー
AhーAhーAh~
まともになる時じゃね?
AhーAhーAh~
街で問題起こしてないでさ
AhーAhーAh~
Rudy(クソガキ)よ
お前らへのメッセージだ、Rudy(クソガキ)
お前らへのメッセージさ
バカみたいにうろつくのはやめなー
AhーAhーAh~
カタギになる時じゃね?
AhーAhーAh~
将来をもっとちゃんと考えなー
AhーAhーAh~
刑務所で一生終わっちゃうぞ
AhーAhーAh~
Rudy(クソガキ)よ
お前らへのメッセージだ、Rudy(クソガキ)
お前らへのメッセージ~♪
The Specials はイングランドのバンド。
こうして、ジェマとトムは何者かによっての強制子育てが始まる。まさにカッコウの托卵。シュールである。
そして、ジェマとトムが子育て放棄した時に流れる
“Shanty Town”
なんんとまぁこの曲でも歌詞にRudy boys という単語が。しかもこの歌も暴動をやらかし刑務所行きになるという内容。
次第にジェマはこの生活を受け入れ始め子育てに専念する。一方、トムはこの生活から抜け出すため庭に穴を掘りだす。
トムが掘る穴が最終的には自分の墓になるという全然笑えないオチが待っているわけですが…。
映画を見終わって、いったい全体 主人公たちは何をどうすれば良かったのか (この生活から抜け出せたのか) 頭の中が???だらけ。
最後に流れるエンディング曲
“XTC - Complicated Game”
いつも自問する 左に置くべきだったか
いつも自問する 右に置くべきだったかと
いつも自答する どちらに置いても大差はないんだ
誰だかがやって来て、オレの指を動かす、
それで、いつものように同じ事になる
Complicated Game ただのComplicated Game~
可愛い少女が質問するんだ、「私の髪、左に流した方がよかった?」
「NО」
いつも可愛い少女が質問するんだ、「私の髪、右に流すべき?」と
「NО」
いつも どちらにしても大差はないって返答する
誰だかがやって来て、髪を乱す
それで、いつものように同じ髪型さ
Complicated Game ただのComplicated Game~
いつも少年が質問するんだ、「左翼に投票した方がよかった?」
「NО」
いつも少年が質問するんだ、「右翼に投票した方がよかった?」と
「NО」
いつも どちらに投票しても大差はないって返答する
誰だかがやって来て、票数を乱す
それで、いつものような同じ議会になるんだ
Complicated Game ただのComplicated Game~
トムを欲しがる
ジョーを欲しがる、そんな彼らが世間にはお誂え向き、
彼らをドレスアップし舞台へ突き出す
彼らはとんでもない矢面に立たされる
Complicated Game ただのComplicated Game~
いつも神が質問するんだ、「この世は左側がよかった?」
「NО」
いつも神が質問するんだ、「この世は右側がよかった?」と
「NО」
いつも どちらにしても大差はないと返答する
誰だかがやって来て、この世を回す
それで、いつも同じような世界になる
Complicated Game ただのComplicated Game~♪
映画『ビバリウム』の二人、ジェマとトムはこの歌詞から取られてるのかな。
これは子育てそのもの(強制)を描いた映画なのかもしれない。
ではまた。