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贖罪への道


『マンチェスター・バイ・ザ・シー』2016年 雑感。


全然解決しないラストでひっくり返った。ケイシー・アフレック演じるリー・チャンドラーという男はある悲しみ(罪)を背負ってしまう。彼の兄ジョーも心臓発作で亡くなってしまう。明らかにリーはできる兄に対して出がらしの弟 笑。

面白かったのはリー以外の人物はみんな悲しみを乗り越えて新たな人生の一歩を歩んでいるところ。リーだけが止まっている(死んでいる)。死んだ兄ジョーの奥さんの再婚相手がクリスチャンで甥っ子がウザがって笑えるんだけど、ここでハッとする。ジョーが死んだ悲しみをひょっとしたら奥さんは神(宗教)に救いを求めたのかなと…。そうすると甥っ子の妙に落ち着いてはいるものの女遊びしまくっている姿も、実は彼なりの心の癒し方だったりするのかなと思ったり。そう考えるとリーにははっきりとした癒し方が提示されない、見つからない悲しみ。


『スリー・ビルボード』も、昔だったら神(宗教)によって癒されてた(解決できた)であろうという問題が、否 そんなんじゃ解決できないんだよ!という人物二人が主人公だったし。しかも『スリー・ビルボード』でも問題が個人的な贖罪の話になって行くし、ラストも全然解決してないし、どんどん暴力に向かっていく 笑。


ではまた。



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