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Scream1996〜2011…2022

『Scream』(2022予定) 新作シリーズ 5作目が作られてるらしい。しかも今、ノリに乗ってるあの ジェイソン・ブラム 制作 (ブラムハウス・プロダクションズ)で!「パージ」シリーズ、「セッション」「ゲット・アウト」「ハッピー・デス・デイ」シリーズに「ブラック・クランズマン」「ハロウィン2018」「透明人間」「ザ・ハント」とキリがないヒット作+傑作高打率を誇る制作会社。

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しかも監督はマット・ベティネッリ=オルピン。私の大好き映画「レディ・オア・ノット」(2019)を撮ったお方。

ということで今のうちに復習しておこうと「スクリーム」シリーズ1〜4 を再観。と言っても大好きなシリーズ (全作劇場で観賞)なので普段から定期的に観ている映画です。

そして観返して気づいたのが、そうそう毎作 映画内でメタ的に映画批評(というか悪口・弄り)してたわこのシリーズ。そんなメタ弄りをまとめてみました。

「スクリーム」1996

● 殺人鬼からの電話 ボーイフレンドを助けたかったらクイズに答えろ「13日の金曜日の殺人鬼の名前は?」というあまりにも有名なオープニング。ジェイソンと答えた そこのあなた 殺されますよ。

● ホラー映画の内容はどれも同じ、殺人鬼に追われて胸がデカいだけの大根女優が外に出ればいいのにわざわざ二階へ逃げるなんて頭悪すぎ。

● ホラー映画の常道 「プロムナイト」の再現だよ(全員容疑者)。動機なんて何でもいいんだ、ホラーの神髄はズバリ 単純さだ。複雑だと観客が逃げちまう。

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● ホラー映画で生き残るためには、SEXは絶対にダメ、酒、ドラッグもダメ 罪な行為。「すぐに戻る」と言わないこと、二度と戻れなくなる。処女だからこそ最後の山場で殺人鬼に勝てる事ができる!

● 俺たちは生き残って必ず続編を作ってやるんだ だって最近はどんなつまんねーホラー映画でも続編作るだろう?

● 映画を悪く言うな!映画はサイコを作りやしない サイコの想像力を掻き立てるだけだ!

● 気を付けろ、ラストのダメ押しに 死んでた殺人鬼は起き上がるぞ。


「スクリーム 2」1997

● ホラー映画のパターンは見えてる 大根丸出しの白人女優が切り刻まれる白人映画。ホラーはアフリカ系アメリカ人をずっと排除してきた。

● 現実の事件を映画のせいにするのは危険だ 映画に責任を押し付けられない。

● 映画でヒーローになった殺人鬼を犯人は模倣し、現実で続編を作ろうとしている。でも続編はオリジナルを越えられない。続編がホラー映画をダメにしている。

●「SW 帝国の逆襲」は続編じゃなく、三部作の一つだ!

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● 続編のルールその1、死体の数を増やす。その2、殺しのシーンをより凝りまくる。その3、マルチに売って儲けたいなら…

主人公シドニーは大学の演劇部でカサンドラ役として舞台の稽古中。再び殺人事件が起こったせいで、この舞台に集中する事ができなくなります。そしてこの舞台上で殺人鬼と戦うというクライマックスが用意されているのがなんとも憎い演出。演劇でのカサンドラは命を落としますが、果たしてシドニーは…。カサンドラ=「不吉・破局」の象徴です。再び起こった今回の殺人事件を映画の中の人物たちが「これは続編だ」と捉えるメタ構造が面白いですね。

「スクリーム3」2000

●  血生臭い映画が無くなれば現実のサイコ野郎も隠居しますかね?

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● 単なる続編かどうか…… 続編ならルールは前と同じ。もし思いがけない過去の出来事が飛び出して人物を掘り下げる展開なら、続編のルールは通用しない。それは続編じゃない 今回の相手は三部作の完結編だ!

● 真の完結編は必ず出発点に戻って、前提が間違っていた事を暴く。「ゴッドファーザー」三部作「スター・ウォーズ」三部作も当初の真実が間違っていたという大どんでん返しがある。

● 完結編ルールその1 敵は超人と心得よ。刺しても撃っても死なない。何でもありだ。

ルールその2 例え主役でも死ぬ可能性がある。

ルールその3 過去の出来事が災いをもたらす。


ジェイ&サイレント・ボブことケヴィン・スミスたちがちょい役出演。画像3

そして「スター・ウォーズ」のレイア姫役を争ったが敗れたという売れなかった女優役で、なぜかキャリー・フィッシャーが…画像6

「レイア姫役は目の前だった…でも結局ルーカスと寝た女に持って行かれた…」

クライマックスは映画化用での撮影セット。つまり主人公シドニーが高校生の頃に住んでいた家(セット)街で殺人鬼(&過去との対峙)と戦うわけです。しかも今回の殺人鬼の正体は映画にとって神的な存在である者 ―― という入れ子構造になっております。シドニーが殺人事件と母親のトラウマを克服(成長)するという完結編。

「スクリーム4: ネクスト・ジェネレーション」2011

● 「SAW4見る〜殺し方が独創的〜」「映画館で見たけどサイテー、ホラーというよりエログロ〜誰が死のうと関係ない 薄っぺらな登場人物が切り刻まれて血が飛び散るだけー」

● 口の達者な若い子たちがホラー映画の議論をしているうちにマスク男に順番に殺されていくなんて死ぬほどワンパターン 今さら うんちく満載のポストモダン映画?もう96年じゃないっつーの。続編作り続けて、そんなのネタのリサイクル。

● 今回のは続編犯罪じゃなくリメイク犯罪。映画もリメイクばかり。オープニングにはド派手なミュージックビデオ的な演出 殺し方はとことん残忍に。

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● 観客が熟知しているオリジナルのルールを裏切るのが新しいルールだ。現代のホラーで確実に生き残れるのは誰か?ゲイキャラだ!

● 警官はブルース・ウィリス以外は死ぬ。定年前の警官は死ぬし、新人警官の妻が妊娠してたり、イケメンのパートナーがいるのもアウト。

● リブート版はエンディングでオリジナルと差をつけようとする。

● リメイクの原則を忘れるな…オリジナルを貶めるな!


全作ウェス・クレイヴンが監督し、脚本は当時 飛ぶ鳥を落とす勢いの 絶好調 K・ウィリアムソン (「3」だけ原案)。ちなみにドラマ版 「スクリーム」(シーズン1〜2)も存在しておりますが、私は二話ぐらいしか観てません…。

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そういえば、4作品中3本が複数犯だった というのも、このシリーズの特徴的なポイントだった。つまりそのせいで怪しい容疑者がいてもいつもアリバイが曖昧になって最後まで誰が犯人なのか分からないのよね。一応、毎回 無理やりだけど動機もきちんとある。殺人鬼が無闇に殺しまくっているわけじゃない!

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10年ぶりオリジナル キャストでの新作では、絶対に配信や映画のドラマ化弄りや、ポリコレ ネタをガンガンぶっこんで来ると思いますぞ。

ではまた。


「スクリーム4」エンディング曲 “Bad karma”

Karma (カルマ) =自分がしたことは自分に返ってくる

“Bad karma's a bitch!”

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