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見えてきたビジョン


先日、半年ぶりに髪を切りました。

もう最後に髪が長かったのがいつかも思い出せないほど、ずっとショートからセミロングをいったりきたりしながら、最終的にはショートヘアを維持しているのですが…

今回切ってもらった髪型が、前髪の長いショートカットで
最近よく聞く「ハンサムショート」と言われるやつです。ずっと憧れていた髪型でしたが、美容師さんに「ハンサムショートにしてください」とは、オーダーでも自分からは照れくさくて言えなくて。

これまでは普通のマッシュ系やウルフ系のショートを続けてきましたが、今回は頑張って勇気を出し、美容師さんに伝えたのが
「暑くなってきたのでまずは思いっきり短くしたいです。理想はカッコ良い系の雰囲気がいいです!」
これだけでした。
あとは細い箇所の希望をヒアリングしてもらって、その後も順調にテキパキと切り始めてもらいます。

カットでだいたいの形が決まり、ショートらしい面影が全体に見え始めた頃
「ねぇ、暑いのが大変だったら
今回は後ろと横を刈り上げてみる?」

突然の提案が。
その瞬間、それはまさしくハンサムショートのオススメで見かけるやつ…!!内心ドキドキしました。

サイド側の刈り上げ、実はずっとやってみたかったんです。でも切れば切るほど幼くなる顔つきに自信がなく、似合わないだろうなーと諦めてたのですが

突然何かのタガが外れたというか、急に照れくささが吹っ切れて、気づいたら
「お願いします!わーい、初めての刈り上げ楽しみです☺️」
と答えていました。

初回なので美容師さんのお気遣いもあり、思い切りすぎない程良い刈り上げをしてもらいました。
涼しいし雰囲気もガラッと変わって、しかも個人的にとても好きな髪型に仕上がったので
とてもとても満足でした。
周りも良い意味でびっくりしてくれる人もいて、その反応がまた嬉しいです。

新しい髪型になって数日。
ふいに、楽しみにしていたとは言え妙にその髪型が自分にしっくりきていることに気づきました。

ずっとボブやショートやセミロングまで色々な髪型を試してきて、気に入った髪型もたくさんあったのですが
こんなにも性別や年齢を気にせず楽しめる髪型は、私自身初めてなのです。
年相応とか綺麗や可愛いなどを強調した髪型も素敵だけど、自分にとことん合った髪型を探すのも楽しいかもしれないな、とこの時に思い立ちました。
この一年間は引きこもりで制作をしたその一方で、外に出た時は一変して色々な人と関わることが多く、その出来事がとにかく一つ一つ濃いものでした。出会った人たちのほとんどが、自分とは何かを問いかけながら毎日頑張っていて、着るものも髪型も、選ぶ仕事も自分らしくあろうと手探りしている姿がすごく魅力的だったのを覚えています。


私にとって髪を伸ばすことも、スカートを履くことも、嫌いではないのですがすごく違和感があります。
その違和感を楽しみたい時は良いのですが、なんかやっぱり違うのかなと思うと、その後はずっと日常で付きまとわれるような、すごく疲れるような気がします。
反対にショートもズボン(スキニーがほとんど)も、とても自分には合っていると思いますが、ほんの少しのフォルムや色で、年齢や性格の雰囲気が噛み合わなかったりして、髪も服も『着させられている』気持ちがずっと拭えませんでした。
それがこの美容院に行った日を境に、この違和感がなくなったのでした。
とても気持ちが良いです。
同時にずっとモヤモヤしていた『どんな自分でいたいか』というビジョンがとてもはっきりしてきました。
まだその理想には遠いけれど、まずは他の人に似ていない自分を大事にしようと思えるようになりました。

自分の顔も体型も、考え方も沢山嫌いなところがありました。常に自分にはないものを持った人を探しては、自分を貶めていました。
それが和らいできたのは、やっぱり自分の中にあるものを可視化できる状態にしてきたからだと思います。作品を作り続けるということで、自分に大きな変化をもたらしたのかも知れません。

作品を作ることは、自分を否定することではなく、むしろ逆のことをするためにあるんだと気づきました。
大学受験とか公募展やコンクールとか、そういう大きな何かで高い評価を得ることばかり考えてきましたが、それは間違いでした。
作る過程で、自分の子供のように慈しみ会話をするように、時には育てるように完成まで一緒に過ごすことは、結果なんかよりもずっとずっと大切なことを私に教えてくれました。

そう思えるようになってきたのは、今関わっている彫紙アートや先生方の大きな支えのおかげでもあります。
現在は5月にある展示の作品を制作しています。

近いうちに、とても良い出来事があったのでそちらも書けたらと思います。

まずはしっかり完成まで制作します…!




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