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スプラトゥーン3「注目された時間」とは何か?

スプラトゥーン3が発売され、今までの「ガチマッチ」とは一味違う「バンカラマッチ」が始まりました。
バンカラマッチでは、勝敗とは別に個人でどのようなことを成し遂げたのかということも評価対象となり、獲得するポイントが計算されます。これは表彰としてバトル終了後にリザルトに表示されるものですが、バトルNo.1、アシストNo.1、塗りポイントNo.1などの今までもリザルトで確認できていたような評価対象の中に、注目された時間No.1、味方のジャンプ先No.1、ガチエリア前線キープNo.1などの今までリザルトとしては出てこなかったものがあります。今挙げたものはどれも金色の表彰となっており、イカ研としてはこれらをある程度同等の価値があるものとして見ているということがわかります。

その中でも、一見して分かりづらい(特に初心者にとっては)「注目された時間」は、なぜキルや塗りと同等に評価されているのかということを考えていきたいと思います。
注目された時間とは、FPS・TPSゲーマーに馴染みのある言葉で言うと「ヘイトを稼いでいる、買っている」といったもので、スプラトゥーン3からシューターを始めた人にも分かりやすく言うと、「相手がこちらに気を取られている」状態のことを指します。
その状態がどのように戦術的に有効かを考えていこうと思います。(シューター経験者からすると当たり前のことではあると思いますが)

まず1つ目に、カウントの進行に有効ということです。相手が自分のことを見ている間は、エリアやヤグラ、ホコなどのオブジェクトを見ることができません。スプラトゥーンのバンカラマッチは、カウントを進めるゲームであって、キルをするゲームではありません。キルはカウントを進める上で最も効率がいい行為というだけで、カウントさえ進めばどんな方法であっても構わないのです。自身の存在によってオブジェクトから敵を引き剥がすという行為は、自身が生存している間はカウント進行に大きな影響を及ぼすというわけです。

2つ目に、2人以上がこちらに気を取られている場合、他の場所では疑似的な人数有利が起こるということです。自分がサイドを取ったり裏に回ってそれを2人の相手が見てきた場合、自分は1vs2になる代わりに他の場所では味方が3vs2をできるということです。(実際にはもっと細かく戦闘が発生したりはしますが、自分が2人を引きつけている以上味方の方が有利に展開できるはずです)
このときに大事なのは、いかに死なずに時間を稼ぐかということです。当たり前ですが人数が多い方が基本的に有利なので、2人に見られて死なずに時間を稼げば、人数有利をものにして戦闘に勝利した味方が助けにきてくれます。地形を上手く使ったりイカ速ギアの速さを利用するなどして、うまく時間を稼ぎましょう。(クアッドホッパーやキャンピングシェルターなどは、ブキの特性を活かすことでより効果的にこの動きができます。)

3つ目は相手がこちらに注目しているとき、味方の攻撃は相手にとってオフアングルからのものになるということです。オフアングルとは、簡単に言うと予想外の場所からの攻撃、スプラトゥーン的に言うなら「あぁ、そっちからもか〜」ってやつです。
相手が自分を撃っているとき、当然ですが相手は1人しか撃つことができないので、別なところにいる味方は完全にフリーです。(実際は4vs4なのでここまで単純ではありませんが、一時的にこういう状況になることはたくさんあります)フリーな味方なら、相当ガバらない限り簡単に相手を倒してくれます。自分が相手の視線を誘導することで、相手視点1vs1を行なっていると見せかけて実は1vs2だった(「あぁ、そっちからもか〜」)となるわけです。

このように、相手に注目される=ヘイトを稼ぐという行為は、リザルトには出てこないような様々な戦術的価値を有しています。
ここから言いたいのは、当然自分のブキにもよりますが、もっと勇気を出して身体を晒してみようということです。
もちろん芋センプクからのキルも強力ですが、それはどちらかというと防衛(エリアの場合固め)側の話です。打開時にはステージは相手のインクにまみれているため、基本的に強ポジにセンプクし、そこからキルを生むということはできません。(相手が甘えない限り)
打開時に何をしたらいいかわからずに一生センプクしてる人が特に低ランク帯の人によくいるように感じられますが、ときには頑張って姿を晒してみるというのも重要です。姿を晒し周りを塗ってクリアリングをしながらときには相手にボムを投げて、自分はここにいて、いつでも仕掛けられるよと意思表示することで、相手の注意はこちらを向かざるを得ず、味方も少しは動きやすくなるはずです。そしてスペシャルが溜まったらそれを用いて打開、これが綺麗な流れです。
センプクしているだけでは全く塗りは良くなりませんし、スペシャルも溜まりません。そして実質的に3vs4になっていると言ってもよく、注目は味方に集まるため味方は動きづらくなります。それではそのままズルズルと不利を押しつけられるだけになってしまいます。
どれだけ身体を晒しても安全なのか、どれだけ前に進んでも安全なのか、ということは経験によってしか身につかないと思うので、試行錯誤しながら「ヘイトを稼ぐ」という行為を身につけていくと、よりスプラトゥーンが上手くなって楽しくなると思います。

以上、スプラトゥーン3の「注目された時間」に関してでした。
ほな、カイサン!!!

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