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うらない

相性占いってあるじゃないですか、誕生日とか血液型とか入れて「あの人との相性は…68%!」みたいに出るやつ。僕は乙女の心を31歳になった今でもお持ちですので、いまだに仲良くなりたい人が現われるたびにやってしまうのです。意味ない事、わかってるのに。

意味ないけど楽しい。わかるかこの気持ち。若かりし頃にお付き合いさせていただいた方が「姉妹の双子の姉(一卵性)」という属性をお持ちだったので、当時の僕はドキドキしながら相性占いをするも、その家族構成を知って「これ姉妹両方と仲良くなってなきゃ辻褄合わないよな…」などと思ったものでした。めちゃくちゃ意味ないじゃんと思った。

音楽雑誌の音楽フリークがアーティストの音楽を自分なりに解釈して4000字くらい書いたけど実際は酔っぱらって2時間で作りましたって言われてる時くらい無だった。でもその無に帰したものこそ文化であり、違う視点の独創物として楽しみたいよねって気持ちで相性占いしてます。YouTubeのリール動画無限に見て特に何も得なかった一時間と同じかもね。

占いじゃないけどジンクスもいい文化よな。そんなわけないけど大事にする文化。ぼく「この人といるとラッキーなこと多いな~」って思ったりすることあるので、そういう人にはなるべく会いにいくようにしています。お寺でお参りする人ってこんな気分なんだろう。

一緒にいてなんとなく元気出る人もいるしなんとなく元気なくなる人もいるし。推し活こそこれだよな。みんな内なるエネルギーの増幅を感じて推しに会いに行ってるに違いない。お得な気分にならないのに金払ってるやつがいたとしたらそいつは狂っとるがな。
一回だけ銀杏ボーイズでギター弾いたとき、峯田さんに対して「足の裏から近くの人たちの生気を吸い取ってるんじゃないか」って思った。このタイプで有名な人って似た特性の人多い気がする。鬼武者で倒した足軽の魂吸ってる感じ。俺は完全に足軽側だったね。

ジンクスで思い出したけどおれは福毛が何箇所かにある。福毛は縁起のいい毛として伝えられているが、要は生成される毛の成長異常である。福毛を認知してる人に長さでマウント取れるくらい長いのが左腕に年中生えてる。調子いい時は右肩甲骨と喉仏から生える。生えすぎてて縁起の良さなんかない。でもやっぱり、縁起がいいみたいに書いてあると嬉しくなって、いざ抜けた時はちょっと不安な気持ちになる。

特にいいことがあるわけじゃないけど大事にしちゃうね。ぼくは今日も左腕の福毛をそっと撫ぜて暮らすのでした。

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