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初めての海外旅行で一人でウズベキスタンに行こうよ ④帰国編

こないだウズベキスタン行ってきたんですが、まぁめちゃくちゃ良くて、世界が私を許すなら四半期ごとに通いたいくらいに良くて、サマルカンドが北海道くらいの距離にあれば良いのに、という気持ちと、飛行機で9時間ていう微妙な遠さがまた良いんだよなぁ、という気持ちがせめぎ合ってしのぎを削って世界は丸くて一つですね。

ウズベキスタン国内を周遊して無事にタシュケントに辿り着いたら、お土産を携えて日本へ帰ります。ちょっと寂しいけど大丈夫、ティムールは中央アジアで、私は日本で頑張るか!という気持ちになっています、きっと。

今回で完結です。


お土産を買う~伝統工芸品は直感で~

スザニ(刺繍された布)や陶器といった伝統工芸品は、訪れた街で好きだと思ったものを買うのが良いです。
私は西から、ブハラ→サマルカンド→タシュケントと移動したのですが、途中で荷物がいっぱいになってもいけないからと、マグネット以外のお土産はタシュケントで買うことにしていました。ところが、サマルカンドのスザニはちょっと地味に感じて、タシュケントではお土産用のミシン仕立てのものしか見つけられず、結局ブハラのスザニが適度に華やかで一番自分の好みに合っていたのです。好みに合わないものを無理に買うことはないな、と思い、スザニは買わずに帰国しました。

食べ物にも地域性があるんだから、伝統工芸品にだって地域性がある。均質化された暮らしに慣れ過ぎてすっかり忘れていました。
ハンドメイドは一期一会。たとえ旅の始まりであっても、これ好き!と一目惚れしたものを買うのが正解です。私のしかばねを越えていってください。

お土産を買う~食品はスーパーで~

現地グルメの缶詰やスパイス、ドライフルーツ、ばら撒き用のお菓子等、食べ物を買うならスーパーマーケットが良いと思います。
バザールで試食して交渉して買い物するのも楽しいですが、ハードルが高いし時間もかかるし疲れます。その点スーパーなら1か所であらゆるものが揃うし、衛生的だし、パッケージもしっかりしているし、個包装のものも入手しやすいです。タシュケントの大きなスーパーが一番品揃えが良いので、こちらは帰国前に荷物の容量と相談しながらの購入でOKです。

私は帰りの乗り継ぎに備えて最小限の荷物で飛行機に乗るつもりだったので、お土産はプロフ用のスパイスと砂糖の結晶、ドライフルーツ、マグネットくらいでしたが、荷物に余裕があれば陶器のティーセットとか茶葉とか持ち帰りたかったです。

一つ注意点としては、ウズベキスタンは何しろ砂漠のオアシスで、日本に比べて非常に湿度が低いので、食品の包装でも湿気に対する対策は無に等しいということです。外気に触れたら溶けたりカビたりする系のものは、日本に持ち帰ったらすぐに冷蔵するなり冷凍するなりして島国の気候から守ってください。

現地通貨を使い切る、使い切らない

スムから円に戻すのは難しいので、現金はできるだけ手元に残さないように計算しながらキャッシングするのが良いです。
ただ、日本円にするとそれほど大きな金額ではないので、旅の思い出としてスムを手元に置いておくのも良いと思います。10万スム札とか20万スム札とか、0の多さにウズベキスタンを感じます。

https://www.arukikata.co.jp/web/article/item/2212048/

タシュケント空港へ行く

搭乗の2~3時間前を目安に空港へ向かいます。
移動手段はタクシー。一番確実なのはホテルに事前に手配してもらう方法ですが、Yandex Goでも十分です。国内線ターミナルに連れて行かれないように、念のため、国際線ターミナルに行きたいと伝えておくと良いです。

①準備編でも書きましたが、日本とウズベキスタンの直行便は、
・木曜22:05タシュケント発→金曜9:40成田着(所要時間7時間35分)
・金曜11:05成田発→金曜16:10タシュケント着(所要時間9時間5分)
のスケジュールで運航しています。

19:00~20:00の間に空港に到着する感じで良いと思います。
空港ロビーに入る際に、荷物のX線検査があります。

チェックイン、荷物の預け入れ

やることは行きの成田空港と同じですが、成田と違って英語でのやり取りになります。
聞かれること、答えることは分かっているので、航空券とパスポートを見せてあとは流れに任せれば何とかなりますが、心配な場合はGoogle翻訳を起動させておきましょう。

お土産用のバッグが増えて荷物が3つになっていても、だいたいスルーで機内へ持ち込めます。

保安検査・出国審査・搭乗・離陸

このあたりも、成田空港と同じことを英語でやるだけです。
保安検査や出国審査ではスマホが使えない場面があるので、英語が苦手な場合はジェスチャー大きめで挑んでください。空港の職員さんもお仕事なので、多少こちらが拙くとも、何とか目的を遂げさせようとしてくれます。

搭乗するゲートを間違わないように、航空券に書かれた番号の場所をきちんと指さし確認してから、免税店など見て回ってください。小さな空港なので迷うこともなく、それほど心配することはないです。

手続きを終わらせて、全てやり遂げた気持ちでローカルな空気の滑走路を眺めていたら、あっという間に機上の人になっていると思います。

お疲れ様でしたウズベキスタン。
良い旅でしたか?良い旅でしたね!

着陸する

おかえりなさい。日本に到着しました。
ここからは下記のご案内の通りですが、最後まで詳しく追っていきます。

入国審査を受ける・荷物を受け取る

顔認証ゲートを通り、預け入れた荷物があればターンテーブルから引き取ります。

検疫・税関手続きをする

税関申告書や検疫質問票が機内で配布されたりカウンターに置いてあったりするので、記入して提出します。空港内の掲示物で逐次アナウンスされていますし、間違えそうになっても空港職員さんが誘導してくれるので安心してください。
紙を提出したらそのまま素通りできたことも、スーツケースを開けてお土産を見せたこともありますが、違法な品や持ち込み禁止品を持っていなければすぐに終わります。

Wi-Fiルーターを返却する

指定のカウンターやスタンドにWi-Fiを返却します。
これでミッションコンプリート、あとはお家に帰るだけです。

いかがでしたでしょうか

お家に帰るまでがアドベンチャー。
とはいえ、すっかり日常に戻ってきてしまいました。

私は帰宅したら座り込んでしまう前に荷解きをして、片付けるものと洗濯するもの、お土産の仕分けまで一息で駆け抜けてしまうのですが、あ~!帰ってきたな~!と大の字になるのも趣があって良いと思います。

細かい内容の記事になったので、もう読んだだけで行かなくても行った気になってしまうかもしれませんが、ここに書いたのは収集が面倒な情報と経験値が上がるとラクになる手続きの部分だけ、のつもりです。
体験の新しさは旅へのハードルを構成している一要素であるわけで、体験の新しさを損ねずにハードルだけ下げる、というのは非常に難しいことで、ハードルが下がった分、旅の楽しさも一緒に損ねてしまっていないか、とちょっと心配していますが、そこまで試されたい人はきっとここまで読んでないんじゃないかと思います。

自分の肌で感じるものは、誰かが書いた文章や誰かが撮った写真を遥かにしのぐ情報量です。おすすめの観光スポットや美味しいレストラン、ゲストハウスのランドリーにあるボタンの表記がキリル文字の洗濯機と格闘する方法、といった旅のメインストリームは、各自でエンジョイしてください。
グッドラック!

ウズベキスタン、初めての海外旅行にむしろおすすめ説

これは余談なのですが。
ウズベキスタンって意外と、むしろ、逆に、なんだったら初めての海外旅行先として良いチョイスなのかもしれなくないですか?どうですか?

初めての海外旅行先としてよく挙げられる国といえば、

・ハワイ、グアム、日本人に優しいリゾート系
・韓国、台湾、香港、距離も文化も近場の東アジア
・アメリカ、オーストラリア、英語が通じる新大陸の大都市
・イギリス、フランス、イタリア、憧れのヨーロッパ

あたりでしょうか。
ツアーで行く人が多いのでしょうが、このあたりの国であれば個人旅行でもそこまで難易度は高くないのではないかと思います。

(ほとんど行ったことないですが)これらの国の見どころとなる場所は、街ごと観光地化された都会、という感じじゃないかと思います。人が多く、見るものも多く、やることも多く、移動が多く、迷子になることも多く、街が大きく、社会の仕組みも複雑で、きちんと整備されているからこそ旅が忙しくなりがちです。タスクを減らせば忙しさは解消されますが、それはせっかくの海外なのにもったいないです。

対してウズベキスタンは、観光スポットはあるけれど、街自体はそこまで観光地化されておらず、旅行者として訪れる分には、社会の仕組みはシンプルです。人は少なく、見るものもそれほど多くなく、行きたい場所の大半が徒歩圏内にあります。公共交通機関を使うことなく、長距離列車とタクシーで全ての移動が完結しますし、人と話して現金で支払うシンプルな方法で全ての手続きを済ませることもできます。タスクが少ないので、のんびりした旅ができます。

あまり他の人が行かない場所で、メジャーな国より英語が通じなくて、旅行者向けに整備されていない部分も多く、確かに少しハードルは高いのですが、そこを乗り越えれば旅自体は案外ゆったり初心者に優しいのではないか、と思う次第です。

どうでしょう。

行ってみませんかウズベキスタン。
踏みしめてみませんか青の都。
感じてみませんか砂漠の風。

踏み出せばほらすぐそこに、別の日常へのパスポート。
旅券事務所があなたを待っています。

何かご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
ご検討のほど、どうぞよろしくお願いいたします。



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