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初めての海外旅行で一人でウズベキスタンに行こうよ ③移動宿泊編

こないだウズベキスタン行ってきたんですが、まぁめちゃくちゃ良くて、こないだって言っても半年も前の話なんですが、蒸し返して中央アジアへの道を舗装してしまうくらいに良くて、勢いつけて書き出したnoteの第3弾です。よろしくお願いします。

旅の準備、日本出国、現地入国ときたら、次は移動と宿泊です。
移動こそ旅の本質、違う土地を訪れれば何もしなくてもそれは旅。

ウズベキスタン国内での移動とそれに伴う宿泊を、タシュケントから遠い街スタートで追いかけます。ウズベキスタンの主要な街中の移動は徒歩かYandex Goで事足りるので、街と街の間の移動さえ押さえておけば大丈夫です。

参考になるブログ記事等も紹介しますが、コロナ前と現在では物の値段がスムベースで1.5~2倍くらいになっているのでご注意ください。2022年くらいから今の価格に近くなる感じがします。

ホテルをチェックアウトする

タシュケントで泊まったホテルから、土曜の朝にチェックアウトします。
出発が早朝になる時は、前日に支払いや滞在登録証の発行を済ませておく場合があるので、フロントで出発時間を伝えておくと良いです。
便宜上ホテルと呼びますが、ゲストハウスでもホステルでも同じです。

ここから先は、どこまで行くか、どのくらいのペースで行くかによって選択肢が分かれてきます。地球の歩き方特派員の伊藤さんも同じような記事を書いているので、全然こちらだけ読んでいただいても大丈夫です。

タシュケント→ヒヴァ(飛行機+タクシー)

<2時間半 13,000~15,000円>

ヒヴァから旅をスタートする場合は、タシュケント空港から国内線でウルゲンチ空港へ飛び、そこから陸路で1時間くらい移動します。ヒヴァはYandex Goのサービス範囲外なので、タクシーには値段交渉して乗ることになります。

タシュケント空港からウルゲンチ空港まで

土曜日の出発時刻は、7:20、12:25、20:20ですが、12:25発のSilk Aviaは2021年7月に設立されたLCCで、公式サイトからしかチケットが買えません。日本から旅行サイト経由で購入できる、老舗のウズベキスタン航空にしておくのが無難だと思います。お値段は13,000円くらいです。

1週間の旅程でヒヴァまで足を延ばすと、弾丸ツアー確定となります。
ホテルを朝5時までにチェックアウトして、Yandex Goでタクシーを呼んで、国内線の発着する第3ターミナルから、ウルゲンチを目指します。
外国人は国際線のターミナルに連れて行かれがちだそうなので、タクシーに乗る時は口頭ではなくGoogleマップや、Google翻訳で現地語に訳した文字で見せると伝わりやすいです。それでも間違われる時は間違われるので、早めの行動が肝です。

Googleフライトより、2024/2/26時点

ウルゲンチ空港からヒヴァまで

現地に揉まれながら公共交通機関で移動する場合、次の順番に乗り継ぎます。2時間半くらいかかるそうですが、値段的には圧倒的に安いです。

① 3番のミニバスに乗ってデフコンバザールへ(12円、30分)
② デフコンバザールから下記のいずれかでヒヴァへ
・トロリーバス(36円、1時間)
・マルシュルートカ(ワゴンタイプのタクシー、60円、40分)
・乗り合いタクシー(120円、40分?)

私は実際に行っていないのでこれ以上は分からないです。このあたりの詳しい記事を熟読してみてください。ただ、行ってみないと分からない要素が多いので、これはけっこう玄人向けの移動方法かもしれません。

ウルゲンチ空港からウルゲンチ駅に移動して、鉄道でヒヴァ駅を目指すのはどうか?とも思いましたが、空港から駅が値段交渉タクシーになるし、電車の本数は少ないし、負け戦の予感。

ここは下記の記事で伊藤さんが言う通り、ヒヴァのホテルを予約しておいて、10ドルくらいで送迎を依頼するのが良さそうです。すっぽかされた場合はウルゲンチ空港前のタクシーを捕まえて、10ドルでヒヴァまで、と交渉します。
これもそれほど簡単な移動方法ではない気がしますが、乗り換えで迷うということがないので、飛行機で移動するなら次はタクシーが一番無難なんじゃないかと思います。

タシュケント→ヒヴァ(夜行列車)

<16時間 2,700円/3,900円/7,000円>

飛行機+タクシー移動の弱点である乗り継ぎの面倒さと交渉の発生を解消するなら、入国当日に夜行列車で移動する、という手もあります。
これならタシュケント駅からヒヴァ駅まで直通です。

売り切れていたらアウトなので、チケットは事前に購入しておきます。
パスポートとチケットを提示して駅舎へ入ったら、さらに荷物のX線検査を受けます。ウズベキスタンの長距離列車はセキュリティが厳重です。駅には早めに到着するように、発車の1時間前を目指すと安心です。

窓口で購入した紙のチケットは、駅員さんにスタンプを押してもらいます。サイトやアプリで購入した場合は、スマホの画面を見せるだけでOKです。

夜行列車のベッドのランク分けや中の様子については、下に紹介する記事が詳しいです。

伊藤さんの記事で、「1等寝台は快適だけど2人が密室状態になる、一人旅では避けた方がいいかも」とコメントがあります。
いっそのこと2シートとも予約してしまって、部屋を独り占めしたら良いのでは?それでも飛行機移動と費用はトントンでは?と企みそうになりましたが、そういうことはしてはいけないと思うので、大人しく2等寝台、3,900円あたりで手を打ちましょう。

ヒヴァ→ブハラ(高速鉄道)

<7時間 1,800円~>

ヒヴァは行くのも大変ですが、そこから次の街に移動するのも大変です。
コロナ前はもっと便利な時間に鉄道が走っていて、飛行機も飛んでいたらしいのですが、今は以前より不便になっているようです。

鉄道の場合、所要時間7時間も然ることながら、運行時間の選択肢が狭いです。曜日によってダイヤが違いますが、日中まるまる潰して夕方にブハラに到着するか、午後をまるまる潰して深夜ブハラにに到着するか、の2択になります。
1週間の弾丸ツアーでは他の街を見る時間がなくなるので、ヒヴァ→ブハラを鉄道で移動するなら、まったりペースの旅にせざるを得ないと思います。

タシュケント→ヒヴァが土曜の午前だとすると、ヒヴァから出るのは日曜の夕方、ブハラへの到着は日曜深夜0時を過ぎることになります。

私も行けることならヒヴァに行きたかったのですが、あまりにも時間がかかるため、色々調べてこの記事を読んで、そうだよなぁ、と泣く泣く旅程から切り捨てました。もし時間が許すなら、2週間コースになっても行ってみて、感想を聞かせていただきたいです。

ヒヴァ→ブハラ(タクシー)

<6~9時間 40~50ドル>

鉄道の利便性が良くないので、ヒヴァからブハラへの時間効率の良い移動方法はタクシーになります。ホテルで手配してもらって、運良く同じブハラを目指す人と相乗りできると割り勘になります。

行きの飛行機で右隣の席だった旅慣れた日本人男性は、入国当日に国内線でヒヴァへ飛んだそうです。ブハラでばったり会ったときに、ヒヴァは大変だったけど見る価値があった、とても良かったと言っていました。
初めての海外で挑むのはそれこそハードルが高すぎるかもしれませんが、1週間の旅程でヒヴァまで回る弾丸ツアーは、不可能ではありません。

ちなみに彼は、ブハラ、サマルカンド、タシュケントと、ウズベキスタンの4都市を5日間で回ってからアゼルバイジャンへ行く、と言っていました。アクティビティ。

タシュケント→ブハラ(高速鉄道)

<6時間 2,000円~/4時間 4,000円~>

移動の難易度が高いヒヴァを諦めると、旅の難易度も下がり、日程に余裕が生まれます。旅程が1週間なら、現実的なのはこちらのルートです。

乗り方は「タシュケント→ヒヴァ(夜行列車)」と同じなので割愛します。
とにかくチケットは事前に入手、駅へは早めに到着、これだけ気を付けておけば大丈夫です。あとは駅員さんにチケットを見せれば何とかなります。

ブハラではYandex Goが使えるので、駅を出たらタクシーを呼んで、サクッとホテルへ向かうのが良いです。チェックインして荷物を置いて、身軽に観光へ繰り出せます。

ブハラ→サマルカンド(高速鉄道)

<1時間45分 1,800円~/2時間半1,300円~>

ウズベキスタンの観光地ツートップを結ぶ列車は本数も多く、どちらの街でもYandex Goが使えます。この区間で移動に困ることは無いと思います。

サマルカンド↔シャフリサーブス(日帰り)

<シェアタクシー 1,500円~>

サマルカンドから峠を越えて南へ90km、片道2時間の場所にある、英雄ティムールの故郷。シャフリサーブスへ日帰りで行くなら、座席が埋まったら出発するスタイルのシェアタクシーが一般的なようです。

このあたりの記事を頼りにレギスタン広場の近くで乗り合いタクシーを拾うのが、一番費用が安く済みます。途中で乗り換えがあるという記事と、シャフリサーブスへ直行するという記事があり、どちらか分からないので、現地でドライバーに確かめてみるのが良いと思います。

<タクシーチャーター 4,500円~>

私はシェアタクシーを上手く見つけられなかったのと、シェアタクシーで行ったとして戻ってくるのはどうするの?という疑問が解消できなかったので、声を掛けてきたタクシーを一人でチャーターしました。
長時間連れ回しすぎて最終的に500,000スム・6,000円を支払ったのですが、最初の交渉価格は350,000スム・4,200円だったので、それくらいが相場なのではないかと思います。最大3人乗れるシェアタクシーの3倍の価格、と考えても妥当です。

ホテルがタクシーを手配してくれるようであれば、もっと安かったり安全だったりするかもしれません。
ドライバーさんとドライブデート、6時間くらい二人きり、というのが大丈夫なら、これが一番自由度の高い選択肢だと思います。

<ツアー 15,000円~>

Tripadvisorで15,000円くらい、現地の旅行会社で150ドルくらいで、日帰りツアーを見つけることができました。
ただ、評価が芳しくなかったり、コミュニケーションが難しそうだったり、もしバスツアーだったら峠の絶景は見られなかったりで、内容的には値段に見合わないかもしれません。

とにかく身元が分かっている人の車に乗りたい、金なら払う、という人向けです。

サマルカンド→タシュケント(高速鉄道)

<2時間15分 2,500円~/4時間 1,500円~>

ウズベキスタン最大の観光地と、首都を結ぶルートです。
こちらもブハラ→サマルカンドと同様に列車の本数が多く、どちらの街もYandex Goのサービス範囲内です。ここまで来れた人なら、何の問題もなく移動できると思います。

滞在日数の目安 by 現地の人

行きの飛行機で左隣の席だったタシュケント在住の青年に、各街での観光の所要時間とおすすめスポットを聞いてみました。(ヒヴァは行かなかったので聞けていません…)
勝手知ったる地元民の感覚なので、私はこれにプラス1日を目安にして、飛行機の中で詳しい旅程を組み、移動時間を現地で微調整しました。

・タシュケント:半日〜1日

コーラン博物館には行くべき。コーランの4つのオリジナルコピーのうちの1つがある。当たり外れがあって良いなら、バザールで屋台フードに挑戦するのも面白いと思う。地元飯ならNorinが好き。ウイグルが近くて、伝統的タシュケント風北京料理、みたいなものがあるから、時間があれば食べてみて。暑い時にはラム肉を食べると良いよ。

・ブハラ:1日

修学旅行で行ったけど、小さい街だし、歴史の授業で習ったことを目で見ておさらいする感じだから、2時間で見終わってしまった。外国人でも1日あれば十分だと思う。

・サマルカンド:2日

見るものがたくさんあって、2日はかかる。外国人はウズベキスタンの歴史を知らないだろうから、ガイドを雇うと良い。歴史を知ってるのと知らないのでは全然違うよ。ホテルでも手配してもらえるんじゃないかな。
シャフリサーブスに行くなら、車を持ってる韓国人のガイドを雇うと良いよ。日本語を話せる人もいるよ。(ほんまに!?)

・全ての街でプロフとナンを食べて

プロフもナンも、地域によってレシピが違う。全部違ってそれぞれ美味しいから食べてみて!

…と、言っていたのでお伝えしておきます。

宿泊施設の種類

宿泊施設は、グレードによってだいたい3つに分類されます。
個別の細かな違いを無視してざっくりと特徴と価格帯をまとめると、こんな感じです。

・ホテル:一人一晩 3,000〜6,000円
プライバシーが確保できる。セキュリティもまぁ大丈夫。アメニティあり。
10,000円くらいでアパートメント貸し切りできるし、20,000円くらいでかなり豪華な部屋に泊まれる。タシュケントで5,000円で泊まったホテルには、予約制の貸切プールがあった。

・ゲストハウス:一人一晩 2,000〜4,000円
水回りが共用の場合がある。アメニティはなし。個人・家族経営が多い。オーナーが良い人だと色々と世話を焼いてくれることがある。
サマルカンドで3,000円で泊まったゲストハウスのオーナーは、ご家族を車で職場に送るついでに私を駅まで送ってくれた。駅の方が遠いのに!

・ホステル:一人一晩 1,000〜2,000円
ドミトリー(相部屋)が基本。水回りは共用。アメニティなし。共用のキッチンで自炊できる。ゲストハウスくらいの値段の個室もあったりする。
他の宿泊客と交流できて、旅を感じられる。バックパッカー御用達。洗濯して干すこともあるだろうし、この値段だし、ホステルでも個室がオススメ。

設備やサービス、宿泊税、食事の有無、立地、口コミなんかも確認しながら、宿選びをエンジョイしてください。

宿泊時の注意点

・滞在登録証を発行してもらう。
・そのために、チェックアウトの時間をフロントに伝えておく。
・水道水は飲まない、ペットボトルの水をもらう。
・トイレットペーパーは流さない、便器の横のゴミ箱に捨てる。
・絨毯の上は土足厳禁が多いっぽい、どこまで土足か確認する。
・家族経営のゲストハウスはお祈りの時間にスタッフがいなくなる。

…くらいでしょうか。
Booking.comで総評価数が多く、評価自体も高く、特にホスピタリティについてプラスのレビューがついている宿を選ぶと失敗しにくいです。
宿はその街でのベースキャンプ。自分で簡単にはトラブルを解決できない異国の地で、親身になってくれる地元の人の存在は本当に貴重です。

(2024年8月追記:使い勝手が悪いので、Expediaはやめておいた方が良いです。)

いかがでしたでしょうか

そんなこんなで、あっという間にタシュケントに戻ってきてしまいました。
なんだかさみしいですね…

突然の持論展開なのですが、海外旅行での移動手段は、安ければ良いというものでもないと思います。まずその国へ行くために大きな時間とお金を割いているし、また次の機会、も作りにくいです。
今度ここに来るのにかかるコストを考えに入れて、時にはお金で時間と機会と、そして安全を買った方が良いこともあります。でも高すぎる買い物は、帰国後の現実に響いてきます。

そのような決断を迫られた時、私はめっちゃテンションが上がります。
試されるの楽しいです。

どうです、あなたも試されてみませんか、砂漠の中のオアシス都市で。

次回、帰国編では、ウズベキスタンから日本へ帰るまでと、その他なにか言い残したことを書こうと思います。完結予定です。たぶん。

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