あやしうこそ

赤い屋根の家 という歌を口ずさむ。


♪電車の窓から見える赤い屋根は…

家と言えば赤い屋根しか思い浮かばないのでしょうか?
「犬はポチ」ではあるまいし…

ワタクシ、青い屋根の家でございます。
えぇ、白い壁に青い屋根の家でございます。
奥様と旦那様のご意向により、ワタクシはそのように相成りました。

♪小さい頃僕が住んでたあの家…

ワタクシのところは奥様とお嬢様が過ごしでした。
穏やかな奥様と、好奇心のお強いお嬢様。
旦那様はお仕事で年に数回お見えになる位でしたね。

♪庭に埋めた柿の種大きくなったかな…

残念ながらそこまでの広い庭ではございませんので、柿は植わっておりませんでした。

お嬢様は探究心のある方で、様々なものを埋めては水を遣り、様子を観察しておいででした。
…流石に旦那様の靴から芽が出ることはないかと思いましたが、何事も経験です。ワタクシも一緒に観察をさせて頂きました。

♪クレヨンの落書きはまだ壁にあるかな…

お嬢様はワタクシに落書きなどなさいません。
お嬢様が幼稚園に入られる折に、お名前シール成るものをワタクシに貼って下さいました。
えぇ、えぇ、ワタクシは奥様とお嬢様、旦那様のモノでございますよ。
シールなど貼らずとも重々承知しております。


♪今はどんな人が住んでるあの家…

今はワタクシ独り身ですの。
お嬢様が大きくなった際に、またワタクシの元に戻ってきて下さるお約束です。
それまで耄碌する訳にはまいりません。
他の者を住まわせるなど以っての他。
いつでもお嬢様が心地良くお過ごし出来るよう、日々精進する毎日でございます。