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漠然と惹かれるものを感じ、そのイメージがずっと心の片隅にあって、それが突然別の概念と結びついて謎が解ける。

そういう瞬間を何度も経験したくて生きているんじゃなかろうか。なんて、時々思う。

折口は、まれびとと出会い、それが能の翁であることに気づいた。

金春禅竹は、翁が宿神の具現化だとわかっていた。

それらが結びついたとたん、バラバラに蠢いていた記号たちが、みんなはっきりした意味を表象してまとまりはじめる。

形而上的な問題を抱え込むことは、日常を生きるのには苦しいかもしれないけれど、それが把握できた時の到達感には代え難い。

さて、この段階はスッキリしたけれど、また次へ。

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