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LEEVE ROSELYN インタビュー



LEEVE ROSELYN : takumi vo/g

インタビューアー : OE




筆者が11月のある朝TwitterのタイムラインにLEEVE ROSELYNの事が書かれていたのを目にし、気になったので検索したところ軽く頭をぶん殴られた様な衝撃を受けた。そこにはこんなふうに書かれていた。



"ミシシッピ流れで知った大阪のバンド
グランジーでサイケ、グルーヴ感もあってカッコいい
ライヴ観たいな"


youtubeにアップされてるライブの映像を見て衝撃を受ける。カッコいい。気怠い歌い方、歪んだベース、3人とは思えない音圧、アンサンブル。どれをとってもイケてるぞ!

しかも

平均年齢24歳!
今年3月に大阪にて結成。

24歳?!
しかも結成が今年の3月だとっ?!
どうやったらこんなに短期間でここまでのクォリティの作品が作れるんだ?!
しかも演奏力も大したものだ。
最近の日本の若者達が本当に世界に誇れるものを作り出している事に気づき始めて早、数年。
the fin.やDYGL、yahyelやHAPPY、thurston moore来日時の前座を努めたklan aileenなど、筆者が実際にライブ会場に足を運んでこの目で確かめてどのバンドもこれは本物だと感じている。
これらのバンドに共通しているのはシーンというまとまったものは無くそれぞれが自分達のやりたい音楽をのびのびと表現している。そして言葉の壁もなんのその、どんどん海外へ飛び出して行って活躍している。各バンドが自分達のペースで活動していてそれぞれのバンドの音楽性には共通点もあまり無い。
だからこそそれぞれにオリジナリティがあり面白い。これは日本のインディー史上初めての事では無いのか?筆者が気になった諸々を実際に当の本人に聞いてみたいという衝動から世界初公開の彼等へのインタビューは実現した。


OE:まずはファースト作品リリースおめでとうございます。

https://holiday2014.thebase.in/items/35155066




この前、京都でのライブを見させていただいたのですが今年結成とは思えないぐらい圧倒的な存在感と音圧にびっくりさせられました!

バンド結成のいきさつから聞かせてください。

Takumi:大学の軽音サークルで出会いました。卒業後2人を誘って結成しました。僕にとって初めてのオリジナルバンドです。

OE:バンド名の由来を教えて下さい

Takumi:女性の名前っぽいバンド名。字面が良い。特に意味は無いですね。

OE:ライブの時に感じたのは楽曲の音の鳴りを
ちゃんと作品どおり意識して再現してるんだなぁと感じました。サンプリングやシンセの効果音もちゃんと再現していましたね。その辺りに何か拘りがありましたら教えて下さい

Takumi:音源のかっこよさを超えるために、まずは音源の音の鳴りに寄せています。音源よりライブのほうがかっこいいです。

OE:非常にダークな世界観と凶暴な轟音、そしてメロディアスな歌が共存してるところがLEEVE ROSELYNの魅力だと感じたのですが、実際に色んなジャンル、沢山の音楽を聴いてらっしゃるのがSNSの投稿から伺えます。バンドにとってコレは外せない影響源みたいなものってあったりしますか?

Takumi:洋楽で言えば中学生からガレージロックリバイバルあたりを好んで聴いてました。ジャンルはよくわからないんですけど、ギターロックとかインディロックとかが好きでした。今は何でも聴きます。特に女性SSWを好んで聴いています。影響源は3人とも好みが違ったりするので、こういった質問が一番難しいです。だからTwitterに好きなバンドとかアーティストをシェアしてます。察してくれって感じです笑。

OE:察しました!笑 歌詞は主にどういった事について書かれてますか?また英語詞で歌われてますがそれは何故ですか?

Takumi:特に無いです。気持ちいい母音を意味ありげに当てはめています。日本語でカッコいい歌を歌える自信が無いからです。

OE:それは意外でした。日本語でカッコいい歌を歌える自信が無いというのは我々は日本人なのにと思うかもしれませんが海外の音楽を沢山聴いて来た者にとっては実際そうなのかもしれませんね。実際にライブを見て感じた事なのですが、このご時世なんで他のバンドは明らかにお客さんの入りがまばらだった事に翻弄されている部分があったと思うんです。配信も行われていたとはいえあの場に居た演者でそれを意識して無いという風に見えたのは、数バンドが出ていましたがLEEVE ROSELYNだけでした。これは何か他の人達とは信じているものが違うのかな?と感じました。
バンドから漲る自信というか圧倒的な存在感とか、そういうものとして表れているのかな?と。
その辺りについてお聞かせください。

Takumi:コロナの影響で7月からライブに出だしたので、お客さんが入ってなくて当たり前というか。対バンのリハとか本番とかを観てると、俺らやっぱカッコええなと思えて自信でてきます。あとはイキリと虚栄心です。

OE:イキリと虚栄心(笑) でもそこが大事だと思います。それがロックなんじゃないかと。
音楽以外の影響源もあれば教えて下さい

Takumi:映画とか本とかアートとか。カートゥーンネットワークめちゃめちゃ好きです。

OE:最近の国内のバンドでシンパシーを感じる人達やアーティストとかって居ますか?

Takumi:ODDLYはイカしてます。
https://youtu.be/GAlz1GG4HtY



OE:海外のバンドやアーティストでは?

Takumi:最近のバンドで言うと、The wytchesとか
https://youtu.be/Bdp3NvKyUi0



The blinders とか。
https://youtu.be/gelNwHwJMjg





OE:my bloody valentineの来日公演を見たそうですがその時はおいくつでしたか?

Takumi:2018年8月の来日でした。Takumi22歳、Hiroki21歳。皮膚で音を感じたのを覚えています。

OE:キーボード奏者を募集してるそうですがどんな人に来て貰いたいですか?
私はライブを見て個人的には必要ないなと思いました(全然3人でもじゅうぶんじゃん!と思ったので)が、何かバンドのサウンド上でヴィジョンがあっての事でしょうか?

Takumi:すみません、募集してないです笑。

OE:あれ? 違うバンドと間違えました笑。

OE:サイケでグランジィと言われている事についてどう思われますか?また実際にそういう90年代のバンドsonic youthやnirvanaについてどんな印象をお持ちでしょうか?
また60年代や70年代の音楽、サイケデリックやプログレ、クラウトロックについてはどうですか?

Takumi:そう思われるんだという発見。サイケと言われるのは嬉しかったりもします。
グランジは音は歪んでいて暴れていますけど、美しさが感じられます。sonic Youthもnirvanaも好きですけど、特に意識して曲を書いていないですね。
60年70年代はそこまで詳しくないです。プログレはpink floydくらいしか知らないです。結局The beatlesが世界一かっこいいです。みんなThe beatlesになりたいんです。

OE:それ凄くよく分かります。様々なジャンルの音楽が普通に溢れていてサブスクで並列に聴け、色々な種類の楽器やガジェットやDAWソフトが当たり前にある現代においてLEEVE ROSELYNがバンド編成のrockをやっている事について聞かせてください。例えば世代的にはhip hopやclub musicをやっていてもおかしくないと思うのですが

Takumi:ロックが好きだし、それしか出来ないからロックをやっています。hip hopやclub musicも好きですけど、僕らのアウトプットがロックだったというだけの話ですね。

OE:in red- E.P収録の楽曲に関して。どの曲にも緩急がありクールな部分と暴れ回るカタルシスな部分が混在していてどの曲も情景が浮かんで来ます。例えばアメリカのだだっ広い砂漠や荒野など。そこにちゃんとした歌があるのがLEEVE ROSELYNの魅力だと思うのですが作曲段階で意識している事はありますか?

Takumi:とりあえず歪ませたいだけですね。スケールでかい曲にしたいってのは意識してるかもしれないです。こういった質問に的確に答えられるだけの自己分析がまだできていないです。今後は弾き語りとかずっとクリーンの曲とかもやりたいです。

OE:in red-epのレコーディング時のエピソードなどありましたら、録音の方法(具体的にどのようなDAWを使っているとか、どこのスタジオでとか、)やプロセス、リリース作品の出来上がりまでの経緯はどの様なものでしたか?

Takumi:京都のスタジオの知り合いで、今はフリーランスで活動してる方にレコーディングを頼みました。レコーディングでは、CDの三曲目はギター2本で録ったり、4曲目はgt.Takumiがベースを弾いていて、Ba.Hirokiがギターを弾いてたりしてます。Mixでは全部立ち会わせてもらっていろいろ音やしたいことについてあーだこーだ言わせてもらって、エンジニアの人には頭が上がりません。無名だしライブ出れないしで、色んな人やライブハウスに知ってもらう為に音源とっちゃえっていうテンションでやっちゃったんで、実際にこんなに広まると思っていなくて、もっとちゃんとすればよかったと羞恥です。

OE:いやいや、凄い作品作っちゃってますよ!
それを聞くとフルアルバムが楽しみですが、最後に今後の活動予定や、どのような方向にバンドを進めていきたいですか?

Takumi:日本でも海外でも自由に動ける環境に身を置きたいです。


筆者あとがき

実際に話を伺ってみて私が疑問に感じていた事にほぼ回答を得られた気がします。
印象的なのはやはり彼等には自信があった事。
他のバンドよりも自分達の方がイケてると思ってライブをしているというところ。
これは下手をすればただの傲慢さになりかねないのですが彼等の場合はそこにちゃんと裏打ちされた演奏や確固たる自信があるのでそれがオーラとなって発散されているのだなという事に気付かされました。信じているものが他のバンドとは何が違うのか?と書きましたが彼等は"自分達"を信じているからこそ他のバンドより良い演奏が出来るのではないでしょうか?そこに至る為にはそれ相応の練習や音楽を作る時に込める気持ちの深さなどがあると思いますし、それを素直に話せるところに好感を持てました。
最後の質問で今後の展望を尋ねたところ"日本でも海外でも自由に動ける様にしたい"と答えてくれた時に、なるほど最近の若者にとってそういうバンドの動き方が今は普通なんだと改めて思わされました。
ファーストリリース作品のin red EPがとりあえずバンドを知ってもらう為という動機から作られた作品だというのも驚きなので今後のファーストアルバムに期待大です!

いやぁLEEVE ROSELYNいいバンドです!


○最後にライブ会場にてドリンクチケットをプレゼントした時、喜んで受けとってくれたtakumi氏、その後のツィートでその事まで触れてくれてた事に端を発しこのインタビューが実現しました。いきなりのオファーにも快く応じてくれたtakumi氏とバンドに感謝します!

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