居場所、の話

7/31から始まる出演舞台ジグジグ・ストロングシープス・グランドロマン8th zig「ひのくすり」の稽古の日々を過ごしています。

「ひのくすり」は今年3本目の舞台になります。2月、Ammoの「カーテンを閉じたまま」でポル・ポトの役を。5月に同じくAmmo。日本国憲法フェス出展作品「墨を塗りつつ」で議員秘書の役を。１つ１つで見えた課題を次に繋げる。その繰り返しで今になる。

やっていることは昔から今に至るまで180度くらい転換してきてるけれど、自分の根底にあるものは変わらない。目の前の相手と、すなわち他者と、動かし動かされる関係でここにいること。

演劇やってると「忖度」文化の功罪を考えるし、「以心伝心」がただの幻想だって、よく思う。目を見ても相手の気持ちなんかわからないよ。と思う。わかったつもりにはなれても。想像することはできても。

でも確かなことは、必ず相手はなにかを伝えようとしてくれていて、それは身体で感じることができる。ちゃんと意識を相手にさえ向けられていれば、それはちゃんと受け取れる。伝えられる。はず。いつもできてるとは思わないけれど、いつもそう居たいとは強く思ってる。

映画やドラマやアニメと演劇の1番大きな違いは、演じ手とお客様が、同じ空間にいること。演劇はライブだからいいよね。って演劇が好きな方にはよく言って頂けるけれど、その言葉に応えるためには、まず目の前にいるあなた1人を動かさないと。相手役1人動かせないのに、100人200人、1000人2000人なんて、到底動かせないはず。

でも10年近くお芝居をやってきても、全然簡単じゃない、相手を動かす、なんてことは。人1人に影響を与えるなんて、ほんとはこんなに難しい。だからこそ、わかり合えたり、誰かの言葉で身体がなにかを感じたりすることの、尊さや嬉しさがいつもある。

言葉にしなくても伝わる。なんてきっとない。
言葉にしなくても、あなたに何かを伝えようとしてるから伝わる。

現場には、尊い瞬間がたくさんある。だから多分、お芝居を通して出会ってきた人達は、どんなに離れてもいつも、心のどこかにいる。出会い、影響を受けてきた人達のことをずっと忘れずにいる。

誰もとこんな風に、抜き身でわかり合おうとできたら、どんなに素敵だろう。色んな演劇があるけれど、客席に座っているあなたが劇場を出たあと、世界や、他者や、景色が、鮮やかに見えたらそれはきっと素敵なお芝居だと自分は思う。

「ひのくすり」は「居場所」の話です。もしもあなたが、会社や、教室や、サークルや、日本や、世界の中で、自分の居場所について少しでも、考えていることがあったら絶対に刺さると思っています。だから、遠いけれどどこにでもある、誰の中にもある話なんだと思います。

どうかお会いしましょう。
この物語で待ち合わせできる人と、強く手を繋ぎたいと思うから。

お読み頂きありがとうございます！

（公演詳細）

チケットのご予約は直接津田にご連絡頂くか、こちらのURLから承ります！→http://ticket.corich.jp/apply/101091/102/

ジグジグ・ストロングシープス・グランドロマン8th zig「ひのくすり」

作・演出 堤泰之

【会場】
上野ストアハウス
（JR上野駅から徒歩10分、日比谷線入谷駅より徒歩7分）

【タイムテーブル】
注1 津田は♢の回に出演します。
注2 ＊の回は平日昼割回（チケット代3000円の回）

7月31日（水）19時♢
8月1日（木）19時❤
8月2日（金）＊14時♢／19時❤
8月3日（土）13時♢／17時❤
8月4日（日）12時❤／16時♢
8月5日（月）19時♢
8月6日（火）＊14時❤

【チケット】
前売 3,500円／当日 4,000円
平日昼公演（＊）3,000円
25歳以下 2,500円（身分証明書のご提示をお願いします）

【出演者】
◇❤共通
山田真由子　平野尚美　糸原舞　箆津弘順　青山真利子　五島舞耶　山岡三四郎
◇チーム
大出あゆみ　磯崎美穂　阿久津優　津田修平　柏尾志保　野崎保　川鍋知記　海老澤英紀　小林祐真
❤チーム　
小林知未　小森敬仁　揚妻弘和　小泉匠久　こいしゆうき　河原雅幸　木下綾菜　猫田にき 小川諒