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ゴールするのが怖い

生きている限り、大小の差はあれど、いつでもなにかのゴールに向けて進むことになってると思うんです。将来の夢に向かって進むことも、今日の献立を考えて実際に調理する過程も、「ゴールを目指す」という行為は同じ。

目指してる過程は楽しいけど、ゴールした瞬間に「ああ、もうこれ以上にはならないんだ」ってことに気付いてしまうのが、いつも怖い。なんだってそうだよね、準備しているときが一番楽しい。そこが一番楽しい時期だから、それが終わってしまうと、もうそんなに楽しくなかったりする。

その一番の理由は「日常」になってしまうから。「日常に潜む些細な幸せを見つけてこそ…」なんていうけど、それは簡単なことではなくて。


就活でやっとの思いで手に入れた内定。あこがれの都内勤務。

バリバリ仕事して、アフター5や花金は都心のおしゃれスポットで楽しんで…。

そんな夢を見てた。夢が目の前に現実として現れたら、それが当たり前になってしまった。楽しいけれど、「こんなもんか」って思い出した瞬間。夢に見てたステキな出来事たちは、「ふつうの出来事」にランクダウン。

もっといってしまえば、「夢」だと思っていたものが実は「夢」ではないことに気付いてしまう。

抱いていた多くの「夢」は「やってみたい」だけだった。TO DOリストを消化していくように、やった瞬間に過去になる。中途半端な満足感と、「私が憧れていたのはこの程度なのか」という妙な喪失感があふれだして、ちょっとへこむ。

「夢はかなえたら終わり、ではない」

「夢を『叶え続ける』ことが大切」

そんな風によく聞く。けど、時々怖くなるんだ。「夢」だと思っていた「TO DOリスト」を全部消化したら、私には夢がなくなってしまうんじゃないか。そしたらもう、生きる糧がなくなってしまうんじゃないか。

それとも、オールコンプリートの特別最大達成感でも得られる?


そんなことを20代で考えていても仕方ないのだろうなぁと、ぼんやり頬杖をつきながら考える夜があります。


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