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はじめてのギャラは500円でした(6)

剥離骨折の全治1ヶ月半がなんとか過ぎた、1ヶ月後。

わたしは、舞台で踊っていました。
今はもう老朽化で取り壊されちゃいましたが、
赤坂にあった、都○センターホールの。(懐かしい)

・・・いや、だってさ。


骨折する前から、もう、出演するって決めてたんだもん。
親はたぶん呆れてたと思います。
(あ・・・あなたも? 引いてる?)

と。

滑り出しからして、「言わなきゃいいのに」感が今日も満々としてますが。
もはやそういうシリーズのまま、続けます。←開き直り 笑


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 ま、お茶でも飲みつつ ^^


さて。


舞台が終わった頃に、わたしの会社でも異動があり、
わたしは、編集部から、新しくできた営業部へ転出することになりました。


作りかけてた本をぜんぶ引き継がなければいけなくなったのも辛かったけど
それ以上に嫌だったのが、毎月の営業会議。

新設の営業部で、みんな頑張って動いてるんだけど、
なかなか成果が出なくてねえ・・・・


ってことを、役員がやってきて
2時間だろうが3時間だろうが、
ずーっと怒鳴り続けるんですわ。

こんだけ動いて、なんでこの数字なんだ?!って。
経費ばっかかけやがってとか、ノタマウわけですよ。


時間いっぱい終業ベルが鳴っても続くから
営業部長以下、メンバー全員ずーっと謹聴してるんですが、
これが、ものすごく疲れるんです。


しかも、役員氏は、困ったことに、たいへんマメな人物で
会議以外でも、気になることがあるとすぐ内線かけてきて
やっぱり怒鳴る。

朝でも昼でも夜でも、怒鳴る。
自分が受けてる電話じゃなくても、フロア中に役員の大声が響き渡る。

彼が怒鳴り終わるまで、みんな仕事始められないから
めちゃくちゃ効率悪くて。
そうじゃなくても不慣れな仕事で、毎日、終電ギリギリ。

さすがに、ダンスのレッスンも平日はほとんど行けない状況で。
(お金は払ってたけど)

という、理不尽。


ちなみに、あのね。

わたしね、怒鳴られるのって、大っ嫌い。
どんな偉い人でも、大天才でも、怒鳴ってきた瞬間に軽蔑します。

でも、それ言うわけにもいかないから、ストレスは溜まる一方。

唯一の救いは、まだ、実家に置いてもらえてたこと。

親も、怪我で引き取ったはずの娘が、そのあと舞台だなんだと飛び回り
目を丸くしてたところへ、今度は突然「会社の」仕事で忙しくなって、
ご飯も食べずに連日深夜の1時2時に帰宅をするようになったものだから。

まあ・・・幼児の孫を放り出すわけにいかず、
そのままズルズル居候させてもらっていました。

幼稚園のお弁当だけは、必ず自分で作りなさいよと
言われはしましたが。(←当たり前)


んで。

人間、追いつめられると、最後はヘンになるもんです。


引き算と割り算ばかりしていて
足し算ができなくなってた話は既に書きましたが

わたしは・・・・・・

また、引き算をしてしまったんです。


そうだ。
広告を勉強すればいいんだ。

テレビだって雑誌だって、
みんな広告載せてるじゃん。

世間の会社は、広告してるから売れるんだよ。

あと一億、売ればいいんでしょ。
もうわかった。聞き飽きた。

わたし、広告を勉強する。



そんな引き算をしてしまったのは、


営業回りで疲れ果てた、治りきらない内から無理させ続けた足を引きずって
表参道の地下道を歩いていた時。


壁に見つけた、小さな小さなチラシの電話番号に電話をかけて。


実家頼みの生活のおかげで少しだけ浮いてきたお金と、
これだけはって取っておいた十数万を払い込み。

遅くまで残れない分は、朝早く行って仕事することに決め。

週に2回の、コピーライター養成講座に通うことにしたのでした。



親は、さぞかし呆れてたと思います。(たぶん、読んでるあなたも?)


そして、いつになったら時間とお金は増えるんだろう ・・・・・


続く。

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