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御嶽山に訪れました。

昔、会社の同僚と「御嶽山に登りに行こう」「当日は駅で現地集合」と一緒に登山にでかけた時に、メンバーのうち一人だけなぜか東急池上線の「御嶽山駅」に行ってしまい皆で頭を抱えたことがありました。もちろん正しい目的地は奥多摩線の「御嶽駅」。木曽の御嶽山の方に出向かなかっただけマシかなとは思います。

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しかしそういえば御嶽山駅のあたりにはいったい何があるのか、今に至るまで私は訪れたことがありませんでした。ということで、ちょっとそちらの方に出かける用事もあったので、出かけてみました。

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池上線で五反田から10分ちょっと、都心とは思えない3両編成の極めてローカル色の強い電車に揺られてたどり着いた御嶽山駅。駅舎もなかなかの庶民的な感じです。
ちなみにこちらの駅の読みは「おんたけさん」。奥多摩の方の武蔵御岳山は「みたけさん」

国分寺崖線の上あたりにあり、到底この辺に山があるとは思えない場所に「山」という名前がついている理由は、駅のすぐそばに「御嶽神社」があることが理由のようです。この神社は名前からも推測できるように、霊峰として名高い木曽の御嶽山(おんたけさん)にゆかりのある神社。
御嶽山は「山は富士、嶽は御嶽」とまで称される山であり、数年前に突然の火山噴火により火口近くにいた登山客が多数被害に巻き込まれた凄惨な出来事があった場所でもあります。

 当神社は、天文4年(1535年)頃の創建と言われている。当初は、嶺村(当地の旧名)の小さな神社にすぎなかったが、江戸時代になり天保年間の頃に木曽・御嶽山で修行をした修験者・一山行者が当神社を中興、天保2年(1831年)に現在の大きな社殿を建立してから、江戸や関東地方各地から御嶽山の信者を中心に参拝者が増えたと言われて、本場・木曽の御嶽山と同等のご利益があるとまで言われた。

東京近辺には、訪れれば「お伊勢参り」や「四国お遍路」と同じ御利益があると言われる神社や寺がいくつかあったりしますが、御嶽神社も似たような形で、遠方に訪れることができない信者・観光客達を受け入れる場所として発展をしたようです。

神社までの道は今ではだいぶ開発されてしまっていて当時の参道の趣は失われていますが、今でも庶民的な商店街が広がり、神社への道すがら美味しい団子屋さんがあったりと、参拝の気分を盛り上げてくれます。

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駅からほどなく、北西側に数分歩くと御嶽神社が鎮座しています。碑がなんとも雄大で迫力があります。

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神社の敷地は今ではこじんまりとしているように見えますが、隅々までよく手入れがされていて、地域に根付いた神社、という印象を受けます。来訪中にも地元の方と思われる参拝客が何人も訪れていました。

御嶽山駅周辺には山はありませんが、地域に根づいた雰囲気のよい神社がありました。
ちなみに駅周辺で少し観察していましたが、登山グッズを身にまとった人が訪れることはありませんでした。

最後に、御嶽山駅の面白いところをもう一つ。この駅は地図を見るとわかるように東海道新幹線ならびに横須賀線と垂直に交差をしており、駅のホームが東海道線新幹線の真上にあります。なので、池上線の駅のホームから見下ろす形で新幹線の雄姿を眺めることができます。

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新幹線はもちろん無理でしょうが、せめて横須賀線の駅とかがこの辺にあれば地域住民の交通利便性は格段に向上するのに、とは思います。
実際には設置スペースの確保は難しいでしょうし、かえって今のような状況のほうが、この周辺の街の落ち着いた感じを保つのには良いのかもしれません。


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