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神の領域

2018年の1月、私はインフルエンザにかかって40度近い高熱を出した。ちょうど気仙沼から東京のイベントに出張の時だった。出先で、どうしようもなく苦しくなり、東京の知り合いの医師のところに向かった。路上でほとんど倒れそうだったが、薬を処方され、ホテルの一室で一晩寝た。

翌朝、ピークを越えたのか、熱も下がり、なんとかそのまま気仙沼に戻ることができた。この時、私はラジオ局のミキサーの仕事もしていたので、局の指示で普段は受けることのない、インフルエンザのワクチンを接種していた。しかし、ワクチン接種後に、生涯で一番きつい状態のインフルエンザに罹ったと記憶している。

そして、2020年のコロナ危機の時代を迎え、2021年はmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチン接種元年となった。このワクチンは、これまでのウイルスを不活性化したものを体内に送り込むものとは違い、人工的に解析されたという、ワクチンのRNA情報を体内に移植するものである。

普段、私たちはスナック菓子を買う時、袋に「遺伝子組み換えトウモロコシを使用しています。」と書かれていたら、買うのを躊躇するだろう。まして、子供にそんなものを与えたくないと思うに違いない。

しかしながら、実際のところ、知らないうちに「遺伝子組み換え」食品を口にしているだろうし、今の時代、食品添加物やホルモン剤などから自由な生活はかなり難しいと言える。さらに、普通の野菜はF1というハイブリッド種子がほとんどなのだから。

そのような人工食品の摂取が、私たちの子孫のDNAにどのような影響をもたらすのかはわからないが、少なくとも「100%影響がない」ということはならないだろう。

ゆえに、これはあくまで、私個人の見解だが、遺伝子組み換えとか原子力発電(原爆の原料のプルトニウム生産)などの科学技術とは、人間が立ち入ってはならない領域なのだと考えている。2011年の福島第一原発のSBO(ステーションブラックアウト=全電源喪失)がその例であり、100%安全であると言い続けていた原発も、津波で自家発電装置が動かなければ、原発は水素爆発する時限爆弾になってしまったのだ。その教訓は、東日本大震災を経験し、1945年に2発の原爆を落とされた日本人なら、とても他人事とは思えないはずである。

したがって、これからも、私は原子力発電も、遺伝子組み換え技術の「平和利用」をも信じない。たとえそれが「100%(近く)安全」と科学者、医療関係者、識者によって、繰り返し述べられていてもである。

人間の遺伝子に、人為的に細工をするなら、かならず自然の摂理はそれを良い方向には導くことはない。たとえ、それが医学的フロンティアであり、莫大な資金が動き、大きなビジネスとなり、また、何らかの医学的業績があったとしてもである。

私は、この世界には、常に人間が立ち入ってはならない領域があるのだと考えている。それは、創造主たる神だけが、美しく、秩序を以って管理している領域だからである。

人間の普通の倫理観であるならば、それを侵害することはないのだが、行き過ぎた好奇心、そして、莫大な利益を求める時、私たちは、狂気をもってその領域に入り込み、それが将来大きな悲劇を生み出すのだから。



参考:

https://www.nicovideo.jp/watch/so38691533


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