ふつおた供養(ジハ)④

ラジオネーム:ダビドサラダ

文田さん、根建さん、カズレーザーさん、
こんばんは。

僕は、強豪校のバレー部に
所属しているのですが
チームはサーブとメンタルを鍛えることに
重きを置いています。

特にメンタルトレーニングは
ワイドショーなどでも紹介されるほどで、
うちの高校の選手は「鋼のメンタル」と
比喩されるほどです。

「鋼」は磁石にくっつくため
試しに磁石を近づけて見ると、
選手たちは皆、磁石に吸い寄せられます。

しかし、僕は入部して2年ほど経ち、
メンタルトレーニングも
こなしているのですが
僕には磁石をいくら近づけても
僕のメンタルは
うんともすんとも言いません。

理系を選択している僕は
僕のメンタルの金属は何なのか、
気にならずにはいられませんでした。

まず「磁石にくっつかない」という特徴から
僕のメンタルは鉄、ニッケル、コバルトではないことがわかります。

また、炎に燃やしてみても、
炎色反応は見られなかったため、
僕のメンタルは銅でも、
アルミでもありませんでした。

残る選択肢を試すために、
王水を使おうと準備をしていると
僕のメンタルの一部が
王水の入ったビーカーに落ちてしまいました。

たちまち、王水に溶ける僕のメンタル。
ハッキリしました。
磁石にくっつかず、
炎色反応も見られず、
王水に溶ける。

僕のメンタルは元素番号79「Au」
つまり、金でした。
僕は黄金のメンタルの持ち主でした。

ある日、僕たちバレー部は海外遠征として
韓国へ行きました。
空港へ行くと、現地の韓国人たちが
しきりに僕のことを「妹」と呼ぶのです。

僕は韓国に縁もゆかりもないし、
第一、僕は男です。
妹ではありません。

早速、韓国の強豪校とバレーで
試合をしました。
強豪校相手だろうと、僕の金メンタルで
ズバズバとスパイクをお見舞いしました。
「あの妹を徹底的にマークだ!」
いくらマークされても
僕は全く動じません。
最後は僕のスパイクで
僕の高校は勝利を収めました。

僕のメンタルは興奮のあまり、
両手でピストルをつくり、
銃口を斜め上に向け、ポーズを作りました。

韓国に来ての「妹」呼び、
この象徴的なポーズ、
どうやら、僕のメンタルは
「きん」ではなく
「キム」
キムヨナの「キム」でした。
僕はキムヨナのメンタルの持ち主でした。

キムヨナも、メンタル強そうなので
オールオッケーです。

文田さん、根建さんは
韓国行ったことありますか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?