『嵐になるまで待って』振り返り。

まず、初めに。
めちゃくちゃ長いです。覚悟してください。笑

19日に『嵐になるまで待って』が終演致しました。
ご来場くださった皆様、応援してくださった皆様、本当に本当にありがとうございます。

配信が始まったばかりですので、これからこの物語に出会ってくださる方も、本当にありがとうございます。

振り返りをします。
もしかしたら、ネタバレに関わることもあるかもなので、観てない方はご注意を。


2016年にキャラメルボックスでやった『嵐になるまで待って』をみて、なんて人間味のある話なのだろうと思った記憶があります。
綺麗事だけで終わらない、でも、人間の愛おしさを感じる。
そして、主人公のユーリにとても共感したのを覚えています。

当時、私は私の声がとても嫌いでした。
輪郭がなく、ぼやっとしていて、低くもなく高くもなく、なんだかはっきりしない声。
大嫌いでした。
でも、嫌いなままでは俳優は続けられないので、自分の声を録音したりして、聞いて、発声変えて、練習しての繰り返しをずっとしてきました。そんなこともあってか、昔よりは好きになれてきた気がします。
そして、こんな私の声を好きだと言ってくださる方もいます。
本当にありがたいです。

いつか、この作品をユーリとしてやりたい。
と、心に強く思っていました。
でも、その時、私は俳優を始めて2年目で、自分でやるなんて、できるなんて思ってもいませんでした。
だから、心にしまって、いつかいつかと、握りしめていました。

昨年の2月、キャラメルボックスの成井さんと今回演出をやってくださった白坂さんが共同で演出している作品に出演していました。
その帰り道に、白坂さんとやりたい、と白坂さんに伝えたところから、この企画が始まりました。
私ってあまり人に甘えるのが得意じゃなくて、自分の気持ちを伝えるのが不得意です。
どう思われるか、不安でたまらないからです。
でも、そんな気持ちよりも、白坂さんとやりたいという気持ちを伝えなければ、とあの時は思ったんです。

白坂さんには本当にたくさんお世話になっています。
キャラメルボックスの俳優教室の講師として出会い、初舞台を踏み、その後の白坂さん演出でお世話になり、旋風計画でお世話になり、、。
私の演劇人生まるっと知っているような方です。

私は才能があるわけでも、容姿が良いわけでもありません。
稽古をしていると、打ちひしがれる瞬間がたびたびあります。
悔しい、という気持ちを俳優として生きているとたくさん感じます。
そんな時に白坂さんは、傷のあるりんごは甘い、と声をかけてくださった方です。
人より時間がかかってもいいじゃない。
と言ってくださった方です。

私はこの言葉を一生忘れないです。
そして、俳優として生きる私にとって支えになっている言葉です。

そんな白坂さんとプロデュース公演ができて、本当に幸せでした。
白坂さんがいなければ、この公演は成り立っていません。本当に本当に感謝してもしきれません。

白坂さんとまた絶対やるぞ、という気持ちを書き綴り、キャストさんとのことも振り返ろうと思います。

千穐楽のあとに撮ったので、写真が泣いた後の顔してる…!

津田役 浮谷泰史さん

浮谷さんはもうこの企画が立ち上がってすぐオファーしました。笑
なんなら倍増計画の企画が立ち上がる前に、嵐のオファーをしていました。
浮谷さんとの出会いは、4年前、浮谷さんが舞台監督で私が当日制作をやっている舞台でした。
初めての制作でテンパってる私を助けてくれたのが浮谷さんだったなぁ…。
出会ってすぐにゴミを投げつけられてましたが、笑
そこから、当時、私が所属していた劇団で舞台監督をやってくださっていたりとしていたのですが、実は、今回、初共演です。笑
(本当は去年の12セナだったんですが延期になってしまったため)
もう本当に本当に本当に本当にお世話になりました。
俳優としても、私としても、たくさんお世話になり、たくさん助けていただきました。
浮谷さんが座組みにいてくださることが、心強すぎました。
そして、本当に芝居がうめぇ…。
直前までコメディの色だったのに、一瞬でピリッとする色に変える…鮮やかすぎて、痺れました。
『波多野はなにもしてない』
の空気の張り詰め方が好きすぎました。
目の前で変わる瞬間を感じられるのが贅沢すぎたなぁ…。
あと、本当にアフタートークのMCうますぎて、頭が上がりません……。
おんぶにだっこでした……。
本当に本当にありがとうございました…!
倍増計画でも、ずっとお世話になります!!!
これからもよろしくお願い致します!



高杉役 土矢兼久さん

土矢さんの高杉は本当に本当に本当に本当に素敵すぎて、もう抜群に良きで、うおおおおと頭を抱えておりました。笑
土矢さんとの出会いは、まだ土矢さんが土屋さんで、6番シードでご一緒させていただいた時です。
あの頃は、まっっったく喋ってなかったと思います。笑
TTTに呼んでいただいたり、本当にお世話になっておりました。
でも、なんで呼んでくれたんだろう…?ってずっと疑問に思っていました。笑
カーテンコールでいろいろ聞けて、普通にめちゃくちゃ泣きました。あれはずるい…。
正直、高杉役のオファーが一番難しかったです。
高杉という役を成立させてるためには、説得力が必要で…。
土矢さんが出てくださるとなった時、本当に本当に嬉しかったです。
土矢さんが高杉さん…なんて贅沢な…とここでも頭を抱えました。
もう本当に本当に高杉さんをとても素敵にしてくださりました。
愛らしさと仲間への思い、ツンデレ(笑)。
土矢さんの高杉さんを観て、初めて高杉さんに共感できました。
それと…本当に本当にいろいろと気遣ってくださって、たくさん言葉をいただきました。
とても助けられました。
何かあったら言ってね、という言葉の心強さたるや…。
そして、土矢さんに、大丈夫だよと励まされた時は、ぐっと心が強くなりました。
たくさん助けていただきました。
本当に本当にありがとうございました…!泣
またよろしくお願い致します!!泣


チカコ役 環幸乃さん

たまちゃーーーーーーーーーーん!!!!
はぁ…本当に可愛い。どうですか、うちの環は。
もう本当にチカちゃんでしょ?!
最高なんだ、たまちゃんは。
たまちゃんとは去年、キャラメルボックスの俳優教室で共演して、いろいろあった時に、私は芝居がやりたい、と言った彼女の言葉が忘れられないんです。
この嵐をやると決まった時に、チカコはたまちゃん!!!!!とすぐオファーしました。
たまちゃんは見た目はもちろん武器だけど、何よりたまちゃんの心がいい、思考がいい。
しっかりと隅々まで考えて、しっかり悩んで、でも、それを周りに感じさせない。
そんなことが大人なことが21歳の時にできましたか!?
私は無理です!そして、21歳の時は俳優やってない!!!
もう本当にこの子は可愛いだけじゃないんだぞ、と観てくださった方はわかっていただけたと思います。
あと、たまちゃんの少年役がめちゃくちゃ良いです。
ハックルベリーにさよならを、でケンジをやった時もすごくすごくよかったです。
9月に私が所属している劇団えのぐに出てもらいます。
楽しみにしててください!!!
あと!たまちゃん!悩んだらすぐ相談していいんだからね!!!!!
これからもよろしくね!!!!!


そして、ここで紹介させてください!
もはやキャストと言ってもいいというぐらい助けられた演出助手の小矢ちゃん!

もう本当に本当に本当に本当にありがとう!泣
小矢ちゃんがいなかったら、私は爆発してました。
小矢ちゃんとは、3月のヒトミで共演しました。
反対チームだったのですが、しっかりした考えで、舞台に立つ姿が頼もしくてしょうがなかったです。
そして、仕事ぶりが本当にすごくて、今回お手伝いを頼みました。
もう本当に助けられてばっかでした。
通しの時に、いつでもプロンプ出せるように準備しながら、代役をこなし、音をかけ、SEを口で言ってるのを見た時に、頭が上がりませんでした。
本当にすごいんですよ。普通の人じゃできない。
いつも稽古場や楽屋をきれいにしてくれて、ずっと支えてくれて、座組みを見守ってくれてました。
小矢ちゃんなしではこの公演は成り立ってません。
本当にありがとう泣
千穐楽の楽屋でダバダバ泣いてて、愛おしすぎました。
なんか本当にこうやって、関わってくれた方が少しでも幸せな気持ちになってくれてるのを見ると、救われます。
また一緒に作品作ろうね!!!!!!!!


勝本役 関根翔太さん


関根さんの勝本がめちゃくちゃ素敵で、稽古合流してすぐに既に勝本でした。笑
関根さんとは、3月にやったヒトミで共演していて、そこが初対面かと思いきや、もっと昔です。
6年前に、関根さんと同期の方がやられている劇団に私が出ていまして、関根さんが観に来てくださったのですが、そのマチソワの間にお会いしました!
なんかわからないけど、時間あるからってことで、関根さんがギター弾いてくれました。笑笑
今考えても、なんでそうなったのか謎すぎますね。笑
まさかこうやって共演するとは、あの時の関根さんのギターに合わせて手拍子してた私は思ってもいなかったです。
関根さんは溢れ出る人間力がもう段違いです。
太陽みたいな人です。
座組みの空気に馴染みつつ、関根さんパワーで引っ張っていってくれました。
物怖じしなく、関根さんの明るさで嫌味なく稽古場を満たしてくれるのが本当に素敵でした。
あと、やっぱり、言葉の密度がすごい。
セリフを聞きながら、改めてすげぇなって思いました。
また共演したい…………!!!!!!!
本当に本当にありがとうございました!!!


滝島役 遊佐邦博さん

遊佐さんとは去年のシュリクラで共演しました。
実は舞台上ではあまり絡んでないどころか、たぶん、絡んでません。笑
同じシーンにはいましたが、言葉を交わしてません。笑
稽古してるときに、ピーンときたわけですね。
この人、絶対滝島さんだ!!!!と。
それでシュリクラ終わりにオファーさせていただきました。
遊佐さんは舞台上でも、もちろん素敵なのですが、稽古場や楽屋でも、居方がとても素敵なのです。
周りへの気遣いや、芝居に対する心。
先輩にお芝居が好きな方がいるととても安心します。
あと、これは書いていいか迷ったんですが、シュリクラの時に後輩の子がミスをしてしまった時があって、その時にどうしたらミスをなくせるか考えよう、という行動をいち早くしていた方でした。
それにとても感動した記憶があります。
そして、キャラメルボックスが好きな方です。笑
こうやって、出会える場を作れたことが幸せだなあとしみじみ思いました。
今回の稽古場でも、たくさんお世話になりまして、たくさん声をかけてくださりました。
本当に心強くて、たくさん頼らせていただきました。
あと、今回、オープニングを除くとユーリの初登場シーンでは、滝島さんの顔をユーリとしては見てるけど、中舘としては見れない演出でした。
でも、安心してお芝居ができたのは、遊佐さんの心の器のでかさだと思っております。
本当に本当にありがとうございました!!
また一緒にやりましょう!!!!


雪絵役 椎名亜音さん

亜音さんです。もう本当にこうやって共演できているのが嬉しくてたまりません。
亜音さんとの出会いは、ボクラ団義さんの時をかける206号室に出演されていた亜音さんを客席から観た時です。
もう7年前ですって…!!
その時に亜音さんが本当に素敵で素敵で、釘付けでした。
そして、この方が所属されている劇団6番シードさんが観たい!と思い、『Life is Numbers』を観て、感動のあまり客席から立てなくなり、そのあと行われた6番シードさんの公演オーディションに参加し、合格して『人生の大事な部分はガムテで止まっている』という作品に出させていただいたという経緯があります。
まさか、亜音さんが私の企画に出演しているなんて、7年前の私が知ったら、はい?何を言ってるの?ってなってると思います。
たぶん、傭兵どもに出演させていただいた時に、亜音さんとお蕎麦を食べまして、その時に『嵐になるまで待って』やりたいという話をしていた記憶があります。
雪絵さんやってほしいです!!と言ってたのが、こうやって叶うのだから、人生何があるかわかりませんね。
本当に本当に素敵でした。
強くて弱くて人間味が溢れていて、「やめて」のシーン、初めて映像で観た時、涙が溢れて止まりませんでした。
本当に凄すぎるお方です。
たくさんアドバイスもいただきました。
たくさん助けていただきました。
あああ、本当に本当にありがとうございました。
願わくば、またご一緒できますように…!!


波多野役 三浦剛さん

三浦さんと共演しているなんて、、昔の私が知ったらひっくりかえります。
いつも客席から観ていた方が、こうやって出演してくださったことが、未だに夢だったんじゃないかと思う時があります。
三浦さんは本当に本当に器の大きい、包み込むような暖かい優しさを持っているお方です。
何度も何度も何度も助けられました。
そして、手話監修もしていただきました。
この作品は本当に三浦さんがいてくださらなければ、完成しておりません。
手話というこの物語の大事な部分を引き受けてくださりました。
本当に感謝してもしきれません。
本当に本当にありがとうございます。
波多野さん、怖かったなぁ…。
でも、奥底にある優しさやお姉さんを想う気持ちが見えて、それがとても切なくて、悲しくて、辛くて、やるせなかった。
映像を観た時に、傘を抱える波多野さんが子供に見えて、涙が止まりませんでした。
すごくすごく素敵な波多野さんでした。
ああああ、切ない。
守らなければいけないものを守る強さが波多野さんにはあって、誰よりもお姉さんのことを考えてきたのに、それが崩れていく様は、観てくださった方の心に言葉にできない何かを残してくださったのではないかと思っております。
三浦さんには今回のことだけではなく、これからのこともたくさん話してくださりました。
またご一緒できるように私は頑張ります!!!!


幸吉役 野口オリジナルさん

野口さんです。野口さんもシュリクラで共演させていただき、その後オファーさせていただきました…!
野口さんと初めて共演した時に、ああこの人は後輩だからとか関係なく対等に1人の俳優として話してくださる方だ…と感動した覚えがあります。
自分の考えを押し付けることをせず、こちらを尊重して伝えてくれる。それが、本当に嬉しくて、この人は本当に良い人で良い俳優さんだ…と思っておりました。
思っておりました、と書くと今は思ってないのかってなりますね、今も思っております。笑
倍増計画を一緒にやるようになってからは、あああ本当に変な人だ…と思うようになりましたが。笑
本当に本当に本当にお世話になりました。
たくさん助けていただきました。
野口さんが幸吉くんでよかったと心から思います。
私が、歩みが遅いので、すごく待ってくれたのではないかなと思います。
優しさがすごく暖かくて、私はいつもユーリとして生きることができました。
電話のシーンから始まる幸吉くんの会話。
俳優としては難しかったのですが、毎ステージ毎ステージとても楽しかったです。
ユーリのことを必死に助けようとしてくれるからこそ、真ん中のシーンがつらくてつらくてたまらなかったなぁ…。
心が折れそうなとき、幸吉くんの声が聞こえてくる演出がすごく好きで、本当にパワーをもらっておりました。
本当に本当にありがとうございます。
また共演できるように頑張ります。
これからも、ラジオ共々何卒宜しくお願いします!!!


そして、
広瀬教授役 近江谷太朗さん

この写真、幸せすぎます。
太朗さんと共演できるなんて、誰が想像しましたか。
太朗さんと同じシーンで生きられるなんて、誰が想像しましたか。
本当に本当に幸せでした。
太朗さんが出演してくれるとなった時に、夢か?え?となったと同時に、より一層背筋がびしっとなりました。
私は、初舞台がキャラメルボックス俳優教室の『サンタクロースが歌ってくれた』なので、太朗さんが出演されているサンタを死ぬほど観ました。
その度に、腹を抱えて笑っておりました。
その太朗さんと一緒に愉快なシーンができて、本当に本当に幸せでした。
物語を生きている、それを目の当たりにしながら、一緒に作品をつくることができて本当に幸せです。
たくさんたくさんお世話になりました。
俳優として、とてもたくさんの言葉をいただきました。
決して、嘘のない言葉。
それを紡ぐことがどんなに凄いことか。
そんな太朗さんの言葉だからこそ、太朗さんからいただいた言葉は私の心に染み渡っております。
その言葉を握りしめて、今後も頑張りたいと思います。
あああ、本当に大好きです。
またご一緒できるように、たくさんたくさん大きくなります。
絶対共演したいです。
本当にありがとうございました。


素敵なキャストさんと素敵なスタッフさんに囲まれて、作品を作れたこと、本当に幸せでした。
そして、たくさんのお客様に観ていただくことができ、本当に嬉しいです。

夢は願えばいつか叶う
という言葉がありますが、私は違うと思います。

夢を願い、立ち上がって、走り続けたからこそ、夢は叶うのだといつも思っています。

だから、これからも私は走り続けようと思います。
たくさんの方の一歩の力になるために、作品を作り続けます。

第二弾ができるように、頑張らなきゃですね。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。

またお会いできるように、精進していきます。
本当に本当にありがとうございました。

まだ配信は続きます。
どうか1秒でも、1人でも、誰かの心に残り続けますように。

本当にありがとうございました!!

CfY 中舘早紀

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