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「5レース連続PB」について考える。

2023シーズン(2023.1~)現時点での記録

1500m:4’17”→4’09”
3000m:9’23”→8’57”
5000m:15’52”→15’43”

4/19段階での記録

PBとその分析

2022シーズンから2023シーズンにかけての進歩具合は、自分にとって史上最高の出来と言って良いだろう。1500mのみ、5000mのみ、など単一種目だけの記録が好調に伸びたことは過去何度かあったが、ここまで広範囲の種目で同時多発的に記録向上が見られたのは初だ。
しかも3000mと5000mに至っては、複数回の自己記録更新だった。
3000m…①9'17"[Feb]  ②8'57"[Mar]
5000m…①15'45"[Feb]  ②15'43"[Apr]
(5000mに関しては、微妙なPB更新で誤差の範囲とも取れるが、、、)
選手権や着順を争うレースにおいて、記録は絶対ではないため、自己記録はあくまで"自己"記録なのだが、自身の成長度合い能力値の可視化という指標としては十分実践においても使えるし、判断材料になり得る。

ここまで順調かつ着実に記録が伸びたのはなぜか。
いくつかの要素を考えてみた。

  • 「TT」という不安定要素のない環境
    (同時に希望的好要素もない)

  • 21シーズンからの段階的かつ継続的なトレーニングの成果

  • チームに対する自身の立ち位置の変化とそれに伴う意識の変化

  • 「陸上競技」に対して愛着や熱意が増した
    (実際ここ数年に比べ、圧倒的に"世界"に対しての視野が広がった)

おそらくだが、これら全てが噛み合った結果。
今の記録があると思う。
これは陸上競技に限らず、「人生」という枠組みにおいても同様に感じる。(急に話が壮大すぎる)


「TT」という不安定要素のない環境
(同時に希望的好要素もない)

2/12…5000mTT:15'45"
1000mまで引っ張ってもらい
ラスト400mで上げる流れ。
3/29…3000mTT:8'57"
終始先頭で
ラスト500mで鞭を入れてもらった

どちらもピッチ・ストライドが安定しており、「自分のペース・テンポ」を保っていると言える。
ラップタイム自体もほとんど上下動が見られない。

3000mの2度目/5000mの1度目でこの「TT」は自分にとって新しい要素だった。
確かに今までチーム内において"TT"は何度も行ってきた。
が、この「TT」というものは、言い換えれば「単独走」だ。"チーム内レース"ではない。
誰かについていって良い記録を出そう、とか、あの前の選手を抜かそう、とかそういった"他"の要素をほとんど排除できた。
つまり、基本的に自分のペース、自分が押していけるペースでのみ、レースが進行していく。
記録は置いておいて、"他"に負けたという劣等感・敗北感を感じることもなければ、同時に勝ったという喜びもない。坦々と"記録"とのみ勝負をする環境。
それが自分にとっては何よりも安定していて、弱さにも気づけるし、強さも知れる機会になる。
ただここで勘違いをしてはいけないのは、「もし前に人がいたら」「ここで集団だったら」などのポジティブではあるが、希望的観測とも言える漠然とした仮定要素、これを思慮してしまう事だと思う。
確かにより高い自己記録、ラスト上げる好展開を望みたくなるが、「人がいなかったからこそ」「集団でなかったからこそ」自分のペースや感覚をブラさずに走れた可能性もある。
貪欲で執念深いことは非常に重要な要素だと思うが、傲慢で謙虚さを失ってはいけないと思う。


21シーズンからの継続的なトレーニングの成果

2021シーズン
2022シーズン
段階を踏んで走行距離を増やせている
2023シーズン
冬季の走り込みは去年よりも質も量も増えた

上のデータは、それぞれ2021年の夏から使い始めた
"Coros Pace2"

COROS PACE 2
小型・超軽量・高性能GPS・ダイヤル操作が特徴


によって記録した走行距離だ。
通年でログ管理ができたのは2022シーズンのみなため、正直未だ情報収集としてはやや不十分と感じるが、、、

振り返れば、2021シーズン。
何もしていなかった
ベースとなる毎日のジョグも、ストレッチも頭を使ったトレーニングも。駅伝前の冬だけ走行距離が増えて走り込みチックな何かをしている。
チーム練習以外の個の部分が足りなかった
そりゃあ記録が出なくて当然だし、それに意気消沈しているのもお門違いだ。

本格的に身が入り始めたと言える2022シーズン。
今までになかった量の一回あたりの走行距離やトレーニングの構造、知識が増えた。知識で脚が早くなるわけではないが、知っているか知っていないかでは大きな違いがあったように感じる。
試合の出場数を増えた。ハーフも走った。駅伝も。
日常生活にも慣れが生まれ、着々と力がついていると感じていた。
実際、5000m15分台という、中学の1500m4'30"切りぶりとなる"大台"に立つことができた。

ここまでのどちらのシーズンにおいても大きな怪我をせずに来れた
これはメニューを組んでくださった先輩方/一緒に練習をしてくれるチームメイト/両親に感謝しなければならない。

見方によっては、21シーズンにガシガシに走り込まなかったのが良かったのかもしれない。長いスパンで見た時に、ブランクがあったなかでいきなり高強度・高負荷に耐えきれず身体も心も壊れてしまうよりは、着々と小さすぎるほどの段差を登っていく方が良かったと今となっては言える。
何よりも怪我をしないことが功を奏す要因だろう。
これは、自分に限らずチームメイトにも配慮しなければいけない。


チームに対する自身の立ち位置の変化とそれに伴う意識の変化

これも"モチベーション"にとって大きな意味を持っていると思う。
先輩方がチームを抜けて、練習や試合に出なくなった時に誰がチームを鼓舞するのか。パフォーマンスとしてリードするのか。今年に入ってから新たに考え始めた要素だった。
昨年までは自分への振り返りとして、instgramを使い練習内容を公開してきた。
※チーム内で自分だけCOROSを使っているため、Garmin Connectが出来なかったというのもある。というか、それしかない。
だが、今年からは内容こそ変わらないが、公開するモチベーションとして「自分の努力が誰かに伝わって、誰かのモチベーションになればいい」と思うようにしてきた。これからも自他共に影響する振り返りをしていきたい。


より深く「陸上競技」に対して愛着や熱意が増した

間違いなくより深く陸上競技を楽しむようになったと思う。

Diamond League」…
これは昨年から情報収集をしていた。
しかも22シーズンはオレゴン世界陸上があったことも相まって、世界レベルの選手に注目をする機会になった。
別に自分はジャーナリストでもなければ、陸連の強化委員なわけでもない。
ただただ陸上を極めてる人達が、集まって競技をしている。それだけでワクワクできるし、レース展開やシリーズ戦であるが故に因縁やバックストーリーは飽きることなく見続けられる。

New Generation Track and Field」…
これも22シーズン前後だと思う。
今やNike/BTC所属になったCooper Teare,Nike所属のCole Hocker NCAAのタイトル、全米タイトルまで手にした彼らの成り上がりストーリー。

Sweat Elite」…
プロ選手のリアルなワークアウトからイージートレーニングまで、参考になるようなならないような凄まじい情報量。到底真似できるものではないが、単純にスゴさを体感する「プログラム」として面白かった。

これらのコンテンツがあったからこそ、
自分もあの選手みたいに、という希望や目標を遠すぎるが故に締め付けることなく、期待しすぎることなく「夢」を見られる。「挑戦」が出来た。

2023シーズン

物事常にそうだが、前と同じ立ち位置、自分の形はない。少しずつ少しずつどこかが、何かが変わっている。
必ずしも前と同じ様にやっても、同じ結果になるとは限らない。他の人と同じ様にしても、同じ結果になるとは限らない。

今の立ち位置とこれからのこうありたいという立ち位置を思い描いて、その時できることをしていく
まさに「Just do it

2023/04/20

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