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祖父の思いと周りの思い

我が祖父は、30代で総入れ歯になるぐらい甘いもの好きだった。祖母の話によれば、お布団の中までチョコレートを持ち込み寝ながら食べていたと
いうのだからそうなっても仕方あるまい。
そんな祖父。

片想いからスタートし、結婚までこぎつけた祖母のことを死ぬ迄大好きだった。
祖母が先立ってからは、体重が激減。
薬局を営む知り合いには、「毒薬をくれ!行きたい!」と懇願するほどだった。

だから実の娘の母上や叔母、私達孫たちは、空いてる人が毎日入れ替わり立ち替わり祖父のおうちに出入りし寂しくないように心掛けていた。

そんなある年のバレンタイン。
母上達や孫たちが、チョコレート好きな祖父に
それぞれチョコを持ち寄った。
祖父は、
「ありがとう( ´ ▽ ` )」
と嬉しそうに受け取り、食べてくれた。
しかし、亡くなってから

「娘から バレンタインだと 板チョコ1枚わたされる ○○(祖母の名前)が居ないことを 実感する冬」

となんとも切ない短歌を残していた。
そして、祖母が亡くなってからの数年は、
祖父にとって仄暗い穴にいたような年月だったのではないかと感じ、不用意に
「元気出してよ。」
と言ってしまっていたことが今更ながら悔やまれます。

ちなみに祖父が亡くなった際、棺桶をチョコレートで埋め尽くしたところ葬儀社の方に
「お骨にする際に、大変な事態になりますので
3個迄でお願いいたします(`・ω・´)!」
と本気モードで注意を受けた我が一族でした_:(´ཀ`」 ∠):


#わたしのバレンタイン

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