ANAは「仮想旅行」に本気なの?

今日の記事

1.ANAが仮想旅行サービスを始める背景

主力の航空事業がコロナウイルスの打撃を受けており、航空事業以外のビジネスを強化している。

今回の仮想旅行サービスでは、アバターを使い、友人らとチャットをしながら、3Dで再現された実在する観光名所などを訪れることができます。サービス開始時は、京都のみだが、徐々に世界各地の都市を増やしていく見込み。

また、将来的には、ショッピングモールなどで買い物を楽しむことができ、2024年までに教育や医療サービスなどを提供するバーチャルシティも開かれる予定。

2.ANAは仮想旅行サービスについてどのように考えているのか?

ANAは、2022年度から5年間で3000億円の売上を計画している。

狙いは、海外の人に日本の商品を売る越境Eコマース。国内のEコマースは整備されているものの(アマゾン、楽天)海外に日本のモノを売るという市場はまだ確立されていないと見ています。このサービスの魅力は、バーチャル上でリアルな商品を買うことができるという点。

取り扱う商品は、アパレル、雑貨、ブランドショップ(ショッピングモール内)や土地の名産品(仮想旅行)だという。

さらに、Eコマース以外のマネタイズ方法として、広告収入を見込んでいる。多くの人がアクセスすることにより、広告の場として価値が出ると期待している。バーチャル上で広告を出すことで、ユーザーがどこをどう見たかデータ化し、今まで以上に面白い広告媒体としてアピールできるのではと考えている。

ターゲットは、欧米とアジア(特に中国)の外国人8割、日本人2割。年齢層は20~40代。

集客方法は、SNSとビジネスパートナーとの連携。SNSでは、インフルエンサーに利用してもらう。ビジネスパートナーとの連携では、グローバルな企業の持つネットワークや会員を生かす。

3.類似のサービスはどのようなものがあるか?

JTBが「おウチde旅しよっ!

凸版印刷の「VR拝観

4.感想

まず、個人的には仮想現実、仮想空間で買い物ができるようになることは非常にワクワクする未来だと思います。映画「レディプレイヤーワン」が好きなので、この分野には興味があります。また、幼い頃から飛行機に乗ることも好きだったため、コロナにより苦しいANAですが、業績回復してほしいと思っています。

一方で、

・海外の人がそもそも、使うだろうか?(あえて仮想空間を利用するメリットはなにか?なぜVRではなく、アプリなのか?)

・広告やゲームの分野で後発のANAが競争に勝てるだろうか?

・他にANAの強みをいかすマーケティング手法はないだろうか?

といった疑問も出てきました。

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