SideMの炎上とその先にあるもの

アイマス新作発表会でSideM界隈が炎上した。
もうこれで何度目の炎上だろう。
この炎上はSideMがバンナム上層部に
「声優で釣れば楽に商売できる客層が多いコンテンツ」
という認識され続けてきた結果じゃないのかと思う。

正直、古くは2ndアニバに全員分の新曲が出なかったあたりからSideMに不満はあった。
今回たまたまアイマスの代表者である坂上氏の失言と態度により
普段不満を言わない人にまで飛び火したけど、
バンナムに対し、客を舐めるのも大概にしろよ?
と思ったのは一度や二度ではない。
私がこの先不安なのは、SideMがどうなっていくのか以前に
2020年1月20日の炎上がプロミや5thライブによる声優効果で
リセットされてまたいつものSideMに戻ってしまうのではないか?
ということが一番大きい。

SideMはかなり特殊なジャンルで、
公式サイドの失態により炎上しても鎮火が早い。
公式擁護派の存在もあるけど、声優人気で保ってる側面もあると思う。
公式がやらかす→普段公式を擁護してる人が不満を露わにする。
ここまではよくある図式だが、問題はその後だと思う。

SideMはこのままじゃ良くない、
もっと不満や要望をどんどん言おうという空気は
ライブやリアイベが開催されるとこれまでの炎上が嘘のように
「えむますくん尊い!アイマス最高!」という声にかき消されてしまう。
声優さんは頑張ってる、だから公式に文句を言うやつはアンチだと
なぜか公式の代表者を声優にすり替えられてしまうことがこれまでも何度もあった。
そのたびについていけない人は黙って界隈から立ち去り、
不満を抱えながらもSideMから離れられない人は言葉と涙を飲み込んで
いつもの批判が悪とされる日常に戻される。
ある種の集団催眠のような空気に包まれて公式に届くはずだったユーザーの切実な声が
ライブの度にどんどん萎んでいったのを見ていた人も結構いるんじゃないかと思う。

2ndアニバで新曲をもらえないユニットがいたこと。
外部コラボにまで1stライブに出たか出ないかで差をつけたこと。
全員に新曲が行き渡らないタイミングでライブを開催すること。
アニメでさらに曲数格差が開いた上に、その格差をライブセトリにまで反映したこと。
ゲームのキャンペーンでみんながたくさん課金してセールスが良かったのに
そのお金でゲームの改善をほとんど行わなかったこと。
ユニットCDや描き下ろしジャケットが欲しいという当たり前の要望をワガママだと切り捨てられること。
原作のクオリティが低いのに巨大広告やライブダイジェストの街頭放送など見栄にばかりお金をかけること。
WTで特定の国の曲だけ何度も披露してるのにシリーズが未だに完走してないこと。
ユニットではなく個人でライブに呼んだ縁者に全体曲しか歌わせないこと。
ゲーム内では読めないストーリーをリアイベの朗読劇として消化すること。
SideMに対するやる気はないのにお金は出してねという公式に態度。

2ndアニバの頃から火種はずっと燻っていた。
アニメの時、脚本の都合で全員出られなかったのは仕方がないとしても
残りのユニットを放置せず新曲出したりやコラボ展開していればあんなに燃えなかった。
それでも思ったほど大きな炎上にならなかったのは
SideMには「ライブ良ければすべて良し」で終わらせる人が多いからだと思う。

いつかとある声優さんが言っていた。
「絵を描く人がいて、お話を考える人がいて、そういう人たちが作り上げたものに僕らが最後に声をあてているだけ」
声優は本当に最後の最後に作品に花を添える存在で、
いわばスタッフとしては限りなく末端に近い。
たまたま人前に出る機会も多くて何かと神聖視されたりもするけど
声優にはSideMをどうこうする力もなければ責任もない。
SideMが炎上した原因は当然彼らには一切ない。
逆に言えば、声優がどれだけ頑張ろうが
SideMをここまでコケにした公式の免罪符にはならない。

1月末にはSideMのニコ生がある。
もしそこで新しいキャストの方が紹介されたとき
「新キャストさんを不安にさせたくないから公式を批判しないで!」
と言われてしまうのだろうか。

3月のプロミが終わったら
「キャストさんみんな仲良し尊い!もう暗いことばっかり言うのやめよ!」
と言われてしまうのだろうか。

夏の5thライブで全ユニット新曲披露したら
「〇〇がエロすぎた!アイマス最高!文句あるなら離れなよ」
と言われてしまうのだろうか。

私は今回の炎上を無かったことにされたくない。
SideMに対して熱意のかけらもない坂上Pにはもうこちらに関わってほしくない。
いつもいつもアフタフォローが下手くそで不誠実で
思っていても隠し通さないといけないことをすぐに態度に出す。
彼がどれだけアイマス事業の中で力があるかは知らないが、
ミリシタの狭間Pやシャニマスの高山Pは各々が自分の担うタイトルに対して
真摯な姿勢を貫いているから支持されているのだと思う。
彼らのような自分の仕事に責任をもって取り組んでくれる人にSideMに仕切ってほしい。
SideMのことを聞かれて言葉に窮するような人に
このタイトルを任せてほしくない。
SideMがアイドルマスターでなかったら初期の長期メンテの時点で終わっていただろう。
そこだけはアイマスに感謝している。
でも、ただ息をしてる状態のままアイドルマスターという延命装置に繋いで
やる気もないのに無理やり10年生き永らえさせてほしいわけじゃない。

今回の炎上が公式に危機感を抱かせるほど燃え続きますように。
良いニュースが聞けるその日まで、SideMのためにお金は出さない。
それがキャラを人質に取られた消費者にできるせめてもの抵抗だから。
それで終わるなら、もうそれまでのコンテンツと思って諦めようと思う。


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