財閥の躾(R18)

私は旧姓宮澤愛。政治家の娘だ。だったという方が正確か、、

政略結婚で財閥の御曹司と結婚させられた。私の旦那以外はいわゆる女系家族で、旦那の父親は婿養子、旦那の兄弟は全員女兄弟だった。旦那の父親は小柄、母親と女兄弟はブリブリ太り怖そうな感じだった。旦那の父親は財閥なのに坊主に、女姉妹の婿たちもなぜかみんな坊主にしていた。

後でわかったが、彼らは、坊主にしていたのではなく、女系家族のお屋敷内の理髪室で坊主にさせられていた。

私は政治家宮澤信一の歳をってからの一人娘ということもあり、小笠原財閥の中でちやほやされていた。今にして思えば私自身ちやほやされていい気になっていた面もあった、、

その後選挙があり、与党自由党は汚職疑惑があり、歴史的大敗。私の父も現役大臣ながらまさかの落選。年齢的にも引退することになってしまった。

小笠原財閥の私に対する態度は父の落選を機に豹変した。もう、父、宮澤信一が大臣として小笠原財閥に便宜を図ることも不可能だし、所詮政治家なんて落選すればただの人。私は、宮澤大臣の御令嬢から、平民の無職の爺さんの家から嫁にきた嫁へと転落した。

旦那、小笠原雄平の母小笠原琴美は私に対してかなりきつく当たるようになった。

それまで、私は義理の母琴美と雄平の姉、敬子と一緒に月に一度銀座の美容室につれて行ってもらい、カットとエステを受けていた。父の落選以降私にお呼びがかからなくなったのは言うまでもない、、

愛さん。あなたそのお髪の毛最近ボサボサになってきたわね。小笠原家の嫁として恥ずかしくない身だしなみをお願いしますね!

はい、琴美お母様。最近わたくし美容室に行っておりませんで、、申し訳ございません。

財閥の嫁と聞くと、普通の庶民からは、お金が自由に与えられて贅沢三昧の生活のように思うであろう。あにはからんや実際はお小遣いはゼロ。ただ政治家の娘の嫁だからとちやほやされて、小笠原家の女系家族に便乗していただけ。確かに今までは、父が支払うクレジットカードを自由に使って贅沢していたが、父は選挙にお金を使いすぎて自己破産状態。クレジットカードは父に返却してしまった。そして、もともと小遣いゼロの便乗贅沢の贅沢の部分が奪われて、いまでは文無しのただの財閥奴隷に堕ちてしまったわたし、、

愛さん。あなたには美容室は贅沢よ。あなたのお父上は今はただの無職。あなたは無職の庶民の家から財閥にやってきたお嫁さん。身分をわきまえなさい。

ここから先は

2,384字

¥ 400

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?