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"初めて"ボロ戸建を購入したときの不動産屋との取引

だん(@danmain0101)です。大家のタマゴです。

今回は"初めて"ボロ戸建を購入したときの不動産屋との取引のことを書こうと思います。

ただ教科書に書かれているようなプロがやるような理想論の取引にはなりませんでした。初めての取引の難しさを書こうと思います。

本記事の結論:正直、若い人が初めて不動産を購入するといった弱い状況から不動産屋と交渉して、安くボロ戸建を仕入れるのは至難の業です。結果として、何とか1割引きで購入することはできました。


1. ボロ戸建を購入する方法と初心者の難しさ

ボロ戸建を購入する手段はたいてい次の3つです。

1. SUUMO、LIFULL HOMES、アットホームといった物件検索サイトから不動産屋に連絡する。一番無難な方法だと思っています。

2. 競売物件から購入する。競売物件とは、住宅ローンが返済できなくなり担保となっていた土地、家屋を裁判所を通して強制的に売却された物件のことです。ただし、内覧ができないうえ、瑕疵担保責任(雨漏りや白アリ被害といった欠損)を追求できませんのでリカバリできる能力が必要です。

3. 空き家の持ち主に連絡し、売買交渉する。
地番(住所ではないです)、家屋番号を特定し、登記を取得します。登記を取得して持ち主がわかったら連絡して、売買交渉をしてみます。ただ、確実に買えるものではありません。また、契約と登記の手続きは初心者ができるものではないので専門家の知人が必要です。

この中で一番購入の成功率が高いのは、1. の物件検索サイトから不動産屋に連絡するということです。私も初めて購入したボロ物件はこの方法で、現時点では2. 競売物件、3. 空き家の持ち主との売買交渉 は経験がありません。2. 3. は初心者には難しすぎます。

ただ、1. は物件価格が高く設定されやすいデメリットがあります。理由としては不動産屋が仲介して仲介手数料を払う点と、売主が出している価格帯で買主が応じる場合が多いためです。

どの方法も一長一短があります。私としては値段が高くても最初の1件目は不動産屋経由で買うことをオススメします。ほぼ確実に購入できます。

最初の1件を購入できなければ、そもそもボロ戸建投資に参入できません。それで難しい購入方法に挑戦すると、ボロ戸建投資に対して諦めを覚え、大家さんには一生なれないでしょう。

2. 値引き交渉って成功するんですか?

2.1 "鬼のような指値"の現実

結論:"鬼のような指値"は立場が弱い初心者には不可能です。基本的には売主の値段に応じましょう。

とある書籍では"鬼のような指値"という方法が紹介されているように、不動産取引をするときは値引き交渉をすることができます。書類上は、"買付証明書"という書類があり、買主が不動産を買う意思を証明する書類があります。通常の場合、特定の不動産を購入したい人は複数人いますが、一番値段を設定した買主だったり、早く購入してくれる買主を売主が特定するために使われるようです。

"鬼のような指値"というのは、売主が提示している価格からかけ離れた価格を買付証明書に書くことによって、売主が承諾し、取引が成立することを指します。

これは、売主がその不動産を早く売りたい心情のときに発生します。具体的には固定資産税がかかっているため、早く売りたいと思うのだと思います。
ただし、相手がプロだった場合、そのような心情はコントロールされているので"鬼のような指値"は成功しません。

メルカリでもたまに見かけます。私は売買含め100件ぐらいの取引実績がありますが、非常識に値引きする人がいます。でも体感1割ぐらいの値引き交渉しか成功しないように思います。

私の今回の取引の場合、冒頭でも書きましたが1割値引きでした。これは、私が若くて初めての取引でしたから「これから不動産投資を頑張ってください」というちょっとした売主の気持ちです。今回売主は不動産投資を専業でやられている方なのでプロです。そのプロからの気持ちを受けているので、私はまだコツコツとやっているところはあります。

もし、ここで"鬼のような指値"をしていたら私はボロ戸建を購入できませんでした。おそらく、不動産を手に入れられず、不動産投資から撤退していたと思います。

不動産を一件も持っていない人は立場が低いです。プロで実績もあるような人でなければ値引き交渉は成功しません。それが、"鬼のような指値"の現実なのです。

2.2 不動産屋との関係性を築きたければ、基本的には売主の値段に応じる

メルカリを売主の立場でもう少し引き合いに出すと、一期一会ですから、値引き交渉してもその買主の印象はどうでもいいです。

しかし、今後不動産屋との関係を構築しようと考えるのであれば、鬼のような指値はやらないのが無難です。不動産屋は味方にすると、非公開の物件を紹介してくれる立場の人でもあります。不動産屋は仲介手数料で儲けているわけですから、買ってくれる人に不動産を紹介したいわけです。こうした関係性を継続したい場合は、値引き交渉はほどほどにして不動産屋の負担を下げてあげましょう。

エピソードとして、今回お世話になった不動産屋はおじいさんでした。しかし、かなり考えのセンスがいいことは薄々感じていたため、下手なことはしないようにしようと思いました。ただ、若い私の不動産投資を始めてみようという思いは伝わっていたため、「あなたにこの物件を売りたい」と何度もおっしゃっていました。私は言ったことは最後までやり遂げるタイプなので、しっかりとこの不動産を買うところまで行きつき、不動産屋の思いには答えられたのではないかと思います。

3. 何としても現金で買うこと。融資は最後の手段。

結論:現金で買うと、すぐに取引できるので購入の優先権を得られます。

不動産投資は、融資の話からは逃れられません。基本的に一般の人は借金はNGです。許されたとしても大学へ行くための奨学金でしょう。しかし、大家は利回りが金利を上回れば利益になるので不動産投資は借金をしていい部類です。しかし、現金でボロ戸建を買うのが一番無難です。

3.1 融資は申請に時間がかかる。現金は最速。

売主としては、不動産に対して固定資産税がかかっているので早く売りたいと思っています。特にボロ戸建なんてゴミ同然に扱っていることが多いので早く捨てたい気持ちになります。

それに対して、融資は銀行を通すので実際にお金が下りるのに時間がかかります。私は銀行からお金を借りたことがないのでわかりませんが、1カ月ぐらいかかるとか勉強したように思います。

しかし、現金を持っていればすぐに取引できるわけです。取引に時間がかかる人よりもすぐに売ってくれる人を優先するのは、売主の望むところです。

欲しい物件は突然市場に現れます。しかし、現金をもっておらず融資の力を借りるとしましょう。しかし、実際にお金が下りたときにはすでに物件はすでに売れてたということは十分ありえます。

私の事例の場合、すでに4件ぐらいは内見に来ていたようです。しかし、私の買いたいという思いと、現金によるスピードで私が購入する権利を得られました。

いつも現金があるというのは大切なことです。無駄遣いをせず、来たるときに資産を買っていきましょう。

3.2 しかし、不動産屋は融資をさせたがる。現金で振り切ろう。

実は不動産屋からは融資を勧められました。私は、どうしても不動産投資を始めたかったので不動産屋に応じ、買付証明書に融資で購入するというサインをしてしまった失態があります。

不動産屋がなぜ進めたかは容易に想像ができます。大家が一番負担することで、不動産屋、売主、銀行全員が儲けられる構造になっているからです。

しかし、大家は苦労せず家賃で儲けることができる(と錯覚していることが多い)ので、この構造に同意してしまうのです。

しかし、今回の事例の場合、私は現金も持っているのですぐに買うことができるという主張が通りました。やはり売主は早く売りたかったのです。

※ちなみに買付証明書は法的拘束力はなく、買主の意思表示の書類に過ぎないので、不動産屋の裁量でいくらでも条件を変えられます。

4. ボロ戸建投資はいくら必要ですか?

ボロ戸建投資は商売の中でもかなり簡単な部類だと思っています。人口減少の中で供給が多くなっている傾向ですが、十分に調べることにより収入を得られます。

しかし、ボロ戸建投資の初期費用は400万円はないと厳しいです。必要な資格や免許がない分、お金が必要な分野です。私も紆余曲折ありながらも、正社員で働いていました。そのたまったお金で今回ボロ戸建を購入することができますので、それまでは真面目に働くことをオススメします。また、精神をすり減らすような仕事はオススメしません。仕事終わりにリフォームする気がなくなるからです。

現時点では、私は耐震工事のための工務店を探しています。理想を追求しようとすると、簡単にお金が飛びます。これに関してもまた記事にしようと思います。

5. まとめ

まとめると次のようになります。

・初心者は最初は不動産屋を通し、関係性を作りましょう。
・初心者は"鬼のような指値"は不可能です。売主の値段に応じましょう。
・ボロ戸建は現金で買いましょう。400万円はあると安心です。

この記事がボロ戸建を始めようとする人の助けになれば幸いです。

ではでは。


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