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046 般若心経7

菩提薩埵 依般若波羅蜜多故 心無罣礙 無罣礙故 無有恐怖
遠離一切顛倒夢想 究竟涅槃

 【菩提薩埵】は、再び【観自在菩薩】のことを述べようとしているのであろうか。あるいはもっと多くの菩薩について述べているのかもしれない。いずれにしても主語として考えたい。
 【般若波羅蜜多】という修行によって、心には何らのこだわりがない状態が実現する。【罣礙】とは束縛のようなもので、人間の欲から発するところのこだわりやしがらみである。対極にあるのは、心を解き放った状態、自由自在ということになるのであろうか。こだわりが無ければ、何かを恐れるということが無くなり、もろもろの邪心のようなものを遠ざけることができて、安穏な涅槃、つまり心の安寧に達することができるということを説いている。
 般若心経の真髄が表現されている。つまり、心のこだわりを無くせば、安寧を得ることができるのである。しかしながら、どうやってこだわりを無くせばよいのかについては、具体的には示されていないようだ。

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