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ジョルジーニョは失敗なのか、成功なのか

サッリ・球を支えるレジスタとして今季チェルシーに加入したイタリア代表MFジョルジーニョ。タッチ数やパス本数ではさすがの数字を叩き出したものの、アシストがゼロということ、守備面に不安があることで成功か失敗かで議論が分かれている。
果たしてジョルジーニョは成功補強だったのか、失敗補強だったのか?数々の幼女分析で知られるカバニキ氏(Twitter:@LLNK_18)に話を伺った。

--今季のジョルジーニョの働きをどう見ていますか?

最低限の働きは披露したと見ていいと思います。彼自体はヴェローナやナポリに在籍していた頃から変化なく、リズミカルにショートパスを駆使してゲームを作っていました。守備面、特に空中戦では脆さを露呈していましたが、アンカーに必要なポジション維持はしっかりしていました。大きな穴を作ったとは言い難いです。

--パサーにもかかわらずアシストがゼロだったことに批判がありますが。

一口にパサーと言っても、彼はメスト・エジルやケビン・デブライネみたいなラストパサーではなく、マルコ・ヴェッラッティみたいな組み立てパサーの方です。求められている役割はアシストではないので、ゼロだろうがはっきり言ってどうでもいいです(笑)。

--エヌゴロ・カンテをアンカーにしろという声も上がっています。

絶対にダメです。カンテがアンカーだった昨季は5位、ジョルジーニョがアンカーに入った今季は3位という成績が如実に物語っています。チェルシーが今季CL圏内に入れたのは、アンカーに静的なMFを置けたことが大きい。というのも、アンカーにカンテのような動的なタイプを置くと逆起点になりやすいんです。昨季のチェルシーのアキレス腱はそこでしたから、ジョルジーニョはある意味ピンポイント補強だったとさえ言えます。

--とはいえ、守備面に不安のあるアンカーはどうなんでしょう?

正直に言うと、ジョルジーニョはインサイドハーフで起用したいです。インターセプトの性能は高く、パサーとしては折り紙付きなので、現代的な司令塔IHには適しています。ヴェローナ時代もIHだった記憶があります。代表だとそこにヴェッラッティがいるのでアンカーをやって、ロングパサー型のヴェッラッティととんでもないダブル・ゲームメイクを展開していますが。
チェルシーの場合は、他にアンカーを任せられる人材がいないので補強解禁まではアンカーで継続起用するでしょう。

--「マンチェスター・シティに入っていれば」という声もありますが。

マンCに入ったところで、マンCのシーズンリザルト(国内三冠、CLベスト8)に変化があったとは思えないですね。マンCは後ろが超攻撃的なのが国内無双・国外凡庸の原因なのですが、そこに攻撃的なアンカーを加えてもバランスは壊れたままでしょう(笑)。チェルシーに行ったことで、マンCもチェルシーもハッピーだったと思います。

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