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魔改造物語・第2話『弾劾裁判』

「『いてもうたるぞ』はおかしいでしょ!?」

この言葉と共に、舞台は教室の受付カウンターから法廷(教室の懇談席)へと移っていった。

        塾長
ワイ       机      マジメ

こんな感じの構図である。

私の頭の中にはある思い出が走馬灯のように蘇った。そう、皆さんご存知であろう給食の食器でドラムの練習をしていたら女子にチクられた小学4年生の思い出、修学旅行で通ってはいけないと指定されていた歩道橋を渡ってチクられた広島平和祈念公園の思い出、2012-13UEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦レアル・マドリードvsマンチェスター・ユナイテッドのスコア予想賭博をチクられた中学2年生の思い出である。絶対に思い出したくなかった記憶の中の1つを思い出させられ、私の頭の中は沸騰しそうだった。

塾長「…で、『いてもうたるぞ』って言ったん?」
ワイ「はい!(とてもいい返事)

返事は元気良く、と小学校1年生の時の担任の鹿野先生に教わりましたからね。オレは逃げも隠れもしねえ、言ったことに全て責任は取る、オレはそうやって生きてきた…!文句あるかこの野郎…!

(編集部注:鹿野先生には未だ毎年年賀状を出しているくらい感謝している)

覚悟は決まっていた。オレの頭の中はすでにバイト○のアプリを開くことで埋まっていた。

(このバイト先もバ○トルから応募して無事合格しました。バイ○ルさんありがとナス)


しかし、事態は急展開を見せる。


塾長「口悪過ぎやろwwwwwwww」
ワイ「さーせんwwwwwwww」


チクったら優位に立てる、そんな文化は学生までだッ・・・!

塾長「ほんま余計なことしか言わんのやからwwwwwwww」
ワイ「以後気をつけますwwwwwwww」
塾長「ほんまに?w」
ワイ「これまでの実績が証明しています!」
塾長「じゃあ諦めなあかんやないか!w」


真面目ちゃんの顔が希望から絶望にみるみる変わっていく。プロブレムを破壊してきた男は、やはりプロブレムだった。真面目ちゃんは敵にする相手を間違えたとようやく気づいたようだ。そう、なにせこの男、1年目の2回目の授業で生徒に暴言を吐いてクレームが入った暴言界の最速レコードブレイカー・暴言界のエルリン・ザゼン・ホーランにして、その後1年で10回程度言葉遣いに関するクレームを承った暴言界のクリスティアーノ・ロナウドである。そして、塾長はそのクレームを適当に受け流し、私を2年にもわたって雇用し続けてきた一種のキチガイである。そう、この少女はわかっていなかったのだ。自分が2体のキチガイと戦っていたことに


真面目ちゃんは、こう言った。


「なぜ生き残ってるんだい?コイツの実績は終わってるじゃないか」


塾長は返した。

「コイツ居らんかったら高校生の授業回れへん(※)」
「てかコイツ割と合格させられるぞ」
「動物園高校(私の母校)出身ってだけでみんな言うこと聞きよるから」

(編集部注:だいぶ嫌〜なマウンティングだが、偏差値的には我が母校>真面目ちゃんの母校)
(※私がいないと高校生の授業が回らないのは、他の講師がクソ無の(ryな他の有能講師が何故か2人も病気でぶっ倒れたため)

コイツが…こんな適当そうな変態○リコンおじさんが…私より…上だとッ!?!?!?!?

真面目ちゃんの顔は、今まで見たことのない、人智を超えた魑魅魍魎を見た顔をしていた。はたらく単細胞がこの世に存在するとは思っていなかったのだろう。自習スペースで寝ている生徒、スマホを触っている生徒、喋っている生徒でさえ魑魅魍魎だと思っていた少女にとっては、もはや私は理解不能な汚物に映っていたのだ。

一方の単細胞界のエース・ロリニキは、最悪の禁止カード・学歴マウンティングを何故か第三者に使用されて、したり顔をせざるを得なかった。

次回、第3話。


「これから“““社会”””の授業を始めよう」


To be continued•••

≪お断りックス≫
多分来週からしばらく休載します。H○NTER×HUNT○Rの気持ちで待っていてください。

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