Match Preview|UEFA Champions League|Olympique Lyonnais vs Juventus 〜ギマランイス加入がラストピースに、噛み合ったOLが噛み合わぬユーヴェに完全勝利〜

今季はっきり言ってイマイチ(リヨンに至っては序盤戦はとんでもない状態だったわけだが)の両チームのカード。どちらもリアリスティックな監督から綺麗な感じのサッカーを志向する監督に替えて臨んだ今季だったが、リヨンのシウヴィーニョはかつてのガンバ大阪・呂比須ワグナー政権を彷彿とさせる素人サッカーで即解任された。リヨンが途中で監督の首を挿げ替えるのは21世紀で2回目の珍事。そこそこ安定していたブルーノ・ジェネシオから夢想家の素人監督に交代させるという地雷感たっぷりの人事はあえなく撃沈したのであった。
一方のユヴェントスもマウリツィオ・サッリの下、煮え切らないサッカーに終始している。前任のマックス・アッレグリが継ぎ接ぎしながらやりくりしていたチームは、監督交代を機に一時代の終焉を感じさせている。
それ故に凡庸な一戦になると予想していたこのカードだが、1stレグは良い意味で期待を裏切られた。それも、不利と目されていたリヨンの方にだ。
はっきり言って、この試合はリヨンの圧勝だったと言って良い。よくある格下vs格上の試合ではなく、がっぷり四つで組み合ってリヨンが押し切った。そう言って差し支えないゲームだった。
ここからはリヨンの勝因と、豊富なタレントを抱えているはずのユヴェントスが機能不全に陥った理由について記していく。

構成力不足がストライカー不在に直結

ユヴェントスのDFラインは、右からダニーロ、マタイス・デリフト、レオナルド・ボヌッチ、アレックス・サンドロの並びだった。まず、ここが大きな問題だったように見える。

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