D-backsの解体を振り返る



どうも初めまして、ダニダニです。

圧倒的強さと極悪さを兼ね備えたドジャース

色んな意味で存在感を発揮しているTatis.jrが所属し、昨年PSで躍動したパドレス

Correaを獲得するなど大型補強を続けるジャイアンツ

基本的によく分からないロッキーズ

個性的な球団多いナ・リーグ西地区ですが、そんな中で最も地味な球団のダイヤモンドバックス

一昔前はPaul GoldschmidtZack Greinkeが球団の象徴でしたが、Goldyは2018オフに、Greinkeは2019TDLにトレードで放出し、より影の薄い球団に成り下がりました。

聖人
我らがエース

2018にGoldyを放出してからも、のらりくらりとコンテンドしていていましたが、中途半端なコンテンドで勝てるほどナリーグ西地区は甘くなく、最終的に2020年のTDLに解体に舵を切りました。

予想通り2021年は110敗し、「再建に時間がかかりそうだな…」と絶望したファンも多いかと思います。
しかし、2022は若手の躍動により、84敗と26個も負け数を減らすことに成功。

基本的に現在の中心選手はドラフトでの叩き上げが多いのですが、解体ムーブの際のトレードが今のチーム作りにどこまで影響を与えたのか気になったので、本noteでまとめてみました。

比較の仕方としてはトレードという事もあるので、トレード時点から現在までのrWARの累積値で比較してます。また、現在のチームに対しての影響度合いもトレードごとに所感を述べてます。

・2018

2018/2019/2020/2021/2022 
rWARを記載

〜STL〜
Paul Goldschmidt 2.6/2.1/6.1/7.8 : 18.6

〜ARI〜
Carson Kelly 1.7/-0.3/2.1/0.9 : 4.4
Luke Weaver 1.2/-0.8/0.4/-0.7 : 2.4
※2022にKCにトレード
Andrew Young --/-0.1/-0.7/--/ : -0.8
Tommy Henry --/--/--/-0.2: -0.2
(2019 1st round pick)
----------------------------------------------
Total : 5.8

総評:
GoldyがFAまで1年という事で成立したトレード。結果だけを見るとレギュラーキャッチャーであるKellyを獲得する事には成功したものの、WARだけで見ると大損。まあGoldyの代わりはいませんよ…

Kellyは悪く無い選手ですが、Goldyの対価として考えるともう少し頑張ってほしいところです。
Weaverは初年度はそこそこ活躍しましたが、それ以降はあまり戦力にならず。
指名権で獲得したHenryは今年昇格。来年度以降に期待ですね。

全くもって失敗とまではいかないですが、成功とまでは言えないトレード。Henryが先発ローテに入ってくれるようであれば、ようやく成功と言えるのではないでしょうか。

・2019

2019/2020/2021/2022
rWARを記載

〜HOU〜
Zack Greinke 1.1/1.1/1.2/※ : 3.4
※FAでKCに移籍

〜ARI〜
Corbin Martin --/--/-0.6/-0.1 : -0.7
J.B. Bukausukas --/--/-0.9/-- : -0.3
Seth Beer --/--/0.1/-0.9 : -0.8
Josh Rojas -0.1/-0.3/0.8/3.2 : 3.6
---------------------------------------------
Total : 1.8

総評:
TDLにて成立したトレード。
Greinkeは2019のWSで好投を見せるなど、HOUでも活躍しました。D-backsはサードのレギュラーのRojasの獲得に成功。他の3人も一応戦力になっており、やはり絶対的エースGreinkeは置き土産も偉大でした。とは言っても、Rojas以外はまだチームに貢献しているとは言えませんが、4人とも40人枠には入っている為、今後の成長に期待です。今のところWin-Winのトレードだと思います。(Seth Beerは今年の開幕戦だけ貢献しましたね…懐かしい)

〜MIA〜
Jazz Chisholm --/-0.1/2.5/2.4 : 4.8

〜ARI〜
Zac Gallen 1.4/2.5/2.2/5.1 : 11.2

1対1のトレードでここまでお互いWin-Winのトレードは珍しいのではないでしょうか?
Gallenは今年のCYアワード5位、rWAR 5.1とエースに成長。
ChisholmはWAR比較だと完敗ですが、今後オールスター級の選手に成長する可能性が高いです。何度も言いますが、最高のトレードでした。

・2020

2020年はBumgarnerを獲得するなど、コンテンダする気満々でしたが、結果的に全く勝てず、TDLで本格的に再建に舵を切りました。その際の動きを振り返ってみましょう。

2020/2021/2022
rWARを記載

〜MIA〜
Starling Marte 0.5/2.8/※ : 3.3
※2021TDLにOAKへトレード

〜ARI〜
Julio Frias --/--/0.1 : 0.1
Humberto Mejia --/-0.4/※ : -0.4
※2022にDFA
Caleb Smith 0.3/0.7/0.1 : 1.1
-------------------------------------------------
Total : 0.8

2020シーズン前にトレードで獲得したS.MarteをMIAに転売。WAR比較だとARIが損をしたトレードに見えます。ただ、ARIが支払ったMarte獲得の対価も高く無い為、失敗とまでは言えないトレードだと思います。一応FriasとSmithはまだリリーフとして期待できるため、3年後に再度評価したいトレード。
MarteはMIA, OAK, NYMでも安定して活躍しており、素晴らしい選手だと思います。

〜TOR〜
Robbie Ray 0.2/6.6/※ : 6.8
※2021オフにFAでSEAへ

〜ARI〜
Travis Bergen 0.1/※/-- : 0.1
※2021年2月にTORへトレード

圧倒的負けトレードです。Rayは2020に成績が悪化してしまい、安売りしてしまった印象です。対価のBergenは半年でDFAに。
Rayが移籍後に課題であったコマンドが改善し、CY賞を獲得したのは色んな意味でショックでしたね…

〜CIN〜
Archie Bradley 0.3/--/-- : 0.3
2021にFAでPHIへ

〜ARI〜
Josh VanMeter 0.3/-0.2/※ : 0.1
※2022年3月にDFA
Stuart Fairchild 0.0/--/※ : 0.0
※2022年4月にDFA
---------------------------------------------
Total : 0.1

総評 : 
Bradleyはそもそもの市場価値が低く、たいした若手を貰えなかった印象です。そのためか、対価の2人は既にDFAに。FAまでの残り少ないレンタルだと考えると、より少ない対価になってしまったのは致し方ないですね。

〜CHC〜
Andrew Chafin
 0.1/1.5/※
※2021TDLにOAKへトレード

〜ARI〜
Ronny Simon 
--/--/※
※2021にTBへトレード

Chafinもこの年成績を落として、安売りされてしまいました。この年はコロナもあって調整が難しかった事が要因でしょうか…

・2021

2021/2022
rWARを記載

〜MIL〜
Eduardo Escober 0.3/※ : 0.3
※2021オフにFAでNYMへ

〜ARI〜
Cooper Hummel --/-0.3 : -0.3
※2022オフにSEAへトレード
Alberto Ciprian --/-- : --
--------------------------------------------
Total : -0.3

オフにFAとなるEscoberをトレード。
MILでも持ち前の打力を披露。オフにFAでNYMに移籍しますが、元は取れたのではないでしょうか。
対価として獲得したHummelはマイナーで素晴らしい成績を残しましたが、トップチームでは使い所がなく、なかなかチャンスが貰えませんでした。ただし、一部界隈ではかなり評価が高く、翌年にSEAへトレード。怪我がちのKyle Lewisは評価は別れますが、DHの枠が空いているD-backsとしては、控え選手で復活したらリターンが大きいLewisを獲得出来たのは大きいですね。これも今のところWin-Winじゃないでしょうか?

・2022

〜TB〜
David Peralta -0.3

〜ARI〜
Christian Cerda --

PeraltaがオフにFAかつ、NO.1プロスペクトC.Carrollが昇格間近という事で、Raysへトレード。D-backsは19歳の捕手のプロスペクトを獲得。
Peraltaは素晴らしい選手ですので、またいつかD-backsに戻って来て欲しいですね。
流石に評価は早いので、無しとさせていただきます。

〜KC〜
Luke Weaver -0.2 
※2022オフにDFA

〜ARI〜
Emmanuel Rivera 0.8

総評 : 
Goldyのトレードで獲得したWeaverをKCへトレード。KCでも活躍出来ず、一年持たずDFA。対価として獲得したRiveraは移籍後OPS.700越えで控えサードとしては十分な成績を残しました。レギュラーではありませんが、Weaverで準レギュラーを獲得出来たと考えると得をした思います。

〜SEA〜
Cooper Hummel

〜ARI〜
Kyle Lewis

ARIでは全く使い所が無かったHummelと怪我で稼働率が低いが、復活すればリターンの大きいLewis。双方の意図が読み取りやすいトレードです。まあこれは3年後に評価したいです。

まとめ

・放出した選手
(○: 成功 ○- : そこそこ ×:失敗 △: 評価未定)
Paul Goldschmidt : ○-
Zack Greinke : ○
Jazz Chisholm Jr. : ○
Starling Marte : △
Robbie Ray : ×
Archie Bradley : ×
Andrew Chafin : ×
Eduardo Escobar : △
David Peralta : △
Luke Weaver : ○
Cooper Hummel : △
○ : 3 ○- : 1 × : 4 △ 4

・獲得した選手
(太字: 現在の40人枠, ○ レギュラークラス ◎ 中心選手)
Carson Kelly ○
Luke Weaver
Andrew Young

Tommy Henry 
Corbin Martin
J.B. Bukausukas
Seth Beer

Josh Rojas ○
Zac Gallen ◎

Julio Frias
Humberto Mejia
Caleb Smith
Travis Bergen
Josh VanMeter
Stuart Fairchild
Cooper Hummel

Alberto Ciprian
Ronny Simon
Christian Cerda 
Emmanuel Rivera
Kyle Lewis

2018〜2022のトレードでレギュラークラス3人、現在の40人枠に入った選手を10人獲得しています。

個人的な意見ですが、上手くやっているように思います。捕手とサードというプロスペクトが枯渇しているポジションをトレードで獲得出来ているのは素晴らしいです。リリーフが総じてダメダメなのが気になりますが、1年である程度立て直せた要因の一つにトレードで弱点を補ったことにあるのではないでしょうか?

2020年TDLの解体時に売りたい選手が皆調子が悪かったため、あまり良い対価を得られなかった事が残念でした。2020をもう少し上手くやれていれば、更に上積みがあったと思うと勿体無く思えます。

という事で、D-backsの解体トレードまとめてみました。初めてのnoteという事で駄文が多く非常に申し訳ないです…
今後ちょくちょく書いていこうと思っていますので、よろしくお願いします。

トレードの画像はspotrackを参照しています。
’https://www.spotrac.com’

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