米国株、ダウ続伸し65ドル高 最高値 早期の利下げ観測支え ナスダックは反落

米国株、ダウ続伸し65ドル高 最高値 早期の利下げ観測支え ナスダックは反落

米国・欧州株概況

2024年8月27日 5:34

【NQNニューヨーク=戸部実華】26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比65ドル44セント(0.15%)高の4万1240ドル52セントで終えた。7月17日以来となる最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)による9月の利下げ観測が引き続き指数を支えた。ただ、週内にエヌビディアの決算発表を控え、目先の利益を確定する売りも出やすく、上値を抑えた。

パウエルFRB議長は前週末23日の講演で「政策を調整する時が来た」と述べた。市場は9月に利下げに転じるとの見方を強め、景気敏感株や消費関連株の一角に買いが入った。スリーエム(3M)やダウ、ウォルト・ディズニーアメリカン・エキスプレスなどが上昇した。ダウ平均の上げ幅は一時240ドルあまりに広げた。

買い一巡後は伸び悩み、小幅な下げに転じる場面もあった。米株式相場は8月上旬に売りが広がった後は、急速に回復してきた。ほかの株価指数も最高値の更新が視野に入る中、26日は利益確定や持ち高調整の売りも出やすかった。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、エヌビディアが2%下げた。28日に2024年5〜7月期決算を発表する前に持ち高調整の売りが優勢になった。足元は大手ハイテクによる人工知能(AI)関連投資が業績を押し上げるとみられているものの「見通しが市場の期待に届かなければ売られやすい」(LPLファイナンシャルのクインシー・クロスビー氏)とのリスクも意識されている。内容次第で相場全体に影響が及びやすいだけに、積極的な買いを見送る動きにもつながった。

ダウ平均の構成銘柄では、インテルやアマゾン・ドット・コムマイクロソフトといった半導体やハイテク株が売られた。前週末に宇宙船の有人帰還を断念したと発表したボーイングも下落した。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反落した。前週末比152.029ポイント(0.85%)安の1万7725.765で終えた。エヌビディアのほか、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やブロードコムなど半導体株の下げが目立った。テスラは3%安で終えた。カナダ政府が26日に中国製の電気自動車に100%の関税を課すと発表し、売り材料となった。

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