米国株、ダウ反発し125ドル高 景気への楽観が支え ナスダック一時最高値
米国株、ダウ反発し125ドル高 景気への楽観が支え ナスダック一時最高値
2024年2月13日 6:47
【NQNニューヨーク=川上純平】12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発した。前週末比125ドル69セント(0.32%)高の3万8797ドル38セントと最高値で終えた。米経済がソフトランディング(軟着陸)に向かうとの期待が相場を押し上げた。半面、ハイテク株を中心に利益確定売りが出たのは相場の重荷だった。
前週にかけて米景気の底堅さを示す指標が相次ぎ、経済が想定ほど減速していないとの見方が投資家の買いを誘った。市場では「人工知能(AI)関連など企業収益が良好であることが投資家心理を強気に傾けた」(SIAウェルス・マネジメントのコリン・チェシンスキ氏)との指摘があった。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、先週に好決算を発表した英半導体設計のアーム・ホールディングスは一時4割高と大幅に上昇。他の半導体株も強含み、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は午前に一時1万6080と2021年11月に付けた最高値を上回った。その後は主力株に利益確定売りが出て下げに転じ、前週末比48.119ポイント(0.30%)安の1万5942.545で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムが下げ、取引時間中には半導体のエヌビディアに時価総額で逆転される場面があった。
13日には1月の消費者物価指数(CPI)が発表される。米連邦準備理事会(FRB)による早期の利下げ観測が後退するなか、利下げ転換のタイミングを探る上で重要な指標となる。内容を見極めようと積極的な買いが手控えられやすい面もあった。
ダウ平均の構成銘柄ではスポーツ用品のナイキや金融のゴールドマン・サックス、工業製品・事務用品のスリーエムが上昇した。半面、顧客情報管理のセールスフォースやソフトウエアのマイクロソフト、スマートフォンのアップルは下げた。
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