米国株、ダウ小反発し10ドル高 景気敏感株などに買い ナスダックも反発

米国株、ダウ小反発し10ドル高 景気敏感株などに買い ナスダックも反発

米国・欧州株概況

2023年6月7日 5:26 (2023年6月7日 5:35更新)



【NQNニューヨーク=横内理恵】6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小反発し、前日比10ドル42セント(0.03%)高の3万3573ドル28セントで終えた。これまで出遅れ感があった景気敏感株やハイテク株の一角に物色が入り、相場を支えた。一方、米利上げ継続への警戒が相場の重荷となり、上げ幅は限られた。

主要ハイテク株の上昇に出遅れてきた化学のダウや建機のキャタピラーなどに値ごろ感からの買いが入り、相場の下値を支えた。米連邦政府の債務上限問題が前週に決着し、「投資家心理は悪くない」(シーミス・トレーディングのジョゼフ・サルッジ氏)との声があった。

保有するモービルアイ・グローバル株の一部売却が明らかになった半導体のインテルも高かった。ダウ平均の構成銘柄以外では、地銀株の上昇も目立った。

ダウ平均は160ドルあまり下げる場面があった。オーストラリア準備銀行(中央銀行)が6日に2会合連続で利上げを決めた。据え置きが予想されていたこともあり、世界的なインフレ懸念が改めて意識された。市場では米連邦準備理事会(FRB)が13~14日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送るとの観測が強まるが、7月や9月の利上げ再開が警戒された。

医療保険のユナイテッドヘルス・グループや製薬のメルクなど、ディフェンシブ株が売られた。主力中型機「787」に不具合が見つかり、出荷が遅れているとの報道で航空機のボーイングも下げた。前日に上場来高値を更新したスマートフォンのアップルは小幅続落で終えた。株価が高値圏で推移するソフトウエアのマイクロソフトにも利益確定売りが出た。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、前日比46.989ポイント(0.4%)高の1万3276.418と、2022年4月以来の高値で終えた。アナリストが目標株価を引き上げた半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)の上昇が目立った。電気自動車のテスラやネット通販のアマゾン・ドット・コム、ネット検索のアルファベットも高い。

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