米国株15時、ダウ大幅続落 ハイテク中心に売り アップルが安い

米国株15時、ダウ大幅続落 ハイテク中心に売り アップルが安い

米国・欧州株概況

2024年3月6日 5:10

【NQNニューヨーク=矢内純一】5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続落し、15時現在は前日比472ドル72セント安の3万8517ドル11セントで推移している。前週にかけて主要な株価指数の最高値更新が続いた後で、ハイテク株を中心に持ち高調整の売りが出ている。中国でのスマートフォンの販売減少が伝わったアップルが下げているのも相場の重荷となっている。

6、7日にはパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米上下両院で議会証言をする。市場では「利下げに慎重な姿勢は変わらず、株価の重荷となるだろう」(シーミス・トレーディングのジョゼフ・サルッジ氏)との見方がある。FRB議長の議会証言を前に、株式の持ち高を減らす動きが出やすい面もある。

前週末にハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数と多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数が最高値を更新した。ダウ平均は今年に入り、4日までに1300ドル上げ、最高値圏にある。高値警戒感から持ち高調整や利益確定の売りが出ている。

午前発表の2月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業(サービス業)景況感指数は52.6と市場予想(53.0)を下回り、前月(53.4)から悪化した。8日には2月の米雇用統計の発表がある。FRBの金融政策の先行きを探る上で、重要な経済指標の内容を見極めたいとの雰囲気もある。

アップルは一時3%下げた。調査会社が5日に公表したリポートで年初からの6週間に中国でのスマートフォンの販売台数が前年同時期に比べ24%減ったと指摘し、売りを誘った。大型ハイテク株のマイクロソフトアマゾン・ドット・コムも下げている。

そのほかの個別では、インテルとセールスフォースが安い。半面、スリーエムが高い。小売りのターゲットが5日発表の決算を受けて急伸し、同業のウォルマートが連れ高している。 

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は大幅に続落している。下げ幅は2%を超える場面がある。中国市場向けに設計した人工知能(AI)用の半導体が米政府の輸出規制の対象になったと伝わったアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が安い。停電でドイツ工場の操業を停止したと報じられたテスラも売られている。

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