米国株、ダウ反落し49ドル安 重要日程前に持ち高調整の売り ナスダックは続伸

米国株、ダウ反落し49ドル安 重要日程前に持ち高調整の売り ナスダックは続伸

米国・欧州株概況

2024年7月30日 5:40

【NQNニューヨーク=戸部実華】29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前週末比49ドル41セント(0.12%)安の4万0539ドル93セントで終えた。週内に相次ぐ大型ハイテク企業の決算発表や米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要日程を前に様子見ムードが広がった。前週末に大幅高となった後で、主力株の一部に持ち高調整の売りが出た。半面、決算発表など個別に材料の出た銘柄が買われ、ダウ平均を支えた。

ダウ平均は前週末26日に654ドル高となり、主力株の一部には持ち高調整の売りが出た。前週末に20%あまり上昇していたスリーエムが安い。キャタピラーやインテル、セールスフォースゴールドマン・サックスも売られた。米原油先物相場が下落し、シェブロンも下げた。

今週は30日にマイクロソフト、31日にメタプラットフォームズ、8月1日にアップルとアマゾン・ドット・コムがそれぞれ2024年4〜6月期決算を発表する。時価総額の大きいハイテク企業の決算の内容を見極めたい市場参加者が多く、持ち高を一方向に傾ける動きは限定的だった。

30〜31日には米連邦準備理事会(FRB)がFOMCを開く。政策金利を据え置く公算が大きいが、次回9月の会合で利下げを始めるとの観測が高い。「パウエル議長の記者会見で政策見通しや景気認識に関する発言に最も注目している」(マーフィー・アンド・シルヴェスト・ウェルス・マネジメントのポール・ノルティ氏)との声が聞かれた。相場の方向感を左右しうる重要イベントを前に、投資家の様子見姿勢が強かった。

ダウ平均は上昇する場面もあった。マクドナルドが4%近く上げた。29日に発表した24年4〜6月期決算は減収減益だったものの、割安メニュー導入による業績期待などを背景に買いが入った。前週末に公開した映画が好調な滑り出しだと伝わったウォルト・ディズニーも高い。メルクやナイキも買われた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸した。前週末比12.319ポイント(0.07%)高の1万7370.201で終えた。アナリストが高評価を示したテスラへの買いが目立った。アルファベットも買われた。一方、エヌビディアは下げた。

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