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「Lose my breath」のMVのこと

5月に公開されたスキズの「Lose my breath」。メンバーの声が重なり合うメロディーやシンクロしたダンスがとても美しいし、MVも儚げかつミステリアスですごく好きな1曲です。
恋しく思う人と目が合って、世界が止まってしまう感じ。
呼吸も忘れて目の前の人を見つめてしまう感じ。
世界がひっくり返ったように今までとはがらりと変わってしまう感じ。
曲の中に何箇所かある、音がぴたっと止まる所にその感じがすごくよく現れていると思います。

コンセプトが「人魚」ということや、事前公開されたteaserのモノローグとかで、MVはスキズが恋が叶わずに泡になって消えてしまう人魚を表現しているのかなとか色々な考察があったのも面白かったです。
私は細かくあちこち見て考えるというより、全体の雰囲気でざっくりこんな感じのストーリーなのかな?と思って終わるタイプなので、皆さんの考察を見ていてうわあ、そんな仕掛けがあるのか…と驚くばかりですが。

MVで一番印象的だったのは最後のリノが1人で砂漠に立っているシーン。
みんなで海に向かって走っているのかなと思っていたし、波打ち際が映ったりしていたのに、最後に出てくるのは砂漠。
初見の感想が「まさかリノ…このまま海の泡になってしまうなら海を消そう」って海消したのか⁉︎でしたが、何回かMVを見返して思ったのが、水の無くなってしまう世界なのかも、でした。
水道を捻っても水が出なくなって、金魚が生きていけなくなって、海が砂漠になってしまう世界。
人魚だけでなく、人や動物や植物、生命が生きていけなくなってしまう世界。
そうだとしても、あなたがいてくれたから、それで十分満たされて幸せ。
そんなことを感じました。

私の好きな作家さんに長野まゆみさんがいて、彼女の書いた「テレヴィジョン・シティ」とか「カルトローレ」のように、非現実的な世界設定だけど、その世界設定だからこそ本当に大切なメッセージがすごく伝わってくる、そんな感じを受けました。
余計なものはいらない、ただ、それだけがあれば幸せ。それだけで満たされる。
同じく大好きな作家さん森博嗣さんの「スカイクロラ」という大好きなシリーズがあるのですが、このシリーズの短編集の最後の作品とも雰囲気が近いなあと思っています。

うまく伝わるかどうかわかりませんが、Lose my breathのMVについて、私が感じたことでした。
あなたがいてくれたら、それで十分満たされて幸せ。
スキズ人魚にとっての「あなた」はSTAYであってほしいなと思っています。
そう思ってもらえるように、これからも応援するからね!

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