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Taikoとは何か? Skyland Ventures GPとその未来について語る

Skyland Ventures GP/CEOの木下慶彦氏に、Taikoへの投資についてインタビューを行いました。

Taikoへの投資の裏側のストーリーに迫りたいと思います。

インタビュー ー木下氏が見るTaikoとブロックチェーンの未来ー


ren「最初にTaikoのプロジェクトを知った時どう思いましたか。また、Taikoへの投資への決め手はなんでしたか」

木下「当時2022年のFTXショック前にTaikoと出会い、zk-EVMという特徴を持つLayer2と聞いたときは、まだその実装と可能性については、現在(2024年6月)に比べると、ほとんど進んでいませんでした。ただ、よくチームと議論していた時に、イーサリアムエコシステムが拡張していく中で、Taikoはとてもユニークなポジションになると確信し投資を決断しました。投資検討の中でDanielやTerence は経験豊富なチームであり、この構想を実現できると思い投資実行に至りました」


ren「Skyland VenturesはTaikoに対してどのような支援をしましたか」

木下「日本の大手企業を接続し、潜在的なパートナー企業の開拓をサポートしました。また、2023年4月に日本で開催された、ETH Global Tokyoの際に、チームが来日していたので、サイドイベントを共催し、日本での認知を高めるきっかけづくりを行いました。」


ren「Taikoに対してどのような点で期待していますか」

木下「プロジェクトの本質と一致しますが、イーサリアムのスケーリング問題の解決やエコシステムの拡張、Web3ユーザーにとってより良い、ユーザー体験を提供するインフラの構築を期待します」


ren「今年はEdcon(イーサリアム開発者カンファレンス)が日本で開催されますが、日本のWeb3にはどのような期待がありますか」

木下「Web3トレンドは日本では2022年のFTXショック前ほど戻っていない印象ですが、ビットコインは過去最高値を更新しています。今こそ日本のスタートアップがWeb3の世界で勝負するべきだと思います。Edconは、開発者にフォーカスしたグローバルカンファレンスなので、国内外のプロジェクト交流にも期待します。TaikoもLayer2として、Edconに関わってくれると嬉しいですね。」


ren「Taikoに投資した時から1年経ちましたが、Web3の世界はどのように変わったように感じますか」

木下「Layer2はイーサリアムエコシステムにおける一つのデファクトになりつつあり、投資先のLayer2ブリッジプロジェクトも、今後トークン上場を期待されています。Layer2を含めたブロックチェーンエコシステムの発展が、今後数年で顕在化すると期待しており、Layer2の真打ちとして現れるTaikoにも大きく期待しています。」


ren「最後に一言お願いします」

木下「Taikoチームや関係者の皆様、TGEとトークン上場おめでとうございます。他の有望なプロジェクトを見ていても分かりますが、トークンの世界では上場がスタートであり、分散型組織としての始まりです。今後のプロジェクトの社会実装やチームの拡大を応援しています」


木下 慶彦 Skyland Ventures CEO & GP
ベンチャーキャピタリスト・起業家・経営者。1985年生まれ横浜市出身。若手起業家によるシードスタートアップへの投資をメインに行うVC(ベンチャーキャピタル)ファンドを運営するSkyland Ventures CEO・パートナー。2022年よりWeb3に特化した総額50億円のVCファンドを組成し、投資活動を行っている。早稲田大学理工学部卒業。Skyland Venturesをスタートする以前は大和企業投資・インキュベイトファンドに所属し、VCとしての経験を積む。また、Twitter(4万フォロワー)・Youtube・Podcastなど各種SNSに注力し、2022年以降は日本のWeb3スタートアップのことを中心に発信している

Taikoとは?

Taikoは、Ethereumのスケーリングソリューションであるzk-Rollupの1つで、Ethereumの実行環境と互換性があるため “zk-EVM”と呼ばれています。

zk-EVMの中にも様々なプロジェクトがありますが、Taikoはその中でも唯一のEthereumと完全な互換性を持つ“Type 1"と呼ばれる zk-EVMのLayer2ブロックチェーンを開発しています。

Ethereumとの完全な互換性を持つため、Ethereum上の開発者はコントラクトの変更や、それに伴う監査費用などのコストを一切かけずにTaikoへコントラクトを移行することができ、手数料の削減やトランザクションの高速化を達成することができます。

Ethereumの開発者であるヴィタリック氏は、多くのアプリケーションやインフラストラクチャをTaiko上で再利用でき、Ethereumの真のスケーラビリティ向上に寄与できるという点で、このType 1 こそが理想的なzk-EVMであると述べています。



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