遊びの中で社会性を知るのだよ

こんにちは。だっきーです。

今回はパーテンの遊びの分類の話でもしようかと思います。前回のnoteに影響を受けているかもしれないですね。前回は「もっと遊ぼうよ。子どもの頃、あんなに創造性豊かだったのにどうして遊びをネガティブな印象でしか考えられないの?」って話でした。

まだ読んでないよ~って人は読んでもらえると嬉しいです。

就学前の子どもたちは遊びます。小学校受験がある人は勉強をしているかもしませんが、それ以外の人は遊びをすることが中心の活動だったと思います。え...お母さんに手伝いをさせられてお手伝い中心だったのだけど⁉とクレームがきそうです(笑)


パーテンの社会的遊び段階について

心理学者のパーテンは、遊びにもいろんな種類があって最初から全ての遊びができるわけではないという観点から、遊びの形式が増える段階を理論的に研究していた人です。教育関係の人や発達心理学を学びたいな~って人は覚えておくとよいと思います。

かみ砕いて説明すると、砂遊びをしている子どもがいても一人で遊んでいる子どもと、誰かと一緒に砂遊びをしている子どもの違いってなんだろう、同じ砂遊びをしていても一緒に遊ばない子どももいるけど、どうしたらみんなで遊びをするようになるんだろう。そんな感じです。

どんな遊びがあるかというと...

専念しない行動:なにかで遊ぶわけでもなく、歩き回ったりしている状態。傍観遊び:誰かの遊びをただ見てるだけ。一人遊び:他の子どもの遊びに関心をもたず、自分の遊びに熱中する。並行遊び:他の子どもの近くで遊ぶけど、遊びに干渉しない。連合遊び:他の子どもとおもちゃの貸し借りがみられる。組織化などはしていない。協同遊び:いわゆる集団遊び。組織化し、一つの遊びのために他の子どもと一緒に遊ぶ。

詳しく説明すると、年齢が上がるにつれて専念しない行動から協同遊びまで遊びの幅が広がるよ、といった内容です。パーテンがこの遊びの理論を提唱したのは1932年なので、もうすぐで1世紀に達しそうですね。


この理論は正しいのか

実際のところ、この理論は現代において不確かなところが多いと思われることがあります。理論化する、ということは何かしらの法則性があるということです。

しかし、遊びというのは複雑で、予想しているモデルを飛ばしてしまう子どもや順序が逆の子どももいると考えられます。たとえば、携帯ゲームは1932年にはなかったので6つのモデルが成立していたかもしれませんが、現代ではそれなりに影響を受け、一人遊びの時間を多く取ることやゲームの中で社会性を身につけて協同遊びを可能にすることも考えられるからです。

かといって、全く参考にならない内容かというとそうではないです。現代にも通じる点はあります。パーテンの理論はいわゆる遊びの仲間入りの発達的段階を捉えているもので、就学前教育児(幼稚園児や保育園児)といった環境ではゲーム機がないので実際に遊びに参加できる段階がどこなのかといった目安になります。一人遊びの段階だと他者に関心をもちませんが、並行遊びへの段階に移ると他者に関心をもつけれど一緒に遊ばないだけなので意味が違ってきます。無理やり集団遊びをおこなわせるのではなく、遊びをおこなう当人が繋がりを求めている時にサポートできるとよいですね。


段階的なつながり

子どもたちはなぜ集団遊びをするのでしょう?

家族を見てそれに憧れているからでしょうか、それとも生まれながらにして動物的本能が機能して集団で遊ぶことをのぞんでいるのでしょうか。前者は経験的な考え方で、後者は生得的な考え方です。

経験的な考えから見ると最初から集団遊びをすればいいのにしないのはなぜだという疑問が生まれます。生得的な考え方においても同様です。一つ考えられることは、自分の虚構だけで満足できる時期と虚構を言語化できる時期が一人遊びから集団遊びへの移行するときなのではないかと考えられます。言語化だけでなく、言語理解能力とかも関係しそうですね。

虚構:事実でないことを事実らしく作り上げること


ちなみに「人は一人では生きていけない」という考え方もありますが、直接的ではなく間接的(オンラインを通じて)に他の人と触れ合うことができます。現代は便利な世の中です。

話がそれてしまいました。パーテンの遊びの分類と考察から始まり、遊びの繋がりについて考えていましたね。集団遊びをするというのは家族以外で最初の社会性だと考えられます。小学校では集団教育なので社会性が求められてしまいます(座って授業を聞くとか体育の授業で2人1組で行うなど)。遊びではそのような強制力を持ちませんが、集団遊びができるようになるのはだいたい就学前なのです。個人的には社会性の獲得も個人差があってもう少しゆっくりな子どももいてもいいのかなって思いました。


読んでいただきありがとうございます。

心理学に関する質問、この遊びについて書いてほしい等のリクエストがあればコメントかTwitter(だっきー)のDMに書いていただけると嬉しいです。

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